November

庭の花便り Garden Flora Report

〜 11月の花 Flowers in November 〜

索引  アゲラーツム・フストニアヌム アロカシア・アマゾニカ アンゲロニア  イエローサブマリン 
 ウインターファイアー  エリカ・アクアレッド エリカ・ペルスピクア  オキシペタルム・ローズスター
 オキザリス・ヒルタ カエンボク ガザニア カバー・リーフ  キノボリギク キバナクチナシ キンギョノキ
 グリーンヒース コウシュンカズラ 皇帝ダリア ゴクラクチョウカ コバノセンナ サンビタリア ジュズサンゴ
 シーマンニア スカーレット・スター スカビオサ・マウンテンデビル タイワンツバキ テッセン
 ネリネ・ボーデニー ノゲイトウ ハナアロエ ハナカタバミ バルボフィルム・ロンギッシムム ヒマツリ
 ヒメアリアケカズラ フウセンカズラ フウセントウワタ ホウガンボク ブータンルリマツリ ホットリップス
 ホワイト・デライト マメアサガオ ムラサキソシンカ ムラサキバレンギク(エキナセア) メランポディウム
 モンステラ ライラック・フクシア ラッキョウ ローズリーフセージ 



46) キンギョノキ Hypocyrta nummmularia Hanst.    13.11.11
 立冬をすぎるころから急に秋が深まって、青森や北海道は早くも雪景色ですね。
今日はフラワーショップでキンギョノキHypocyrta nummmularia Hanst.)を買ってきました。
 コスタリカが原産のイワタバコ科の多肉性植物で、1865年に正式に記載されています。英語圏では花形からGold Fish Plantと呼ばれています。和名はその直訳でしょうね。
 いわれてみれば確かに、お腹の膨れてころりとした体型のランチュウなどに似ていなくもないですね。
 近縁の仲間は30種ほどあって、みな中南米が原産地だそうです。
『野の花便り〜秋』に季節はずれのヒルガオの花を追加しました。


 47) グリーンヒース  Erica sessiliflora L. f     13.11.18
      10年ほど前に家人が小苗を買ってきて、樹高4m近くまで育って毎年盛んに花を咲かせていたジャノメエリカの根元に虫が入って、春の満開のさなかに枯れてしまいました。

 そこで後継の苗を購入しに出かけたフラーショップで、濃い緑の細かな針状の葉で被われてすくっと伸びた細い茎の先端部近くに白い小さな筒状の花を輪生させているグリーンヒースErica sessiliflora L. f.) もみつけて持ち帰りました。
 うまく育ってくれるとうれしいのですが。

 南アフリカ原産で、ケープ半島を中心に西はピケットベルクから東はヒューマンスドルプにわたって分布しています。低山地の山麓に多く水辺を好み樹高は2mほどになります。現地で通年で開花しているそうです。
花が終わればたくさんの黄緑色(稀に赤色)の実が密着して茎を取り巻いてふくらみこぶ状になりますが、これは数多い他のエリカの仲間には見られない特徴です。

「野の花便り〜冬」ジロウガキを追加しました。


48) サンビタリア  Sanvitaria procumbens Lam.     13.11.25
 色とりどりのパンジーやビオラがにぎやかに並ぶフラワーショップの花棚の片隅に、明るい黄色の小菊の鉢が置いてありました。サンビタリア別名メキシカンクリーピングジニア(Sanvitaria procumbens Lam. Mexican creeping zinnia)でした。
 メキシコから中米のグアテマラあたりにかけてが原産地といわれ、かの獲得形質の遺伝で知られるラマルクさんが命名者であることからもわかるように、古くから園芸植物として親しまれています。蒸し暑さには弱いのですが、上手に栽培すれば、5月から11月にわたって開花するようです。
「野の花便り〜冬」 初冬の朝の河川敷 を追加しました。


43) オキシペタルム・ローズスター
         Oxypetarum caeruleum ( D. Don.) Decne
    2012.11.25

 園芸用土を買いに出かけたJ・エンチョーで赤花のトゥイーディアを見つけました。
 オキシペタラム・ローズスターというラベルがついていました。
 南アメリカ原産のガガイモ科のブルースターOxypetarum caeruleum( D. Don.) Decne)の赤花の品種だそうですが、花の構造を重視する分類学者さんなら別種あつかいするかもしれません。
 というのも、ブルースターのメシベは短く柱頭はルーペで見ないとわからないていどに裂けているのに対し、ローズスターのそれは開花直後から長くて深く裂けているからです。
「野の花便り〜秋」シュウブンソウを追加しました。


