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庭の花便り   Garden Flora Reports

~ 1月の花  Flowers in January ~

索引  アッツザクラ アシャンティ・ブラッド アマゾン・ソードプランツ アリッサム イベリス
 ウインターファイヤー3 ウオーターバコバ オキナワスズメウリ エゾチチコグサ エリカ・カフラ
 エンゼルウイング・ベゴニア オオバヤドリノボタン ガビサン・ハンショウズル カラバッシュ
 キタレクシルム キダチクリスマスローズ キバナセツブンソウ  キンギョソウ シンビジュウム
 クモマグサ クリスマス・プライド クリーピング・グロキシニア  グロキシニア・オリオン
 ケープポンドウイード コクリオステマ・オドラティッシマ ジェラルトン・ワックスフラワー シクンシ
 ジャノメエリカ スターダスト・チヨミ ストック ドイツアザミ ドルチェローザ ニオイスミレ
 ニューギニア・インパチエンス パイプカズラ ハナカンザシ ハボタン パラミツ ビタールート
 
フキタンポポ フクシア ブラックキャッツ  プリムラ・ポリアンサ プリムラ・マラコイデス
 ブルーキャッツアイ  ベゴニア・オドラータ  ペラルゴニウム ホソナガバミズアオイ
 ムラサキアリアケカズラ ユキノハナー2 ルエリア・スクアロサ レッドフレア ロウバイ 


1) ハボタン Brassica oleracea var. acephala                2005.1.3
 あけまして おめでとう ございます。
 本年もよろしくお願い致します。

 寒い寒い朝でした。
 葉牡丹が霜化粧していました。

 ハボタン(Brassica oleracea var. acephala) はキャベツと祖先が同じで、観賞用に選抜された園芸品種です。

 気象予報士の森田さんは暖冬の予想をしていましたが、当たるとよいですね。



2) エンゼルウイング・ベゴニア Angel-wing Begonia: Begonia coccinea   2007.1.4
  あけまして おめでとう ございます。

 温かなお正月ですね。
 とはいえ、戸外に咲いている花はウインターコスモスやユリオプスなど数えるほどしかありませんが、温室の中は別世界です。
 写真はエンゼル・ウイング・ベゴニア(Angel-wing Begonia: Begonia coccinea)の一品種だそうです。
 果実についている”天使の翼”はなんの役に立つのでしょう。熟した果実が風に運ばれるため翼なのかも知れませんね。

HPに「藍の名のつく植物」をUPしました。お暇な折にどうぞ。


3) ニューギニア・インパティエンス  Impatiens、 New Guinea Hybrid, 'Pascua'  2005.1.6
 朝は日も差していたのですが、間もなくしとしと雨になりました。

 でも、小さな温室の中ではホウセンカの仲間ですが耐寒性のないインパチェンスが花の盛りです。
 赤、白、ピンクのトロピカル・シリーズと、一鉢だけですが、ニューギニア・インパチェンス(Impatiens、 New Guinea Hybrid, 'Pascua') も咲いています。
 これは I. hawkeriI. linearifolia との雑種といわれています。

 この仲間は挿し木でどんどん増やすことができるのですね。


4) ドルチェローザ  Euphorbia hybrid 'Dolce Rosa'            2006.1.7
 4日になるのをまって出かけた病院の待合室にドルチェ・ローザEuphorbia hybrid 'Dolce Rosa')が飾ってありました。

 名前のとおりの優しいばら色の苞葉ですね。
交配によって作出された品種だそうで、ピンクユーフォルビアとも呼ぶようです。
 発色は温度に依存していて低温だと薄く、高温下では濃くなるそうです。



5) アッツザクラ Red Star: Rhodophypoxis baurii            2007.1.6
 戸外ならば5月頃に開花するアッツザクラRed Star: Rhodophypoxis baurii)がフレームの中で咲いていました。

 南アフリカのナタール地方の西部で、レソトに隣接するドラケンスベルグ山地が原産地というキンバイザサ科の小球根植物です。
 内側の3枚の花びらはふだん閉じていますが、花粉媒介者の蜂がとまると隙間を作って中へ誘います。
 はじめてこの花の名を聞いたときはアッツ島のあるアリューシャン列島が原産地かと思いました。和名の由来はよくわからないのですが、1943年にアッツ島守備隊が玉砕したことを悲しんである育種家が名付けたとも、1942年にアメリカ領のこの島を日本軍が占領して熱田島と命名したことを記念したものだとも言われています。



6) キンギョソウ Antirrhinum majus                2005.1.8
 公園の花壇に植えこまれた色とりどりのキンギョソウ (Antirrhinum majus) が夕日に映えていました。
 多分、タヒチ・シリーズだと思います。

 ヨーロッパでは魔除けの草とみなされて”パクッと咬みつくドラゴン”などというすごい名前をもらっていますが、金魚草と呼ばれるほうが本人もうれしいのではないでしょうか (^.^)

 イギリスでの花言葉は無遠慮と絶望、ないしは拒否だそうです。なぜだろう?

