December

庭の花便り Garden Flora Report

〜 12月の花  Flowers in December 〜


索引  アイビー・ゼラニュウム アエキナンツス アフリカホウセンカ アリゲーターフラッグ アンスリウム
 イエローキャンパス  イチゴノキ イチゴノキー2  ウインターコスモス  エバーブルプレア
 オオテンニンギク オオバナアサガオ ガッチェム・タオ キバナキョウチクトウ キバナコスモス
 キルタンサス キンズ ギンヨウアサガオ クフェア グリーンアイス グリーン・ユリオプス
 ケープ・ヒヤシンス コバノセージ コルクツリー コルテス・バーガンディー サイネリア 白雪姫
 ストレプトカルプス スパトグロティス・アウレア  スポッテッド・ネトル  セイヨウウメモドキ 
 セイロンベンケイソウ タキノシライト ツキヌキニンドウ ディアスキア テリハイカダカズラ
 デモルフォテカ トウワタ ドッグローズの実  ニチニチソウ ニトベギク 虹色スミレ ニシキジソ
 ネリネ・ウンヅラータ ネリネ・サルニエンシス ネリネ・フミリス 初恋草 パックワン パピルス
 ヒイラギナンテン ヒイラギモチ ビデンス  ヒメノウゼンカズラ ピメレア ヒメツルソバ
 ピータースター・ピンク ヒボケ ピンクハロ ブッソウゲ  フラッグ・オーキッド プリムラ・ビューティ
 ブルースター ブロワリア ブラキコメ ベニチョウジ ヘラバスターチス ペンタス ポリアンサ
 マネティア 紫御殿 ランタナ ランキフォリア・オモダカ ルリマツリ ローズマリー ワイヤープラント


72) ピンクハロ Viola X wittrockiana Gams ex Kappert    2013・12・06 
    この季節、フラワーショップの花棚は色とりどりのパンジーで埋め尽くされています。数えきれないほどの花形の株が並んでいて、その名をすべて記憶することなどは私には不可能ですが、
それでも、初めて目にしたいくつかの名は憶えました。
 その一つがこのガーデンパンジーViola X wittrockiana Gams ex Kappert)の品種のピンクハロです。
 ガーデンパンジーはヨーロッパに広く分布しているサンシキスミレと中央ヨーロッパの山岳地でみられるルテアスミレ、小アジアのアルタイカスミレを交配して1830年ころに作出されたものが基になっているそうです。
 とはいえ、花愛好家はそれ以前から野生種の改良に取り組んでいて、1835年にはすでに400余の品種が記録されていたといいます。
『野の花便り〜冬』に“ぬばたま”を追加しました。


73) ポリアンサ Primura x polyantha Mill    2013・12・15
 この季節、パンジーほどではありませんが、フラワーショップの棚をにぎわすのがプリムラ(サクラソウ属)の仲間ですね。
 なかでも、私が好きなものの一つがこのポリアンサPrimura x polyantha Mill.)です。

 文献上は1660年から記録がある園芸植物で、かつてはイングランド全域に分布していて今では乱獲で少なくなってしまった黄色の花を咲かせるプリムローズ(P. vulgaris Huds.) などが母体になったと考えられています。
 現在はポリアンサの中にもさまざまな花色・花形の品種が作出されていてにぎやかです。
 この属の花には同一種内で雄蕊と雌蕊長さの組み合わせが異なる2型があることは古くから知られていますが、ダーウィン(1877)はその違いの持つ生物学的な意味を詳しく論じています。
『野の花便り〜冬』イソギクを追加しました。


71) プリムラ・ビューティ Primula cv. beauty            2012.12.26
 日ごとに花壇に降りる霜が深くなってきています。
 何十年ぶりかのクリスマス寒波で、日本海側は強風と深雪で皆さんたいへんな思いをなさっていますが、遠州は冷えきった空っ風が吹きすぎるのみです。庭では、そんな寒さにもめげず、なんとなくソメイヨシノの花を連想させるプリムラ・ビューティー(Primula cv. beauty)が咲いています。
 最近フラワーショップで出合って、花壇に入ってもらった花です。プリムラ・マラコイデス(ケショウザクラ)から作出されたものだそうですが、マラコイデスそのものの実生から生まれたものか、別の種との交配の結果なのかはわかりませんでした。
折節の花シリーズの『秋澄む野辺の色移り』トクサを追加しました。