44) エリカ・ペルスピクア Erica perspicua J.C.Wendl.    2012.11.14
 庭先では今年もウインターファイアーが元気に咲き始めています。エリカの仲間は何種類か地植えにしてみたのですが、耐寒性があるというものでもなかなか定着してくれません。
 家人が買ってきたこのペルスピクアErica perspicua J.C.Wendl.)というラベルのついた株が来年も咲いてくれるとよいのですが・・・・・。
 調べてみるとペルスピクアはケープ半島が原産でしたが、野生個体の花姿は我が家にやってきたそれとは大分違いました。園芸品種として選抜された系統でしょうか。
 Andrews, J.C.のColoured Engravings of Erica (なんとこの古書は57,000ユーロもしています)の図とも違っていました。
「野の花便り〜秋」キツリフネを追加しました。


45) ノゲイトウ  Celosia argentea L. cv. Plumosa group  2012.11.04

 来週に入ると一気に寒くなると予報されていますので、日が昇るのを待って二人で散歩に出かけましたが、今朝も結構冷たかったです。宇東跨線橋を越して、久しぶりに登ったみどり台坂の途中の石垣に燃え盛る炎のようなノゲイトウCelosia argentea L. cv. Plumosa group)がしがみついていました。
 アジアの熱帯が原産地だといわれるヒユ科の一年草ですが、花序の形態に変異が多く、さまざまな品種が栽培されています。
 東南アジアでは野菜として栽培し、若芽を摘んで食用するそうです。ネパールでは家畜の餌としても利用しています。中国では陰干ししたものを血止めに使うようです。
「野の花便り〜冬」サネカズラを追加しました。



40) モンステラ  Monstera deliciosa Liebm   2011.11.12
 立冬が過ぎると、その前日の暑さが嘘だったように、寒気が到来しましたね。
 今も冷たい雨が降っています。
その外界とガラスで隔絶された温室の中ではモンステラMonstera deliciosa Liebm.) の花が咲いていました。

 何処の温室でも見かける大型の蔓植物で、メキシコからパナマにかけての中米が原産地だといわれています。
 完熟した果実はバナナのような香で美味しいそうです。これがデリキオサという種小名の由来です。
 大きなマントのような仏炎苞はやがて剥がれ落ちて肉穂花序だけが残ります。
コスタリカでは切れ込んだ大きな葉に注目して“貧者の肩掛け”と呼んでいました。
 ホウライショウ(蓬莱蕉)という和名もありますが、今ではモンステラの方が通りが良いようです。



41) アロカシア・アマゾニカ  Alocasia Amazonica   2011.11.21

 遠州は一気に寒くなり、木枯らしが残り葉の少なくなった木々を揺らしています。
所用で立ち寄ったホテルのロビーの片隅の観葉植物の植え込みに、脈に沿って綺麗に斑が入ったアロカシア・アマゾニカAlocasia Amazonica) がありました。

 アマゾニカというからには南アメリカの熱帯が原産地かと思いますが、実は育種家により生み出された雑種園芸品種だそうです。
 いくつかの説があるようですが、一般にはA. longilobaA. sanderiana が親だといわれています。
 この属は東南アジアとオセアニアに固有で、熱帯アメリカには自生していません。アマゾニカの名付け親はこのことを知っていたのでしょうか。

「野の花便り〜冬」タツノツメスゲを追加しました。


42) スカーレット・スター  Guzmania lingulata (L.) Mez.   2011.11.27

 寒さも本格的になってきましたね。
 今朝は5℃まで下がりましたが、霜はまだ降りていません。
 大きな温室の回廊の片側にはいろいろな種類のパイナップル科の着生植物の鉢が並んでいましたが、このスカーレット・スターGuzmania lingulata (L.) Mez.) もその一つです。
 グズマニア属は中米から南米の熱帯に分布し、約180種が記載されていますが、スカーレット・スターはパナマ、エクアドル、コロンビアとカリブ海域が原産地といわれています。多くの変種や品種があるそうです。
 野外ではハチドリやコウモリが主なポリネーターです。
「野の花便り〜冬」ダルマギク を追加しました。



1) ネリネ・ボウデニー Nerine bowdenii                 2005・11・02
 昨年の大晦日にこのブログで我が家の花をつけてくれないネリネのことを書きましたが、今年は念願かなってやっと一株だけが花ひらいてくれました。
 プランターに移植したものは咲きませんでしたが、地植えの、球根がタマネギほどになった株が咲きました。
花びらの幅が典型的なものより少し広いのですがネリネ・ボウデニーNerine bowdenii)だと思います。南アフリカのドラケンスベルグ山で採集されたものがヨーロッパに移入されたのは1889年だそうです。
 耐寒性もあるので、今では世界中で広く栽培されているネリネです。