 地中海域が原産地とか。


7) ニオイスミレ  Viola odorata                    2005.1.12
 このところ寒さが厳しく、街角の花園にもごぶさたです。
 庭の草や木も縮こまっているようです。

 それでも、花壇の片隅でけなげに咲いているのがこの八重咲きのニオイスミレ(Viola odorata) です。

 顔を寄せては見たのですが、あまりに寒いせいで私の鼻が利きません。
 風のない暖かな日にもういちどチャレンジしてみます。


8) ロウバイ  Chimonanthus praecox                    2007.1.7
 昨年よりかなり早めに蝋梅Sweet winter: Chimonanthus praecox) が満開になりました。
古典的な外来園芸植物の一つです。
 昔はなかなかお目にかかれない高級な園芸樹種の一つで、それなりの格式のありそうな庭園でしか目にすることができませんでした。
 書物によると江戸時代の初頭に中国から移入されたものだそうです。小野蘭山の『本草綱目啓蒙』には後水尾天皇の御世に朝鮮を経てもたらされたと書いてありました。
 とすれば、東福門院和子も厳冬の京の庭園でこの花の甘い香りを楽しんだのかもしれませんね。
野の花便り~早春』に アオキコバノタツナミ を追加しました。


9) ジェラルトン・ワックスフラワー  Chamelaucium uncinata      2005.1.15

 気難し屋さんで、いつも可哀相なことになっていたのですが、咲いてくれました。

 ジェラルトン・ワックスフラワー(Geraldton Wax Flower: Chamelaucium uncinata) は西オーストラリア原産のフトモモ科の低木です。
自生地では3mほどにも育ちます。

 葉の表面が白いワックスで覆われる特徴と、この植物が多いパースの北にあるジェラルトンという地名にちなんだ名前だそうです。



10) オオバヤドリノボタン Medinilla magnifica               2006.1.14

 この辺りでは、嬉しい久し振りの本格的な雨ですが、豪雪に襲われている地域の方々のことを思うと申し訳ない気持にもなります。
 街角の花園は冬枯れてしまっていますが、温室内は別世界です。
 写真はオオバノヤドリノボタン(大葉の宿り野牡丹: Medinilla magnifica) です。

フィリピン原産のノボタン科の着生植物です。木化して2m以上になることもあるのでシャンデリア・ツリーの名もあります。



11) イベリス Iberis sempervirens                     2005.1.18
 間もなく大寒ですが、今日はとても暖かです。
ロードサイドのプランターではイベリスが満開でした。

 南ヨーロッパが原産地のイベリス・センペルヴィレンス(Iberis sempervirens) です。
 イベリスという属名はイベリア(イタリアの古名)に因んだものだそうです。
 この仲間はキャンディタフとも呼ばれるので、砂糖菓子をイメージしたものと思い込んでいました。
 ところが、これも地名に由来するとのこと。
 キャンディ←カンディア(クレタ島の古名)、で「クレタ島から来た花房」の意味だそうです。



12) コクリオステマ・オドラティッシマム Cochliostema odoratissimum  2006.1.16
 コスタリカのトルトゥゲーロの暗い湿潤熱帯雨林で出会いながら写真を撮りそこなったコクリオステマ・オドラティッシマムCochliostema odoratissimum)の花を温室の中で見ることができました。

 ニカラグアからエクアドルにかけて分布しているツユクサ科の珍草で、絶滅が危惧されています。

 1847年にエクアドルで発見され、1867年のパリ万博で世界に披露されたものだそうです。よい香りと美しい花色に加えて奇妙な形のオシベが特徴的です。
 オシベは6本なのですがそのうちの4本は退化して小さな突起になっています。残りの2本は僧帽と呼ばれる袋状の構造で覆われて角状に伸び上がり、その中で花糸と葯は螺旋状に巻いています。Cochliostemaという属名はこのカタツムリ状の巻いたオシベに由来します。


13) シクンシ Quisqualis indica                      2006.1.19

 美しい女優さんや人気のあるミュージシャンたちが地球狭いしと飛び回っているように、美しい花々もいまや世界各地の庭園や温室で咲き誇り私たちを喜ばせてくれています。シクンシ四君子Quisqualis indica)もそんな花の一つです。
 アフリカから東南アジア、ニューギニアにかけて広く分布しているシクンシ科の蔓性の木ですが、古代から腸内寄生虫の駆除薬として栽培されていたようです。そのせいで原産地は特定されていません。朝の咲き始めは白花ですが午後には真っ赤に変わります。また若いうちは普通の木ですがやがて蔓を伸ばすようになります。そのためでしょう、「なんじゃこれは?」という意味のクイスクアーリスという属名をリンネからもらいました。



14) アリッサム Lobularia maritima                    2005.1.20
 今日は大寒ですね。
 でも、それほど寒くはありません。
 信号待ちをしているとき、ふと足元を見ると、舗装の壊れた裂け目で、アリッサム(Alyssum) の小花がいっせいに私を見上げていました。

 いろいろな種類がまとめてアリッサムと呼ばれていますが、写真はスウィート・アリスン (Lobularia maritima)です。
 ベッディング・アリッサム(Bedding Alyssum) とも呼ばれています。
 暖かな日には甘く香ります。地中海地方が原産です。



15) フクシア Fuchsia cv. "Corallina"                 2005.1.21


 ヘアサロン・フローラさんのエントランスに飾られていたフクシア (Fuchsia) です。

 フクシアの仲間は100種以上もあり、交配園芸種も数え切れないほどです。
 タヒチに1種、ニュージーランドに4種あるほかはすべて中南米が原産の地だそうです。

 フクシアという名前は16世紀のドイツの学者、レオンハート・フークスさんに因んだものですが、この名前がついたのが18世紀のことですから、ご本人はフクシアの存在など知る由もなかったわけですね。

