春星(ハルボシ)
Mammillaria humboldtii
 サボテン科の中で最も種類数が多いのがマミラリア属で、亜種、変種を含めれば500種を越える。大部分が小型(單幹で直径10cm以下)で小規模栽培家に好適である。白い刺や毛が目立つグループは白刺マミラリアと呼ばれ、愛好者が多い。
 春星は球径4〜5cm、高さ7cmくらいで、体側に仔をつけ5〜10頭程度の群生となる。柔らかで純白な刺が密生して本体は見えない。疣わきからも白毛を出す。花は濃ピンクで頂部付近に鉢巻き状に着花する。花径は約1.5cm。花期は春。
自生地はメキシコ・イダルゴ州。標高1350〜1500mの石灰土壌の台地。
 仔吹きが非常によく、次々と仔をつけるタイプがあり、「姫春星」と呼ばれる。うまく育てれば300頭以上、株径40cmに達することがある。
 栽培上特に問題になることはないが、表土が長時間湿っていると、植物体下部の刺が用土成分で汚れる恐れがある。豊富な光線を与え、通風よく育てる。寒さにも暑さにも強いほうである。