長野市大豆島ゴミ問題を考える会
第2回要望書

要    望    書                    

1、「全国に同様の施設が五百箇所あり、問題ありません」という説明に対して訂正と住民説明会のやり直しを要望します

「生活環境影響調査に対する意見書」には、多くの方々からプラスチック圧縮梱包施設の安全性とともに、複合汚染への心配が寄せられました。これに対して、平成十四年九月二十六日付の「施設設置に伴う意見書に対する市長見解」では、「本市の計画施設と同様の全国の五百箇所ほどの施設で問題はない」とされ、住民説明会においても不安を払拭する根拠としてたびたび同様の説明がなされました。

私たちは、長野市に対して、「それらの施設の所在地や調査結果を明らかにしてほしい」と再三、申し入れてきましたが、「調査中である」との返事しかいただけませんでした。

 一方、考える会が入手した容器包装リサイクル協会の資料によると、施設の数は、処理量百トン未満の小規模の施設を含めたとしても、全国で三百箇所余りしかありません。しかも、長野市が計画している施設と処理量が同様の年間五千トンクラスの施設は全国に十五箇所しかなく、そのほとんどは、焼却場とは別の場所に建てられている事がわかりました。

処理内容や量などが『同様』の施設と思い、「問題ないだろう」と、住民が思い込んでも不思議ではないような説明を、長野市が続けていたことに私たちは行政運営上の不信を抱かずにはおれません。

以上のことから、「全国に同様の施設が五百箇所あり、問題ありません」という説明に対して訂正と住民説明会のやり直しを要望します。


2.「平成十三年度 生活環境影響調査」報告書について充分な釈明を求めます。

 施設の建設に先だって、平成十三年度に周辺の生活環境影響調査が実施され、施設の建設によっても生活環境への影響は問題ないとされました。本報告書では、調査の結果は、現状(平成十三年度時点)の搬入、搬出の車両台数が将来にわたって変化しないことが前提となっています。

 しかしながら、長野市は平成十四年度に六町村(中条村・戸隠村・鬼無里村・信州新町・八坂村、大岡村)のごみを受け入れ、平成十五年度にはさらに小川村のごみが持ち込まれる計画です。これによって、廃棄物関係の車両台数が増加することは容易に予想できます。平成十三年度に実施された生活環境影響調査は、すでに無効ではないでしょうか。

このような生活環境影響調査の不備に触れず、「ゴミの総量も車両台数も変わらない」という説明で建設計画がすすめられてきたことについて充分な釈明を求めます。

 

3、検討委員会の設置にあたり以下のことを要望します

 長野市は十二月十日の議会答弁において、学識者らによる施設検討委員会を年内にも立ち上げるとしました。そこで、設置される委員会においては、「大豆島ゴミ問題を考える会」がかねてより請願している「市民の推薦する専門家と市民、行政とで施設建設の是非などをガラス張りの会議で検討する」ことを要望いたします。

また、委員会では、「施設が特定市町村に集中することがないよう求める」とされた広域連合の提言(十二月十七日)を尊重し、建設地域を大豆島に限定せず、長野市と近隣の町村でリスクが公平に負担できる施設計画の検討を要望いたします。

 

以上三点に付、要望いたしますので、早急に対応してくださいますようお願いいたします。

平成14年12月18日

長野市長    鷲沢  正一 殿


大豆島ゴミ問題を考える会

                        連絡先  長野市大豆島6275

                               舟越  記美代