 写真の株はコラリーナ(Corallina) という品種のようです。


16) ケープ・ポンドウイード Aponogeton distachyos           2006.1.21
 南アフリカのケープ地方が原産のケープ・ポンドウイードAponogeton distachyos)の白い花が咲いていました。
顔を寄せると、甘い香りがしました。
 自生地では池や沼の水面を覆うほど茂って、花時にはよい香りが風に運ばれてくるそうです。
 水中の茎にはデンプンが多量に含まれ食用されます。味はジャガイモの似ているようです。ケープタウンの市場では蕾や花が売られていましたが、タマネギ、オキザリス(O. pes-caprae)、マトンまたはラムと一緒に煮込んでシチューにして食べるそうです。
 ヨーロッパには17世紀に入って、南仏では帰化植物となっています。



17) ストック Matthiola incana                       2006.1.24
 大寒を過ぎたばかりで温かな日和を望むのは無理とはわかっていても、このところの寒さは尋常ではありませんね。花壇も惨めな状態で、どの株も育ちが止まって震えています。
 そんな中で、ストックMatthiola incana)だけは辛うじて花を咲かせています。

 最近は八重咲きのデコラティブな品種が多いのですが、私は原種の面影をとどめる一重の花が好きです。

 南ヨーロッパが原産地とのことで、ギリシャ時代から観賞用に栽培されていたそうです。江戸時代の寛文年間に入ってきたものはアラセイトウの名で呼ばれている木本化する品種で、私たちの花壇のものは明治年間にもたらされた小型で草質のコアラセイトウの系統のようです。


18) エゾチチコグサ Anntennaria dioica                2007.1.24
 家人が写真の小さなポット苗を買ってきました。
日光戦場ヶ原産だというエゾノチチコグサのラベルがさしてありました。

 でも、私が知っているエゾノチチコグサ(Anntennaria dioica) とはずいぶんイメージが違うのでとまどっています。
もう少し調べてみようと思います。

 HPに 「石榴の話」 をUPしました。お暇な折にお立ち寄りいただければ幸いです。

 * 咲き始めはこんな姿でしたが、数週間後には花茎が伸び上がって、エゾチチコグサに間違えありませんでした


19) エリカ・カフラ Erica caffra                      2005.1.26

 アイフルのCFでじっと見上げるホワイト・チワワではないですが、家人が見つめられて買ってきてしまった、可愛い花。

 それがこのエリカ・カフラ(Erica caffra)でした。

 種小名のカフラ(caffra)は南アフリカの喜望峰からナタール地方のバンツー族のカフィルの人たちに因んだものだそうです



20) ホソナガバミズアオイ Pontederia cordata var. angustifolia   2006.1.27

 間もなく立春ですが、今日も寒い一日でした。
というわけで、別世界の熱帯スイレンの浮かぶ水槽に咲いていたホソナガバミズアオイPontederia cordata var. angustifolia)です。

 ホテイアオイと同じミズアオイ科の植物で、北米半部からアルゼンチンにかけて分布しています。葉の形や花の色に変異が多いことが知られています。
 水辺に群落を作り、若葉や花芽をカモやガチョウが啄ばみます。
 ポンテデリアという属名は池に生えることとは関係なく、18世紀の初頭のイタリアはPadua大学の植物学教授 Giulio Pontedera さんに因んだものだそうです。

追記:
常盤木さんへ
 コメントありがとうございます。気がつくのが遅れてしまいすみません。
すでに東南アジアのM. elata がホ ソバミズアオイという和名で呼び習わされているとは存じませんでした。だとすれば、var. angusutifolia はホソナガバミズアオイの方が適切ですね。ご教授ありがとうございます。そのように訂正いたします。
 それにしても、M. elataは何故「セイタカミズアオイ」と呼ばれないで「ホソバ・・」となったのでしょうね。草丈では他の種と区別できなかったからでしょうか。


21) クモマグサ Saxiflaga rosacea                      2006.1.30

私の街角の花園でも雲間草が微笑んでいました。
ぽっと頬を赤らめたうぶな少女のような花ですね。

日本の中部地方の高山に生えているクモマグサや北海道のチシマクモマグサは純白の可憐な花で、フラワーショップの雲間草はアイルランド産のアイリッシュ・サクシフラガ(Saxiflaga rosacea) の赤花タイプだそうですよ。


22) プリムラ・ポリアンサ Primula Pruhoniensis Hybrids       2005.1.29
 女神フローラのお気に入りのプリムラの仲間が街角の花園を彩り始めています。
 その中でもとくに元気で目立つのがこのポリアンサス(Polyanthus) です。”花だくさん”という意味です。

 園芸家の正式な呼び名はプリムラ・プルホニケンシス・ハイブリッド (Primula Pruhoniensis Hybrids) だそうです。

 いくつかの種の間に生まれた雑種群です。
古典的なものはブルガリス(P. vulgaris)とベリス(P. veris) の雑種で17世紀から栽培されてきました。


23) プリムラ・マラコイデス  Primula malacoides            2005.1.30
 ミントのみんさん、こんにちは。
 ブーメランコメントありがとうございました。
 ほんとうにさまざまな色合いのものがありますね。そしてそれぞれが不思議なほどバランスが取れていて・・・
 この純白のマラコイデス(Primula malacoides)も優しそうな感じが好きです。