野の花便り〜秋」にホシアサガオアキノノゲシを追加しました。


2) カバーリーフ Alternanthera polygonoides           2005・11・03
 ナガエツルノゲイトウ(長柄蔓野鶏頭)を全体的に少し引き伸ばして、銅色のカラースプレーで着色したような感じのカパーリーフCopperleaf; Alternanthera polygonoides)に出会えました。
 ヒユ科のツルノゲイトウ属の多年草です。耐寒性がないので日本での冬越しには温室が必要だそうです。
 最初にこの植物に命名したのはリンネ先生で、そのタイプ標本はジャマイカ産でした。当時はセンニチコウと同じ属に入れられていましたが、その後に今の属に移されました。
 陸生なのでナガエツルノゲイトウのように大発生して水路を埋めてしまうような有害外来植物にはならないと思いますが・・・・。



3) ムラサキバレンギク Echinacea purpurea        2005.11.05
 ムラサキバレンギク(紫馬簾菊 ; Echinacea purpurea) の残り花がK子さんのバーブガーデンに咲いていました。
 馬簾とは厚紙ないしは皮を細長く裁ち花びらのように纏(まとい)に垂れ下げた飾りのことで、この花の形を良くあらわしていますね。
 北米東部が原産のキク科の多年草です。フラーワーショップではエキナケアと属名で呼んでいます。以前はルドベキア属に入れられていました。
 ルイジアナ州の先住民チョクタウの人たちは咳止めや消化不良の解消にこの草の根を利用しています。

野の花便り〜秋」にオニタビラコを追加しました。


4) ハナカタバミ  Oxalis bowieana                2005.11.08
 花の少ないこの季節、道端の草むらでよく目に付くようになったのがハナカタバミOxalis bowieana)です。

 南アフリカのインド洋に面したケープ半島東部が原産地ですが、現地では分布は限られているようです。
 日本に入ったのは江戸時代、天保年間のようですが、この国の風土が居心地が良いのでしょう、今ではよく目にする帰化植物の一つです。

[野の花便り〜秋」に北遠の門桁山の紅葉と里のイシミカワを追加しました。


5) ジュズサンゴ  Rivina humilis                   2005.11.10
 懐かしい植物に出会いました。
 30年近くもの昔、始めて小笠原の父島に渡ったときにその名を覚えたジュズサンゴ数珠珊瑚Rivina humilis)です。

 USA南部、メキシコ、西インド諸島などが原産のヤマゴボウ科の多年草です。草といっても茎の基部は木化します。小さな赤い実が印象的で、Pigeonberry, Bloodberry, Rouge Plant などさまざまな名で親しまれています。

 小笠原諸島へは明治39年ころ観賞用に導入され、今では野生化して雑草状態になっています。
コロンビアでは赤い実から染料を採るために栽培しているそうです。



6) フウセントウワタ  Gomphocarpus fruticosus        2005.11.13
 道路に囲まれた3角花壇に咲き残ったフウセントウワタGomphocarpus fruticosus)の薄紫の花が、走り抜けた車の風に揺れていました。

 アフリカ南部が原産地と言われますが、今では東アフリカからアラビア半島と地中海域で普通に見られます。温暖化した日本でもよく目にするようになりました。
 アフリカでは種子についている純白の軟毛を枕のクッションに利用するそうです。

野の花便り〜秋」にナンブアザミを追加しました。


7) フウセンカズラ  Cardiospermum halicacabum        2005.11.17
 夏から秋にかけて、何人もの方がこのブログにとりあげられていた、あのフウセンカズラCardiospermum halicacabum)が未だ咲いていました。

 熱帯アメリカが原産地というムクロジ科の植物ですが、いまや世界中の熱帯から暖帯で目にすることができます。
 軽く抑えただけでもポンとはじける実は、チビさんたちにとっては格好の玩具ですね。
 ちょっとホウズキに似た実と、その中の黒地に白いハートマークのある丸い種子が学名の由来です。

 東南アジアでは若芽を野菜として利用しているそうです。

「野の花便り〜秋」ミゾソバを追加しました。



8) ウインターファイアー  Erica oatesii               2006.11.05           
 昨年秋に小さな鉢植えを楽しんで、花が終わってから直植えにしておいたウインターファイアーErica oatesii)が咲き始めています。

 肥料が足りなかったせいか花数が少なく、花の色も昨年より薄めです。

 HPに番外のページとして”世界の交通事情”をUPしました。『交通安全ジャーナル』に不定期で連載しているものです。「花」とは関係がありませんが、お暇な折に覘いていただければ幸いです。