70) ネリネ・ウンヅラータ Nerine undulata Herb.         2012.12.18
 日々寒さがつのり、庭先のセンダンやガマズミなどの落葉樹はすっかり裸になりました。
 花壇では寒さに強いパンジーやハボタンに混じって、数年前に植え込んだネリネ・ウンヅラータNerine undulata Herb.)が一輪咲いています。 園芸店ではネリネ・クリスパと呼ぶことあります。

 南アフリカのケープ半島東部に広く分布していて、ヨーロッパにもたらされたのは1767年のことだったそうです。
 交配親の一つとしてさまざまな種との間に雑種が作出されているようです。
「野の花便り〜冬」スミレツタを追加しました。

69) タキノシライト Agave filifera Salm-Dyck            2011.12.18
 12月のネイチャー(vol.480−no.7377)の表紙を東電の黒塗り報告書が飾っています。世界中がびっくりしていることでしょうね。記事では民主党の高名な政治家の平智之(知らなかった)と鳩山由紀夫が東電は国有化すべきだと主張しているとある。これも知りませんでした。
 連日の極寒に震えて、温室をのぞいて見ると、タキノシライト(滝の白糸:Agave filifera Salm-Dyck.)のみごとな鉢がありました。
 メキシコ原産のリュウゼツラン科の植物です。
 まだ見たことはありませんが、数メートルに達する花穂を伸ばし、下部の花は黄緑で上部は紅を帯びるそうです。
 日本の植物園ではA. schidigera Lem.という学名を与えているところが多いですが、こちらの典型的な葉はキミガヨラン型で幅広です。


70) ドッグローズの実  Rosa canina L                2011.12.03
 月読寺住職小池龍之介さんの“ネットに満ちる「わかって」煩悩”を読みました。なるほどと納得です。このブログもその煩悩のなせる業ということでしょうか。
 冷たい雨が降っています。
 庭のドッグローズRosa canina L.)の真っ赤な実も濡れています。

 ヨーロッパに広く分布している野のバラのドッグローズ(フンドローゼ)のこの赤い実をハーゲブッテ(Hagebutte)、棘の茂みの小妖精とドイツの人は呼びます。
 レモンの10倍以上のビタミンCが含まれ、昔からお茶にして飲んいたそうです。
 ヨーロッパの原野で、雪を被った藪の中にルビーのように輝くハーゲブッテを見たいものです。
「野の花便り〜冬」に ナンキンハゼー2 を追加しました。


1)  ランタナ Lantana montevidensis                 2004.12.01

 その名も「フローラ」さんというヘアサロンの南面した石垣一杯に咲き誇っていたランタナです。
 熱帯アメリカを故郷とするクマツズラ科の潅木です。ランタナというのは総称(属名)で、70種以上もあるそうですが、日本では数種類が栽培されているようです。
 
 写真のものは多分コバノランタナ(Lantana montevidensis)でしょう。
真冬には地上部は枯れますが、春が来れば緑をとりもどします。



2)  ディアスキア (Diascia, Hybrid Cultivar)             2005.12.02
 ルーツの地では夏が近づいていることを知ってか知らずか、ハンギングバスケットに収まってディアスキアDiascia, Hybrid Cultivar)が咲いていました。
 南アフリカが原産地のゴマノハグサ科の植物で約70種が記載されています。
2本の角状の長い苣をもつものが多いのでしばしばツインスプール(Twinspur)と呼ばれます。属名のディアスキアも同じ意味です。
 多年草のグループはケープ半島より東側のドラケンスベルグ地方などに、一年草のグループは西ケープからナマカランドに分布しています。
野の花便り〜冬」にはハマヒサカキを追加しました。


3)  白雪姫 (Euphorbia leucocephala)              2005.12.03
 初雪草の仲間ですが、こちらは初冬から咲き始める白雪姫Euphorbia leucocephala)がに出会いました。
 白雪姫というのは日本の花屋さんが名付け親のようです。なんとなくわかるような気もするのですが・・・・・(・・?
 中央アメリカが原産地のトウダイグサ科の低木です。
 メキシコの植物園にで見た株は人の背丈の倍ほどにも茂った大きな木でした。それが雪をかぶったようで壮観でした。
 いろいろな名がありますが、やはり雪にちなんだ名がほとんどですね。中にはアフリカ原産ではないのに”キリマンジャロの雪”というの名もあります。中米で Pascuita と呼ぶのは復活祭に咲く花ということでしょうね