 マラコイデスの故郷は中国の雲南省だそうです。
19世紀の終り頃フランス人の宣教師が大理で見つけたのが栽培の始まりだと聞きました。
 中国名は「報春花」です。



24) ジャノメエリカ Erica canaliculata                  2005.1.18
 この寒い季節に満開になってくれるのがこの可愛いジャノメエリカ (Erica canaliculata) ですね。

 大西洋に面した西ケープからインド洋に面した東ケープ地方が故郷だそうです。
 自生地では人の背丈を越すほどに育ちます。
小さなピンクの壷のような花の中央に出ている黒い部分はオシベの花粉袋です。

 ジャノメ(蛇目)という名はこれにちなんだものでしょうが、若い方には「何、それ?」ではないでしょうか。
 水辺を好むエリカです。



24) ハナカンザシ Rhodanthe anthemoides & R. chlorocephara    2007.1.26

 フラワーショップの店先にハナカンザシ(Paper Star, Paper cascade, Chamomile Sunray : Rhodanthe anthemoides)の小鉢が並び始めましたね。
 この写真のハナカンザシはオーストラリアのクイーズランドからヴィクトリア州とタスマニア島にかけて分布するものだそうです。

 でも、園芸関係の書物のなかには、西オーストラリア州に分布する Rosy Sunray (R. chlorocephara subsp. rose) をハナカンザシと呼んでいるものもあります。

 そのためでしょう、net への書き込みにも混乱があって、「一年草ということですが、もう何年も咲いています?」とか「多年草だそうですが、花が終われば枯れてしまいます?」などとあります。左の写真の種類は多年草の R. anthemoides で、パースの植物園で撮った右の写真は一年草の R. chlorocephara です。こちらの方がハナカンザシという和名が相応しいと思うのですが、いかがでしょうか?



25) ベゴニア・オドラータ  Begonia odorata                 2008.1.10
 あけまして おめでとう ございます。
 本年もよろしくお願いいたします。

 街角の花園が賑わいを見せるまでには未だ間がありますが、それでもアリッサムやストックやパンジーなどが、並んだプランターの中で寒さに耐えて微笑んでいます。
 こちらは寒風に追われて冬知らずの温室に逃げ込みました。
 出迎えてくれたのが純白の花房をしだれさせたベゴニア・オドラータBegonia odorata)でした。顔を寄せるとかすかに香りました。

 カリブ海域から南アメリカが原産地だそうです。


26) ガビサンハンショウズル Clematis anshuensis           2008.1.14

 今日の盛岡は記録的な寒さでマイナス22℃を記録したそうですね。
 遠州も寒い朝でしたがそれでも4℃止まりでした。
 庭先では数日前からガビサンハンショウヅル(峨眉山半鐘蔓:Clematis anshunensis) が咲き始めています。
 英語圏で Winter beauty と呼ぶように冬のさなかに咲くクレマチスです。
 中国の貴州省など西南部が原産地です。
 園芸書の中にはC. yunnanensisをシノニムに挙げているものもありますが、中国植物誌などを見ると花形も異なる別種です。


27) ドイツアザミ Circium japonicum                    2008.1.19
 昨年の春にドイツアザミとラベルされた小苗を植えました。
 すくすくと育って梅雨明けのころから次々と咲いて庭を彩ってくれました。10月にはいるといったん枯れましたが、まもなく新しい花茎が立ってきて、年が明けるとまた咲き始めました。
 名前からヨーロッパ原産のアザミの1種と思い込んでいたのですが、ブログにUPするためあちらの図鑑を見たのですが見つかりません。それもそのはずで、これは日本原産のノアザミCirsium japonicum)から選抜された園芸品種でした。ハナアザミとも呼ぶようです。

野の花便り~早春」にムラサキイヌホウズキを追加しました。


28) クリーピング・グロキシニア  Asarina erubescens        2008.1.21
 今日は珍しい花に出逢えました。
 花鳥園の大温室に飾られた大きなハンギングバスケットから、何十本もの薄緑色のモールを絡めて垂らしたような蔓草の細かな鋸歯のある3角形の葉に隠れるように、濃いピンクのトランペット形の花が咲いていました。

 メキシコが原産地のクリーピング グロキシニア(Creeping gloxinia:Asarina erubescens) でした。
 葉にも蔓にも粘液のたっぷりついた柔らかな毛が生えていて、まるで食虫植物のようです。
 以前はゴマノハグサ科に分類されていましたが葉緑体の遺伝子の比較から最近ではオオバコ科の1種と考えられています。


29) ウオーター・パゴパ Bacopa caroliniana                  2008.1.25
 「レンカクの雛が孵って熱帯スイレンの葉の上をチョコチョコと渡り歩いていて可愛いよ」と教わって出かけた花鳥園の大水槽の中央の人口島の周りではウオーター バコパ(Waterbacopa:Bacopa caroliniana)が咲いていました。北米が原産というゴマノハグサ科の水辺植物です。
 ごく近縁の種でウオーターヒソップ(Water Hyssop:Bacopa monnieri)と呼ばれるものがインドから中国南部と北米の南部に分布しています。インドでは古代から新生児をこの草で包むと聡明な子に育つといわれていましたが、今世紀に入ってその抽出液に記憶を持続させる効果があるという研究が相次いで発表され、今では”バコパエクストラクト”などの名で市販されています。