9) アンゲロニア  Angelonia angustifolia            2006.11.12
 行きつけの薬局さんの待合室に見慣れない花が飾ってありました。
アンゲロニア・アングスティフォリアAngelonia angustifolia) でした。
 見方によっては怪獣ですね。

 メキシコから西インド諸島が原産地のゴマノハグサ科の植物で自生地では小型の潅木になるようです。
 栽培品種では白、桃色、紫などの色変わりがあるそうです。

HPに 『矢毒に用いる植物』 を追加しました。


10) ホワイト・デライト Erica colorans              2006.11.19
 最近見つけた町外れの小さな喫茶店のテーブルに2cmほどの純白の筒状の花をほっそりとした茎がしなうほどに咲かせているエリカがありました。

 南アフリカの東部が原産という Erica colorans の園芸品種でホワイト・デライト(White Delight)と呼ばれています。
 創りだした育種家の喜びが伝わってくるような名前ですね。

野の花便り〜冬〜」 に ヤブマメ を追加しました。


11) ホットリップス  Salvia microphylla cv. 'Hot Lips'     2005.11.25
 少し前に電脳中年AさんがUPされていたホットリップスSalvia microphylla cv. 'Hot Lips') の唇弁を赤く染めた花が街角の花園にも咲き残っていました。
 メキシコが原産というミクロフィラ・サルビアはとても変異に富んでいますね。
 少しずつ花色模様や葉の形が違っていて、それぞれに面白い名前がついて・・・・。

 斉藤洋二さんのHP、Yoji's Salvia Garden'、によると、ホットリップスはメキシコのオアハカからサンフランシスコに運ばれたサルビア類の中に入っていたものだそうです。


12) 皇帝ダリア  Dahlia imperialis             2005.11.26
 花と野菜栽培の師匠のYさんが「川向こうのGさんのお宅で凄い花が咲いているよ」というので、さっそく案内してもらった。みごとに育った皇帝ダリアDahlia imperialis)でした。

 メキシコからコロンビアにかけて分布する草丈6mにもなるダリアの1種です。
 コスタリカではカタリーナと呼んでいました。
アステカ族の人たちは中空の太い茎を水を通すパイプとして利用していたそうです。

野の花便り〜冬」にミセバヤイソギクマガイを追加しました。


13) ローズリーフ・セージ  Salvia involucrata        2004.11.23
 今日も小春日和。
 小雪も過ぎたのにあまり冬らしくない日が続いています。
 Aさんのお宅の庭先で見慣れないきれいな花が咲いていました。さっそくパチリ!
 名前は失念したとおっしゃるので、帰宅して調べてみました。
 メキシコ原産のローズリーフ・セージ(薔薇葉セージ)とわかりました。

 サルビアの一種で学名は Salvia involucrata です。


14) ガザニア  Gazania HC, "Aztec Queen"         2004.11.24
 今日も小春日和でした。
 国保税を送金しに出かけた銀行の花壇でガザニアGazania HC, "Aztec Queen")が咲いていました。
 パラボラ型に開いた花は秋の光を集めて温かそうでした。
 ガザニアと呼ばれるキク科の植物は南アフリカを中心に分布していて、オランダなどでは昔から園芸植物として栽培され、さまざまな品種が作られているようです。

 この町の花壇にはなぜか南アフリカ原産の植物が盛んに植えられています。
 気候があっているのでしょうか。



15) メランポデューム  Melampodium paludosum        2004.11.26

 今年なってから急に街角の花園をにぎわすようになったのが、このメランポディウムです。
 フラワーショップでポット苗として売っているものは、どちらかといえば小柄な花ですが、数え切れないほど咲くので、みごとです。
 しかも、春から冬が始まる頃まで咲いている元気ものです。

 こぼれ種からの発芽も旺盛ですが、ほとんどが背丈も花も、そして種子さえ大きなものになります。

 学名は Melampodium paludosum、メキシコが故郷だそうです。



16) アゲラツム・ヒューストニアヌム  Ageratum houstonianum cv. Hawaii Royal
 三丁目のカメラやさんの店先の寄せ植えプランターに、ハッとするほど鮮やかな彩のアゲラツムが咲いていました。
 アゲラツム・ヒューソニアヌムAgeratum houstonianum)のハワイ・ロイヤル(Hawaii Royal)という品種のようです。