4)  ウインターコスモス (Bidens aurea                  2004.12.03

 まだ少しは咲き残ってはいるものの、コスモス(Cosmos bipinnatus)の季節はもう終わりです。
代わって目にするようになったのが、ウインターコスモス(Arizona beggarticks:Bidens aurea = B. heterophylla)の花です。
 多型的な種で花の色や葉の切れ込み具合に変異が多いそうです。
 日本の園芸カタログではウインターコスモスにBidens laevisをあてているものが多いのですが、この学名の種は単葉でBur-mariegoldと呼ばれている別物のようです。
 USA南部からメキシコにかけてが原産地だといわれています。
 ひかえめで、ちょっと寂しそうな花ですね。



5)  コバノセージ (Salvia microphylla)             2004.12.05
 街中のあちこちのお庭に植栽されている、潅木性のセージです。
 チェリーセージと呼ぶ人もいます。
 枝は折れやすく、折れれば強い芳香を放ちます。
耐寒性もあって栽培しやすいのですが、放っておくとかってな方向に枝を伸ばし、いささかだらしの無い姿になってしまうのが難点です。
 アメリカ南部からメキシコにかけてが原産地です。
学名は Salvia microphylla、英語名は Little-leafed Sage です。
 花色や花形に変化が多く、画像の株は 'La Trinidad Pink' という品種だと思います。


6)  ビデンス Bidens ferulifolia                       2004.12.07
 晴れたり曇ったりで、肌寒い一日です。
 今日は我が家の庭に咲いているビデンスさんを紹介します。

 メキシコからアリゾナが故郷のビデンス・フェルリフォリア(Bidens ferulifolia) の栽培品種、ゴールデン・ガダス(Golden Goddess)です。

 繊細なシダのような葉で、よく茂りますが、梅雨時の多湿と厳しい寒さが苦手です。

ウインターコスモスと同じ属です。


7)  アフリカホウセンカ (Impatiens walleriana)             2004.12.08

 アフリカホウセンカという名前でフラワーショップの店先を飾っていました。
 花娘のK子さんが「霜にあてないようにしないと駄目よ」と教えてくれました。

 この仲間はいろいろあって、名前を覚えるのは大変です。
 葉が厚くて細長いニューギニア系と薄くて丸みを帯びたアフリカ系があるそうです。
 世界中の熱帯・亜熱帯で野生化しているようです。
 コスタリカでは何故か「中国娘、セニョリータ・デ・チーノ」と呼んでいました。



8)  イチゴノキ (Arbutus unedo)                      2004.12.09
 気立ての優しいゴールデン・リトリバーの夢君が出迎えてくれるBさんの庭にイチゴノキ(Arbutus unedo)が咲いていました。
 ドウダンツツジによく似た白くて艶々した小さな釣鐘のような花です。
 名前の由来は赤く熟した実が苺を連想させるからといいます。
 英語名のストローベリ・ツリーの直訳ですね。
 サクランボほどの大きさで、表面に粒状の突起があり、食べられますが、淡白な味だそうです。

 南フランスやスペインなどの地中海域西部とアイルランドが原産地です。



9) イチゴノキ 〜2.  Arbutus unedo 〜 2.           2005.12.04

 ちょうど1年前、このブログにイチゴノキArbutus unedo)を書きましたが、そのときは花だけで実がついていませんでした。
 それで、「スズランのような花なのにイチゴノキとは面妖な?実がつくまで待つしかないかな」というコメントいただきました。

 で、このコメントにお答えできる写真を今年はUPいたしました。
 なるほど、イチゴノキだ!と納得です。

 ただ、残念ながらイチゴというのは見た目だけで、少しは甘みはあるものの、味はとてもイチゴとはいえないものでした。



10) アエキナンツス・スペキオサ Aeschynanthus speciosa      2005.12.06
 この冬一番の寒気団がやってきて戸外の気温は冷蔵庫内並ですが、温室のドアを開ければそこは狭いながらも常春の世界で、今日はアエスキナンツス・スペキオサAeschynanthus speciosa)が出迎えてくれました。
 マレイシアからインドネシアにかけての熱帯アジアが原産地のイワタバコ科の着生植物です。
 蕾が開くと、先ずは葯が癒着した長短一対のオシベが伸びてきます。これは蜜を吸いに来た小鳥に効率よく花粉を運んでもらうための作りのようです。続いてコン棒状のメシベが出てきます。
野の花便り〜冬」にイヌホタルイを追加しました。


11) ブラキコメ  Brachycome sp.               2005.12.06

 なよなよとしたデイジーといった面持ちでブラキコメBrachycome)の園芸品種のイエローが咲いています。
 開いたばかりの舌状花はほのかな黄色ですが、時間とともに純白になります。
 ブラキコメ属はオーストラリア区に固有の植物で約80種があるといわれますが、見分けがが難しい草ですね。
 属名は習慣的にBrachycomeと綴っていますが、Brachyscomeとするのが正しいそうです。最初の命名者が、種子に短い毛があることからギリシャ語の brachys(短い)と kome(毛)を結びつけて属名としたとき、うっかり s を抜かしてしまったということです。
 「野の花便り〜冬」にオニノゲシを追加しました。