30) アマゾン・ソード・プランツ Echinodorus blehen          2008.1.30
 これもまた大温室の水槽に咲いていた花です。
 パラグアイが原産地とされているオモダカ科のアマゾン・ソード・プランツEchinodorus bleheri)です。

 この属はアメリカとアフリカの熱帯~亜熱帯に分布していて、約50種が記載されています。

 観賞用の水草として栽培されているものもたくさんあり、熱帯魚の水槽に沈水状態で育てられているものをよく見かけます。
 幅10cm、長さ50cm以上にもなる葉を別とすれば、花の形はオモダカなどとそっくりですね。


31) ユキノハナー2  Galanthus nivalis L.            2009.1.5

 今年はいつもより少し早くユキノハナ(Galanthus nivalis)が咲いています。
 毎年この季節に日をさえぎっていたコニファーを移植したためかもしれません。

 南東ヨーロッパからカフカスにかけての地が原産地だといわれています。今ではイングランドでも各地に野生化していますが、日本の環境は合わないようで、まだ野生化したという報告はないようですね。でも北海道あたりではどうでしょうか。
 こんなに可憐な花なのですが、イギリスでは縁起のよくない花の一つで切花にして家に持ち込んではいけないといいます。たとえば『オックスフォード・植物民俗辞典』には「切花にして持ち込むと別れを呼び込む」「近縁の家族が死ぬ」などの俗信が紹介されています。しかし、花壇に植えれば幸せを呼ぶともいわれています。
 日本人のヒガンバナについての俗信と似ていて面白いですね。

「野の花便り」ホラシノブハナイバナ を追加しました。


32) クリスマス・プライド Christmas Pride: Ruellia macrantha  2009.1.14
 昨年の2月に開花株を購入して、次々と咲く花を楽しませていただいたあと、4月に切り戻してティプアナの木の下で一夏をすくすくと育ったクリスマス・プライド(Christmas Pride: Ruellia macrantha)が今年も温室の中で咲いてくれました。
 昨年手に入れたLorenz Bookの南北アメリカの植物のイラスト付き百科事典には、ブラジルのミーナス、サンパウロ、マットグロッソ地方が原産地で、合衆国南部では庭園から逃げ出したものが野生化していると書いてありました。メキシコに分布するものもおそらく逸出帰化したものでしょう。

野の花便り~早春」に カンアオイ を追加しました。


33) ペラルゴニウム Pelargonium sp.                 2009.1.23
 この季節、街角の花園はまことに寂しいですね。刈り残された残菊が寒風に震えています。
でも、温室に入れば、さまざまな花に出逢えます。たとえば、このペラルゴニウムPelargonium sp.)もその一つです。テンジクアオイ(天竺葵)という和名もあります。
 かつてはゼラニウム属(Geranium)に分類され、現在でも園芸関係ではそのように呼ばれているペラルゴニウム属には約280種が知られていますが、ほとんどが南アフリカに分布しています。ことにケープ地方には148種があり、その内の79種が固有種です。
ゼラニウム属とペラルゴニウム属との区別は微妙ですがゲンノショウコ型の放射総称の花を咲かせるのがゼラニウム、左右相称のものがペラルゴニウムということになっているようです。
 HPのトップページにプロローグをUPし、「野の花便り~早春」にクコを追加しました。


34) パイプカズラ Aristlochia elegans            2009.1.30
 花つきがよいということもあってあちこちの温室でお目にかかることができろのがこのパイプカズラAristlochia elegans)です。

 ブラジルが原産地といわれるウマノスズクサ科のつる植物ですが、中米にも広く分布しています。

 メキシコのアステカ族やマヤ族は薬用植物として利用しています。薬効は咳止めで、根を潰したものを煎じて暖かいうちに飲みます。同時に、ツルを首に巻きます。子供たちはパイプ型の花を遊び道具にしています。
 中米が原産地とされるギガンテアパイプカズラやグランディフロラパイプカズラも同じ目的で利用されているそうです。

 HPに『ヒガンバナの民俗・文化誌(III)~ヒガンバナ渡来説再考ー1』をUPしました。お暇な折にどうぞ。


35) キタレクシルム Citharexylum spinosum L           2010.01.05
 エメラルドの仏像が飾られていることで知られるワット・プラケオの庭に、長い花穂に白い小さな花を連ねたキタレクシルムCitharexylum spinosum L.)が植栽されていました。
 西インド諸島が原産地といわれるクマツヅラ科の低木です。花がよく香り、オレンジ色から真っ黒に熟す果実が連なるようすが美しいので、観賞目的で栽培されます。東南アジアでは寺院でであうことが多いようです。タイではブンガ・バリBuknga Bali)と呼んでいました。 英語名はフィドゥル・ウッド(Fiddle wood)ですが、属名の英語訳です。この材がバイオリン作成に使われたからだそうです。種小名は‘棘がある’という意味ですが、茎や葉には棘はありませんでした。
 この属には70種以上があって、カリブ海域からアルゼンチンにかけて分布していて有毒植物ですが、ベネズエラの先住民プツマヨ族はこの仲間の葉を煎じて解熱剤として使うといいます。