 熱帯アメリカ原産のカッコウアザミの仲間で、中央アメリカから西インド諸島に分布する一年草です。
 10種類以上の栽培品種が作出されているそうです。

霜が降りる前に取り込んでもらえるといいですね。

                 2004.11.29


17) ブータンルリマツリ Ceratostigma griffithii        2004.11.30
 行きつけのクリーニング屋さんは大の花愛好家で、いろいろと珍しいものを栽培されています。
 今日はカウンターに、細かな丸い葉が真っ赤に紅葉したブータン・ルリマツリが飾ってありました。
 たくさんの枝垂れた枝先に、空色の可愛い花が咲いていました。
 一日花だそうです。

ヒマラヤ地方が原産のCeratostigma属の1種 (C. griffithii) でした。
よく似た種は中国四川省にもあります。



18) シーマンニア  Gloxinia sylvatica          2005.11.27
 小春日和が楽しめるこの季節になると街角の花園で目に付くようになるのがシーマンニアGloxinia sylvatica)ではないでしょうか。

 ボリビアからペルーにかけての地域が原産地のイワタバコ科の植物です。
 属名はグロキシニア(Gloxinia)ですが、千恵子抄に「枕頭のグロキシニヤはあなたのように黙って咲く」と光太郎が詠った艶やかな花とは別物です。
 千恵子のようなグロキシニヤは、同じ科ですがメキシコからアルゼンチンにかけて分布するシンニンギア属Sinningia)の一員です。
 園芸分野ではグロキシニアというと普通はシンニンギア属の植物を指しますので、写真の植物はシーマンニア(Semnnia)と呼ばれています。
 ややこしいですね ^_^;



19) タイワンツバキ  Gordonia axillaris           2005.11.29
 遠目には白い山茶花かと思ったのですが、近づいてみると立派に育ったタイワンツバキGordonia axillaris)でした。
 小春日和の陽を浴びた、金色の蕊の立つあたりは温かなのでしょうか、ハナムグリが顔を埋めていました。

 雲南省から広東省、台湾に分布するツバキのなかまです。
 10数年前のクリスマスのころ登った香港のビクトリアピークではこの花が満開でした。

野の花便り〜冬」にオオオナモミを追加しました。


20) コバノセンナ  Senna pendula                     2005.11.30
 遠州でも北風が吹いて、いよいよ冬将軍の到来の気配です。
 というわけで、未だ咲き続けているコバノセンナSenna pendula)の鉢を温室に取り込みました。
 ペルー、ボリビア、パラグアイ、アルゼンチン、ブラジルに渡って分布している低木で、幹はあまり太くならず、他の植物に寄りかかるような感じでジグザグと伸び上がります。クライミング・カッシアの名もあるので、つる植物と誤解している方もあるようです。
 色の花びらに囲まれて突出しているオシベと緑のメシベが印象的ですね。
 バハマ諸島やフロリダ半島では帰化植物で、12月まで咲いているのでクリスマス・カッシアの名もあります。
野の花便り〜冬」にアシを追加しました。


21) キノボリギク  Senecio scandens              2006.11.30
 予定より1時間も早くフリータイムができたので日本橋三越のチェルシーガーデンをのぞいてみました。
 予想通りの寂しい花模様でしたがキノボリギクSenecio scandens)の花を初めて目にすることが出来ました。

 中国南部からインドシナ半島北部にかけて自生するそうです。
 中国名は千里光あるいは千里明です。
 花期は11月から3月にかけてで、ユキミギクという和名もあるそうです。

HPに「漂着する植物」をUPしました。お暇な折にお立ち寄りください。


22) イエローサブマリーン Yellow Submarine         2007.11.07
 フラワーショップで鮮やかな金色の花を穂状に密に咲かせたイエローサブマリーン(Yellow Submarine)というキク科の苗を買ってきました。
 園芸関係の図鑑にはヤナギバヒマワリ(Helianthus salicifolius) の矮性の品種のようだとありましたが、実態についてはよくわかりません。
 葉も茎もしっかりしていて耐寒性もありそうなので地植えにしてみました。
 それにしても、なぜイエローサブマリーンなどという風俗店のような名がついているのでしょう。どこが黄色の潜水艦なのでしょうかね。

野の花便り〜秋〜」に ノブドウ を追加しました。

 bmさんから「この花の名前は命名者がビートルズのファンだったからでしょう」と教えていただきました。ありがとうございました。

 冬を越して、今年も元気に咲きました、が草丈は1mを越しました。ヤナギバヒマワリだということを納得しました。。


23) テッセン Clematis Hybrid Cultivar                    2007.11.12
 Mさんが「家のテッセンが返り咲きしました」とおっしゃるので写真を撮らせていただきました。
 フラワーショップでは”テッセン”とラベルして売っていることの多い園芸品種(Clematis Hybrid Cultivar) の一つでした。
 この属はおもに北半球の温帯に分布していて200種以上が知られています。交配による品種がたくさん作られていて、手元の園芸書だけでも60品種以上が紹介されていました。
Mさんの株はいわゆるLanuginosa Groupの一つだと思います。

