地学関連の人々

アルフレッド・ウェゲナー

 1880-1930。この人も有名です。「大陸移動説」で有名な人ですが,この考えをした人はウェゲナー以前に2人はいたそうです。ウェゲナーが凄かったのは大陸の形だけでなく,化石,氷河期のレキ,古生代の褶曲山脈の一致,などなど多種の根拠があったこと。しかし,大陸移動の原動力が説明できなかったことなどから彼の存命中に「大陸移動説」は受け入れられなかった。1930年10月30日,グリーンランドで消息を絶った。1950年代後半,地磁気の縞模様,磁極の位置,海洋底拡大説などにより「大陸移動説」は「プレートテクトニクス」として蘇ります。

1963年3月23日 1980年2月26日
オーストリア発行 東ドイツ発行

ボーエン

 Norman Levi Bowen(1887-1956)。アメリカの岩石学者。マグマの分別結晶作用を提唱。この内容は(きわめて簡単にではあるが)高校地学の教科書にも記載されている。が,彼の名前は教科書には載っていないので高校生は知らない・・・

2008年5月19日発行
 サントメ・プリンシペ発行

アルン・タジェフ

 Haroun Tazieff(1914-1998)。フランスの火山学者。多くの著作と映画を通して火山に対する興味と理解を深め,成熟した防災意識の形成に尽力した・・・人らしい・・・知らなかった・・・

2008年5月19日発行
 サントメ・プリンシペ発行

ティコ・ブラーエ

 Tycho Brahe(1546-1601)。天体の運動を当時としては非常に詳細に記録。この人の記録を元にケプラーが「ケプラーの法則」を発見したのは有名な話。1572年11月11日,カシオペア座に超新星を発見し,観測・記録を残した(通称「ティコの新星」)。この切手はその超新星に関する著作「新星について」の刊行400年を記念して発行されたもの。残念ながら彼の肖像は描かれていないがこのページに掲載しておきます。

1973年10月18日
デンマーク発行

ラウエ

 Max Theodor Felix von Laue(1879-1960)。結晶によるX線の回折現象を発見(1912年)。現在の鉱物学はこの人の業績なしには考えられない。

1974年12月10日 2002年
スウェーデン発行 コンゴ民主共和国発行

ブラッグ父子

 Willam Henry Bragg(1862-1944) 。スウェーデン発行の切手では左の人物,コンゴの切手に描かれている人物。
 William Lawrence Bragg(1890-1971)は Willam Henry Braggの息子。スウェーデン発行の切手では右に描かれている人物。
 ブラッグの式(2d sinθ = nλ)を息子(W.L.Bragg)が導き,父(W.H.Bragg)がX線分光計を作り上げた。X線による構造解析の方法を研究,確立した。この研究でノーベル物理学賞を親子で受賞した。

1975年12月10日 2002年
スウェーデン発行 コンゴ民主共和国発行

ニコラウス・ステノ

 1638-1686。「面角一定の法則」で有名。この切手は1669年の論文「固体の中の自然に含まれている個体について」から300年経ったことを記念して発行されたもの。この論文の中で「面角一定の法則」を導いている。

1969年9月25日 2008年2月4日
デンマーク発行 サントメ・プリンシペ発行

ジェームズ・ハットン

 1726-1797。火成論を唱えた。また,スコットランド南西部のシッカー岬の露頭で不整合の概念を正しく理解した。ここは現在,「ハットンの不整合」と呼ばれている。 また,Metamorphism(変成作用)の用語もハットンが最初に使用したそうである。

2006年
ジブチ共和国発行

モホロビチッチ

 1857-1936。「モホロビチッチ不連続面」で有名。1909年10月8日のクロアチア地方の地震の記録を整理していて不連続面の存在を仮定した。高校の地学の授業でこの名前は何故か生徒に喜ばれます。

1963年3月23日
ユーゴスラビア発行

ノルウェーの地質学者

J.H.L.フォークト(1858-1932)は火成岩の結晶作用の研究で有名な人。Or-Ab-Anなどの3成分系の結晶作用を示す図表を作ったりした人。
V.M.ゴールドシュミット(1888-1947)は現代地球化学の父。
Th.ヒエルルフ(1825-1888)はノルウェー初期の地質学者。ノルウェーで最初の顕微鏡による岩石記載を行った人。100万分の1ノルウェー地質図も作った。
W.C.ブレッガー(1851-1940)はアルカリ岩の研究で有名。ゴールドシュミットはこの人の門下。

1974年9月4日 ノルウェー発行
フォークト ゴールドシュミット ヒエルルフ ブレッガー

ジョルジュ・キュビエとアレキサンダー・ブロンニャール

 キュビエ(1769-1832)は比較解剖学の創始者。ブロンニャール(1770-1848)との共同研究でパリ盆地第三系の化石層序を明らかにし、1812年の論文では古生物学における層序の原理を明らかにした。これはイギリスのスミスと同様の仕事だった。また、この論文の序論で激変説(天変地異説)を提唱。これはライエルやラマルクに反対された。ブロンニャールの切手は何故か子供時代の胸像。

1950年12月22日 1969年5月17日
ブロンニャール キュビエ
フランス発行

(たぶん)アルゼンチンの地質学者

 Francisco P. Moreno(1852.5.31-1919.11.22)とFrancisco Javier Muniz(1795.12.21-1871.4.8)の二人は詳細不明。どなたかご存じの方は教えてください。

1950年12月22日
モレノ ムニズ
アルゼンチン発行