36) カラバッシュ・ツリー  Crescentia cujete L.        2010.01.07
 チェンライのワット・プラケオの庭には直径が10cm以上もありそうな大きな丸い緑色の実を幹につけたカラバッシュ・ツリー(Calabash tree:Crescentia cujete L.) が植栽されていました。タイではヅイーン・ペド・ファラン(Dteen-ped-farang) と呼ぶそうです。フクベノキあるいはヒョウタンノキという和名もあります。
画像の右下に幹から直接に咲いている花が写っています。

 メキシコ南部から熱帯アメリカが原産のノウゼンカズラ科の低木です。かすかに硫黄臭のする花はコウモリが主な花粉媒介者ですが、ハチも訪花します。楽器や食器に利用される大きな実は硬く、割られないかぎり閉じ込められている種子は発芽できません。したがって種子の分散は、実を噛み割ることのできる馬か、人間に頼っています。
 しかし、この地域に人と馬がやってきたのは地史的にはごく最近のことですから、この硬いからはそれ以前にこの地域にいて人類によって絶滅した巨大な草食獣、例えば象に似たゴンフォセレス(Gomphotheres)など対する適応だったのでしょう。ちょっとモーリシャス島のドードー物語にも似ていますね。
 また、最近の研究によるとこの木には神経成長因子を活性化させるイリドイド配糖体が含まれているそうです。


37) ブラック・キャット  Tacca chantrieri Andre         2010.01.16
 Sさんは観葉植物や奇妙な花を咲かせる植物もたくさん栽培して市場に出していますが、そんな植物を集めた圃場の一角にブラック・キャットTacca chantrieri Andre) の鉢が並んでいました。
 中国の雲南地方から東南アジアにかけて分布しているヤマノイモ目タシロイモ科の多年草です。この特徴的な花形から、ブラック・バット・フラワー、デビル・フラワー、キャット・ウイスカーなど、いろいろな名前で呼ばれています。中国での呼称は箭根薯です。薬用植物として注目されていてHL-60白血病に薬効のあるスピロスタノール・サポニンが根茎に含まれている、などの報告があります。
 また、園芸の世界ではマレーシアからインドネシアに分布するホワイト・バット・フラワー(T. integrifolia Ker-gawler) との混同がみられます。


38) ブルーキャッツアイ  Otacanthus caeruleus Lindl.   2010.01.19
 何年か前に日本の園芸店で出合ったことのあるブルーキャッツアイOtacanthus caeruleus Lindl.)がチェンマイ郊外の温泉公園に植栽されていました。
黄色や赤色などの暖色の多い熱帯の花の中ではこの青い花はなんとなく涼しげです。
 ブラジル南東部の沿岸地帯に固有の属で7種が記載されていますが、その一つで、観賞植物として世界の熱帯で広く栽培されています。そのため、マダガスカルやマスカリン諸島などでは野生化しています。 2枚の花びらの出合う部分が目のように抜けていることがこの名の由来のようですが、アマゾン・ブルーブラジリアン・スナップドラゴンなどの名もあります。
 形態学的にはゴマノハグサ科に分類されていますが、最近のDNAの系統解析からゴマノハグサ科は分解され、この植物はウンランやクガイソウなどとともにオオバコ科に移されています。


39) ムラサキアリアケカズラ Allamanda violacea Gardn. et Field.  2010.01.24
 Sさんの圃場を見学している途中で、こんもりと茂って薄紫の花が盛りのムラサキアリアケカズラAllamanda violacea Gardn. et Field.)を見ました。

 ブラジル原産のキョウチクトウ科の潅木ですが茎がしなやかで風には弱いので壁際や支柱を立てて栽培することが多いそうです。
 花色には濃淡があり、白色に近い薄いピンクから濃い赤紫色もでさまざまな品種があります。
 熱帯アメリカに分布するこの属には14種ほどが知られていてすべて有毒植物ですが、強力な下剤として利用することもあるそうです。


40) アシャンティ・ブラッド Mussaenda erythrophylla Schum. et Thonn. 2010.01.25
 ムラサキアリアケカズラの茂みの隣にはこの熱帯の国タイを象徴するかのような、真っ赤に燃え立つ苞葉に囲まれた小さな白い花を咲かせたアシャンティ・ブラッド(Ashanti blood:Mussaenda erythrophylla Schum. et Thonn.)が植栽されていました。アシャンティはガーナ共和国の地名です。
 熱帯西アフリカが原産のアカネ科の低木で、広く栽培されている東南アジア原産のコンロンカの仲間です。
 ガーナではヨーモグゴーサ(yoomogugosa)などと呼びます。‘お婆さんの鼻水’という意味だそうですが、茎を切ると粘液が流れることに因む名です。アシャンティには、この赤い苞は戦士の血をたぎらせるので、散ってしまって白い花だけになると戦が止むという言い伝えがあります。
 タイではドンヤ(Don-ya)と呼んでいました。



41) パラミツ  Artocarpus heterophylla Lam.        2010.01.27
 ドイスティープ寺院の長い石段を登りきるとホウガンボクの大木の隣には幹周りが一抱え以上もある古木あって、その幹にもいくつもの楕円体の実が下がっていました。 パラミツArtocarpus heterophylla Lam.)の木でした。