野の花便り〜行く秋の井川峠」をHPにUPしました。


24) ヒマツリ(火祭) Crassula sp.                    2007.11.13
 冬の間は真っ赤に燃えて私たちを楽しませてくれたヒマツリ(火祭)も、夏が近づき気温が上がるとともに色あせたのですが、このところの寒気で再び色づきはじめ、そして小さな小さな花が咲きました。
 南アメリカが原産地ということで、クラッスラ属(Crassula)なのですが、その種小名がはっきりしません。
 C. capitella ssp. thyrsifolia の一品種としている人が多いようですが、この学名をまったく別種の”茜の塔”に当てている人もあります。ある人はC. americana cv. flameとしています。さてはて、どれが正しいのでしょうか。
野の花便り〜秋」に ホソバヒメミソハギ を追加しました。お暇な折にどうぞ。


25) エリカ・アクアレッド Erica cv. Aqua Red            2007.11.18
 ジャノメエリカのミニチュアのような、ピンクの小さな花を無数に咲かせたエリカの小鉢を家人が買ってきました。
 ラベルにはエリカ・アクアレッドErica cv. Aqua Red)とありました。

 交配で作出された園芸品種とのことです。
形態はジャノメエリカ(E. canaliculata)とメランテラエリカ(E. melanthera)の中間ですが、実際の親はよくわかりません。

野の花便り〜冬〜」にクワクサを追加しました。


26) スカビオサ・マウンテンデビル Succisa partensis = Scabiosa succisa    2007.11.20
 チェルシーガーデンで家人が”スカビオサ・マウンテンデビル”とラベルされた一風変わったマツムシソウそっくりの花を咲かせた鉢物を買ってきました。
 マツムシソウと違って葉は切れ込まず、花のつき方は総状花序でした。

 図鑑にあたってみると、ヨーロッパの温帯に広く分布しているデビルズ・ビット・スカビオウス(Devil's bit scabious : Succisa partensis = Scabiosa succisa) でした。
 やや酸性の石灰質の土壌の湿地を好む植物で、その根はヨーロッパでは大昔から万能の薬草と考えられていたそうです。
 デビルス・ビットと呼ぶのは噛み切られたような根の形に因んだものだろうといいます。この名前からの連想でしょうが、この草を首に巻きつけると、その魔力で幸運と女運に恵まれるという俗信もあります。


27) ライラック・フクシア Fuchsia arborescens             2007.11.27
 あの風鈴のような姿のフクシアのそれとはずいぶんと雰囲気の違うフクシアの花に出逢えました。
 ライラック・フクシア(Lilac Fuchsia : Fuchsia arborescens) でした。

 メキシコ南部からグアテマラ、ホンジュラス、コスタリカ、パナマに自生する低木性のフクシアです。

 湿潤な山地降雨林の林縁から場所によっては牧場のような環境にも生育しているそうです。
 果実は紫色で熟すと皺がよってきます。


28)  ラッキョウ  Allium chinense                    2008.11.18
 しばらく愚図ついていた天気も昨日今日と回復して、気持ちの良い朝の散策ができました。
 刈り取りが済んだ後に再生して小さな稲穂が並ぶ乾いた水田の一角に、小さな野菜畑があって、そこにいくつもの赤紫の花が咲いていました。
 ラッキョウAllium chinense)の花でした。

 遠い昔、弥生時代のことでしょうか、中国から薬草として渡来したと考えられています。
 現在のように広く食用されるようになったのは江戸時代以降だそうです。
 漢方では球根を刻んで陰干しにしたものを薤白(かいはく)と呼んで、お腹の薬にします。

野の花便り〜仙石原の晩秋の花々」をUPしました。


29)  マメアサガオ  Ipomoea lacunosa              2008.11.11
 暦どおりというのでしょうか、立冬を過ぎて以来毎朝10℃近くまで冷え込んできました。
早朝の紅葉した草むらは露霜に濡れ、藪では野葡萄の赤紫色に熟し始めた小さな実が光っています。
 その藪の裾に、小さな純白の星型の花がさいていました。マメアサガオIpomoea lacunosa)でした。

 北米の東部から南部とカリフォルニアに分布する小さな朝顔で、湿った土地が好みだそうです。
花のサイズは白花のホシアサガオと同じくらいですが、5つの花冠裂片が尖っていて辺縁に細かな毛があることで区別できます。花柄にはたくさんのいぼ状の突起があります。
 日本には戦後間もなく輸入穀物に混じって渡来したしたといわれています。