 東南アジアが原産というクワ科の高木です。パラミツ(波羅蜜)という和名はサンスクリット語に由来するものですが、ナガミパンノキともいいます。最近は和名より英語名のジャックフルーツの方が通りがよいようですね。熟した果実は大きなものでは40kgにもなり、最大の果実としてギネスブックに登録されているそうです。

 ドリアンに似た香りがあるので嫌う人も少なくありませんが、東南アジアでは重要な食料の一つです。
 インドでは未熟な青いものの方がよく利用されていて、イチョールと呼び、カレー料理の具にされます。
 タイではカヌーンKanoon)と呼び、アメダマノキと一緒に庭に植えておくと、人に好かれ味方が増えるともいわれます。


42) ウインターファイヤー -3  Erica oastesii Rolfe      2011.01.14

 その可愛い花に魅了された家人が6年前に購入してきて、耐寒性があるというので露地植えにしたウインターファイヤーErica oastesii Rolfe) が今年も咲いています。
 このエリカはトランスバール州南部からナタール・レソト・オレンジ自由州にかけて分布す山地性常緑低木ですが、どちらかといえば稀少種で「Wild Flowers of South Africa」などのハンドブック的な図鑑ではとりあげられていません。
 我が家の庭でも元気に育っていて12月から3月まで咲き続けていますが、花粉を運ぶ昆虫がいないのか自家不和合なのかわかりませんが、まだ結実したことはありません。


43) ビタールート  Lewisia rediviva Pursh         2011.01.19
 連日の寒波に恐れをなして窓越しに外界を眺めるだけの日々でしたが、よんどころない事情で少し離れた場所にあるドラッグストアーへ買い物にでかけ、ついでに併設されているフラワーショップを覘いて見ました。
 促成栽培されているプリムラ類やパンジーなどの隣にビタールート(Bitterroot: Lewisia rediviva Pursh) の園芸種が咲いていました。
 北米西部の亜高山帯から高山帯の岩場に生えるスベリヒユ科の多年草です。
 Tozar, F (2007)の「The Uses of Wild Plantg」によると、名前のとおりその根はびっくりするほど苦いので、けして美味しいものではないのですが独特の香がありデンプンもたくさん含まれているので、Nez Perceをはじめとする先住民には欠かせない食料となっているそうです。
 種小名のとおり、大変生命力の強い草で、熱湯につけ押し葉標本にしたあとでも生きていた株があったそうです。



44)  ルエリア・スクアローサ  Ruellia squarrosa (Fenzl) Cufod.  2011.01.24
 温室の花壇のグランドカバーのなかに紫色の花が咲いていました。
 ルエリア・スクアローサRuellia squarrosa (Fenzl) Cufod.)でした。ケブカルイラソウという和名もあるそうです。
 熱帯アメリカが原産地のキツネノマゴ科の多年草で、地下茎で繁殖するので亜熱帯~熱帯で庭園の下草として利用されています。
 中米から南米にかけて広く分布しているのですが、このグループを専門に研究しているWasshausen, D.C.(2005)によればメキシコの東マドレ山脈あたりが原産地ではないかということです。
野の花便り~早春」にセンリョウを「秋澄む野辺の色移り」にヤドリギを追加しました。


45) グロキシニア・オリオン    2011.01.30
 これも温室の下草ですが、以前訪ねた時には咲いていなかったのか気づきませんでした。
長さ5cmほどの赤紫色のラッパ状の花はラベルによるとオリオンという名のグロキシニア属の園芸品種(Gloxinia ’Orion’)でした。
 私がグロキシニアという大きな花があることを最初に知ったのは半世紀以上も昔のことです。
高村光太郎の知恵子抄の、「いやなんです/あなたのいってしまふのが・・・」と始まる「人に」を読んだときです。
 はじめて聞く名だったので、図鑑で調べてみて「ちやうどあなたの下すつた/あのグロキシニアの/大きな花の腐つてゆくのを見る様な/私を棄てて腐つてゆくのを見る様な/・・・」という表現がよくわかったような気がしたものでした。
 もっとも、この画像のグロキシニアには、光太郎のグロキシニアのような艶やかさはありませんね。
野の花便り~早春」にビワツワブキを追加しました。


46) オキナワスズメウリ  Diplocyclos palmatus (L.) C. Jeffrey     2012.01.01
 お年玉には一日早かったのですが、素敵な贈り物を『さんいん自然歳時記Ⅳ』の著者の清末忠人さんからいただきました。
 可愛いオキナワスズメウリDiplocyclos palmatus (L.) C. Jeffrey) の直径2cmほどの二つの実でした。緑の実は熟すと真っ赤に変わります。

 トカラ列島口之島以南、東南アジア、オーストラリア、アフリカに渡って広く分布し、各地で観賞用に栽培されています。
 一年生で、石灰岩質の土壌を好むそうです。
清末さんはボタニカルアーティストの辺見泰子さんからの種子を毎年蒔いて楽しんでいるとのことです。
来年の秋が楽しみです。
野の花便り~冬』にリュウノヒゲ(ジャノヒゲ)を追加しました