庭の花便り〜11月」を更新しました。


30) オキザリス・ヒルタ   Oxalis hirta                 2005・11・2
オキザリス(ヒルタ)」について

 一花一葉さん、こんばんは。
 私もこのオキザリスを花の咲く前に見たときは何だろうと首をかしげたことを思い出します。
 ほんとうにオキザリスらしくない草姿ですね。

 南アフリカの南西ケープ地方の丘陵地に自生する多年草ですね。
 先年訪れたセダーベルクの丘やキルテンボッシュ植物園にも咲いていました。


31) カエンボク  Spathodea campanulata              2009.11.12
 タイのチェンマイから黄金の三角地帯を旅してきました。

日本と違って、熱帯の街角の花はどこの国でも似たようなものですが、これはその内の一つのカエンボク火焔木Spathodea campanulata)です。

 熱帯アフリカが原産で、材が悪臭をもっているのでガボンなどでは呪杖にされるそうです。茎からの抽出液は狩猟にも使われ、容器に入れてブッシュに置いておき、これを飲んで死んだ獣を食べます。またトンゴでは月経不順の治療薬でもあるそうです。
英語圏ではアフリカン・チュウーリップツリーと呼ばれています。タイでの呼び名は発音が難しいのですがガイララウと聞こえました。アルファベット表記ではGai-phra-lawとなるようです。


32) ムラサキソシンカ  Bauhinia purpurea                  2009.11.16
 チェンマイ郊外のAさんのラン育苗園の入口にムラサキソシンカBauhinia purpurea)の大木がありました。
地表近くまでしだれた枝に咲いていた美しい花です。

 インドから東南アジア原産のマメ科の高木で、熱帯各地で植栽されています。
ウスベニハカマノキ、ムラサキモククワンジュ、バタフライ・ツリー、オーキッドフラワー・ツリーなど、いろいろ名で呼ばれますが、ご年輩の方々には羊の蹄を連想させる葉の形に因んだ“羊蹄木”の方が通りがよいのではないでしょうか。インドでは花芽をカレーに入れたり酢漬けにするそうです。タイの人たちはチョンコー(Chong-ko) と呼びますが、ガイドさんは意味など知らないとそっけなかったです。
HPに「野の花便り〜函南の丘の道の辺の秋」をUPしました。


33) バルボコディウム・ロンギッシムム Bulbophyllum longissimum  2009.11.21

 飲茶のランチで一休みした後、チェンマイのカムティエン地区にある大きな花市場を覘きました。
蘭の国を標榜するだけのことはあって、多種多様なランが展示販売されていて、その多くは私にとっては初めて出会うものでした。
 なかでも、とりわけて感激したのはタイにも自生しているというバルボフィルム・ロンギッシムムBulbophyllum longissimum)でした。
 筒状に合着して、50cmもの長さにするすると垂れ下がって、わずかな風にもゆらゆらと揺れる薄い肌色の側蕚片は、まさに造化の妙としかいいようがありませんね。
 しかも、近寄ってよく見ると、その筒の中からのぞいている葯帽と柱頭の乗った蕊柱の形がまるで揺り篭で眠っている小さなニンフか宇宙人(もっとも見たことはありませんが)のようでした。

「野の花便り〜冬」シロダモの雄花と雌花 を追加しました。



34) キバナクチナシ  Gardenia carinata Wallich              2009.11.24
 チェンマイの市街を一望できる標高1080mのスティープ山の上に黄金の巨大な仏塔が建っています。
ワット・ドイ・スティープです。観光客でにぎわうこの寺院の庭で出合った花の一つが黄金細工のようなキバナクチナシGardenia carinata Wallich)でした。

 タイからマレイシアの丘陵地の森に自生しているクチナシの仲間で、庭園でも栽培されています。
 日が落ちてから蕾がほころびますが、開花直後は薄いクリーム色で、受粉がすむと黄色、やがてオレンジ色に変わってしぼみます。
 ハネミクチナシという和名もあるようですが、英語名には産地マレイシアのケダ州に因んだKedah Grdenia、花色に因んだGolden Gardenia などがあります。現地ではランダと呼んでいました。
野の花便り〜冬」に 帰り花ーカワヅザクラ を追加しました。


35) コウシュンカズラ Tristellateia australasiae A. Rich.       2009.11.26

 ワット・ドイ・スティープの300段もある階段を下っている途中に、シンガポールやインドネシアでもよく目にした事のあるコウシュンカズラTristellateia australasiae A. Rich.)が咲いていました。

 タイとマレイシアからフィリピン、西表島、オーストラリアにかけての沿岸地帯に自生しているキントラノオ科(Malpighiaceae)の半つる性の低木です。
 熱帯では一年を通して花が見られるので広く庭園で栽培されています。開花直後のオシベは花びらと同じ黄色ですがやがて真っ赤になりきれいです。タイではプアン・トン・クラ(Puang-thong-krua)と呼ぶそうです。
「庭の花便り〜12月」を更新しました。


36) ホウガンボク Couroupita guianensis Aubl.       2009.11.30

 ドイ・スティープの300段の階段を登りきると、そこには数本の大木がありました。
そのうちの一本が砲丸のような大きな実をたくさん下げたホウガンボクCouroupita guianensis Aubl.)でした。

 パナマからコロンビア、ヴェネズエラ、ガイアナ、ブラジルにかけて分布するサガリバナ科の高木ですが、世界中の熱帯で観賞用に栽培されています。
 花序は灰色の幹から直接生じています。いわゆる幹生花です。肉質で奇妙な形の花にはクマバチの仲間を中心に多くの昆虫が訪花します。日中はほとんど香りませんが、夜間には芳香が流れるといいます。一年以上かけて成熟する果実は直径20cmにもなります。パルプ状の果肉はひどい香りだそうです。

 話は変わりますが、タイではこの木をサラ(Sa-lah)と呼んでいます。現地ガイドさんもこれが釈尊入滅のとき咲いた沙羅双樹だといっていました。どうしてタイではこの南米の木を沙羅の木と混同しているのでしょう。どうやら混同の発端は19世紀に描かれたスリランカの寺院の壁画にあったようです。詳しい経緯についてはレヌカー・ムシカシントーンさんの『タイの花鳥風月』をご覧ください。
「野の花便り〜冬」ハゼノキを追加しました。


37) ハナアロエ Bulbine frutescens (L.) Willd.  2010.11.16
 あれやこれや、出たり入ったり、行ったり来たりで、すっかりご無沙汰してしまいました。
開聞岳の麓のイッシーが棲むという池田湖のほとりにハナアロエBulbine frutescens (L.) Willd.) が咲いていました。
 ツルボラン科(Asphodelaceae)の多年草で、南アフリカのケープ地方のKarooと呼ばれる岩石砂土乾燥地植生帯に分布していますが、特にケープ半島東部の乾燥した谷間に多いそうです。現地ではbalsem kopieva あるいは geelkatstert と呼ばれています。
 オシベにたくさんの毛が房のように生えているのが特徴です。密腺はありませんが、花粉を集めるために昆虫が集まります。栽培が容易で、園芸植物として世界中に広まり、帰化植物となり、オーストラリアなど、一部では雑草として迷惑がられています。


38) ヒメアリアケカズラ  Allamanda nellifolia Hook.    2010.11.22

 今年咲いたショクダイオオコンニャクのその後を見に立ち寄った、長崎鼻に近い「フラワーパークかごしま」の“ジャングル・花の谷”の中でヒメアリアケカズラAllamanda nellifolia Hook = A. schottii Pohl)の花に出合えました。

 ブラジル原産の半蔓性の低木で、観賞用に広く栽培されています。
 最近の研究ではヤエヤマアオキ(ノニ)などに含まれる、免疫力を高めHDLコレステロールを正常値に戻すなどの作用のある成分のイリドイド(Iridoids)がこの低木にも見つかっています。
 イリドイドは苦味成分の一つで、植物が昆虫や草食獣からの食害を免れるために生産している物質です。
「野の花便り〜冬」に 初冬の御前崎灯台遊歩道 を追加しました。



39) ゴクラクチョウカ Strelitzia reginae Aiton  2010.11.30

 鹿児島は、さすがに暖地ですね。路傍にはカイコウズが燃え立つように咲き、コバノセンナの黄金色の花房が揺れています。
フラワーパークのエントランスの花壇ではゴクラクチョウカStrelitzia reginae Aiton) も咲いていました。
 ゴクラクチョウカは英語名のBird-of-Paradise Flowerの直訳ですが、Crane Flowerとも呼ばれていますね。
 南アフリカのインド洋に面したイースターン・ケープが原産地で、海辺近くのブッシュで目にすることができます。
 1773年にキューガーデンに導入されたのが始まりで、今では世界中で栽培される観賞花です。“マンデラさんの黄金のストレリチア”という黄花の品種もあるそうです。ロサンゼルスでは市の花に制定されています。
「野の花便り〜冬」モクビャッコウを追加しました。

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