47) キダチクリスマスローズ  Helleborus foetidasu L    2012.01.17

 食糧や洗剤の補給に出かけたスーパーストアーの花屋さんで家人が見慣れぬ鉢物の花を見つけました。
二人共にはじめて見る、直立する親指ほどの太さの花茎を高く伸ばしたクリスマスローズの仲間で、フェチダスというラベルがついていました。
 キダチクリスマスローズHelleborus foetidasu L.)でした。

 地中海域を除いたヨーロッパ中北部が原産地で石灰岩地を好みます。かつては広く分布していたイングランドでは、いまでは珍しい存在になっているそうです。
地味な花ですが、ミツバチやマルハナバチがポリネーターといわれています。
 種小名は“悪臭のある”という意味で英語名も“stinking hellebore”というのですが、私の臭覚ではむしろよい香と感じます。臭いのは花ではなく葉や茎かもしれませんね。
 Herrera, Carlos; María I. Pozo (2010)によると蜜腺には酵母菌が共生していて花を暖め昆虫を誘引する物質を作っているそうです。

「野の花便り~早春」ユキヤナギ を追加しました。


48) キバナセツブンソウ  Eranthis hyemalis (L.) Salisb.    2012.01.21
 続いていた寒旱りに萎れていた草々を生き返らせるように降っていた雨が止み、空気も柔らかに感じられる朝の庭で、キバナセツブンソウ()が咲きました。気温が10℃近くになった証です。
 葉陰にはシシリー・メアリー・バーカーさんの描く、あの可愛い花の妖精が住んでいるのでしょうね。
 南フランスからブルガリアに亘って分布していて、古くからヨーロッパ各地の庭園で栽培されてきたそうです。近年は北米でも逸出帰化していると報告されています。セツブンソウは近縁種ですが、横走する地下茎ではなく塊茎を持つので別属にされることもあます。
 英語名はウインター・アカナイト(Winter aconite)ですが、これはギリシャ・ローマ神話に由来し、ヘラクレスに地上に引き出されたケルベロスが暴れて流した毒唾液が滲みこんだ砥石岩('akone')から生えた草だということのようです。


49) フキタンポポ Tussilago farfara L    2013.01.19
 今年は本当に寒さが厳しいですね。
講談社学術文庫に16年前の拙著が収録されされることになりまして、その初校校正を終え、久しぶりの外出の途中に立ち寄ったフラワーショップでフキタンポポTussilago farfara L.)を見つけました。

 日本にはありませんがユーラシアに広く分布していて、古代から各地で薬用植物として利用されてきました。およそ2000年前のディオスコリデスの『薬物誌』には生葉を潰したものを消炎剤として湿布したり、乾燥させた葉をいぶした煙は呼吸器系の病の治療に使うなどと書かれています。南・北アメリカでは移民が運んだものが帰化しています。

 中央の筒状花は蜜腺をもった雄花で、とり巻く舌状花は蜜腺のない雌性先熟の雌花です。
「野の花便り~早春」ソシンロウバイー2を追加しました。


50) シンビジュウム Cymbidium              2014・01・05
 私が最初にその名を憶えた洋蘭はシンビジュウムCymbidium)でした。
 正月のフラワーショップには色とりどりのそのシンビジュウム類の大きな鉢植えが並んでいます。

 分類学上のCymbidium Sw. はオセアニア、インド、東南アジア、東アジアに分布していて40種ほどが知られていて、日本のシュンランもその一つですが、花屋さんでシンビジュウムといえば東南アジア原産の大型の花を咲かせる種類をもとにさまざまな種と交配し品種改良したものだそうです。
 団地に住んでいたころ、このランを上手に栽培して株分けで増やしていた隣人に分けてもらったことがありましたが、申し訳ないことに、花を咲かせることができませんでした。
『野の花便り~早春』カラタチバナを追加しました。


51) スターダスト’チヨミ’ Stardust 'Chiyomi'        2014・01・19
 タイのチェンマイでも広い農園を経営されている浅井大桂園さんが作出したデンドロビウムDendrobium) の園芸品種スターダスト‘チヨミ’Stardust 'Chiyomi')です。奥様への献名だそうです。

 Dendrobiumの仲間には約1250種もが知られていますが日本に自生するのはセッコクとキバナセッコクとオキナワセッコクの3種だけです。
 そのためもあって、日本ではこの仲間の外国産のものや実生や交配によって生まれた園芸品種をデンドロビウムと呼んで自生種と区別しています。
『野の花便り~早春』シャリンバイを追加しました。


52) レッドフレア  Red Flare      2014・01・26
 この冬一番の寒さだといわれた日に、温かさをもとめて、久しぶりに花鳥園へ行ってきました。
 小鳥たちの種類は増え、ショウのプログラムも多様化していましたが、花は少しさびしくなっったような気がしました。それでも今回初めて見たものがいくつかあり、その一つがこの熱帯スイレン、レッド・フレアRed Flare) です。

 スイレン(Nymphaea)の仲間は世界中の温帯から熱帯にわたって50種ほどが知られているそうですが、交配によって作出された園芸品種は数えきれないほどあります。しかもよく似たものが多く、私にはよくわかりません。
 この画像の花はレッド・フレアという名だそうですが、ルブラやハアルスティックなどよく似た品種もあります。
 『野の花便り~早春』ノキシノブを追加しました。

     

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