12) アンスリュウム  Anthrium andreanum cv. Eriso Onizuka   2005.12.08

 今日も温室の花を紹介しましょう。ハワイ大学生まれのアンスリュウムエリソン・オニヅカ”(Anthrium andreanum cv. Eriso Onizuka)です。

 原種は1876年にフランスの植物学者Edouard Andreがコロンビアで発見したものですが、その後の調査でエクアドル北西部からコロンビア南西部に自生していることがわかりました。
 明治時代に日本に渡来した原種は真っ赤な光沢のある大きな仏炎苞をもつのでオオベニウチワと呼ばれました。
今ではたくさんの園芸品種が作出されていて仏炎苞の色も多彩です。
 写真のアンスリュウムはスペースシャトルの事故で亡くなられたONIZUKAさんを偲んで1986年にハワイ大学が世に贈ったものだそうです。
 園芸品種にも原種と同じA. andreanumという学名を宛てていますが、多くは近縁種との交配を繰り返して作出されたものなので A. X cultorum を使う人もいるようです。


13) 紫御殿  Tradescantia pallida                 2006.12.02
 南向きの石垣に赤紫色の肉厚の葉が茂り、明るい紫桃色の花が点々と咲いていました。
紫御殿というなんとも大仰な園芸名の Tradescantia pallida でした。

 メキシコが原産といわれるツユクサ科の多年草です。

 ヨーロッパに導入されたのは19世紀の後半で、C.A.Purpus (1853-1941) さんが Darmstat 植物園に送ったものだそうです。
 昔は Purpus さんに因んで Setracasea purpurea と呼ばれていました。
 霜にあたりさえしなければ遠州でも越冬しています。


14) セイヨウウメモドキ  Ixeris montana             2006.12.03

 クロガネモチ、ピラカンサ、ヒヨドリジョウゴ、カラスウリなどなど赤い木の実や草の実が目に付く季節ですね。
 今日はこのあたりでは初めてお目にかかる赤い木の実がNさんのお庭先で輝いていました。
 セイヨウウメモドキIxeris montana) でした。
 落葉性のモチノキ科の低木でニューヨークあたりからアパラチアン山地にかけての北米東部に分布していて、マウンテン・ウインターベリーと呼ばれているそうです。
 彩りに惹かれ一粒かじってみましたが、 でした。


15) グリーン・ユリオプス  Euryops pectinatus 'Viridis'     2006.12.12
 花数がめっきり少なくなった師走の庭ですが、それでも何種類かは元気に花を咲かせています。 その一つが艶やかな緑の葉を持ったグリーン・ユリオプスEuryops pectinatus 'Viridis')で、葉が灰白色の毛で覆われた南アフリカのケープ半島西南部が原産地とされるグレイ・リーフド・ユリオプスE. pectinatus)の無毛の系統といわれています。

 ちょっと不思議なのは、毛で覆われて温かそうな系統は、昨年暮から今年の初めにかけての厳しい寒さで枯れてしまったのですが、毛のないこちらは生き残って、いま花盛りです。


16) ルリマツリ  Plumbago auriculata             2004.12.11

 今日はまた格別に暖かな一日でした。
 
以前は温室以外では目にすることのなかった植物が、戸外でしかも師走も半ばというのに咲いているようになりました。
 Mさんのお宅のフェンスからこぼれる、このルリマツリ(Purumbago auriculata)もそんな花の一つのような気がします。
 南アフリカ原産のイソマツ科の植物です。ケープ・プルンバゴとも呼ばれます。

 純白の品種をアルバ、空色のものをロイヤル・ケープというようです。



17) アイビーゼラニュウム Pelargonium cv. Ivy-leaved Group   2004.12.11
 いつもよく手入れされたプランターやハンギングポットの花々を楽しませてくれるクリーニング屋さんの庭先で目にしたアイビーゼラニューム(Pelargonium cv. Ivy-leaved Group)です。
 もう少し早く出会えればよかったのですが、少し盛りを過ぎた花です。

 むちゃくちゃ種類の多いペラルゴニューム属の1種で、南アフリカが故郷です。
 ヨーロッパでは窓辺の花かごを飾る花として人気が高いものです。
 この辺りでは戸外で冬を越すことができるそうです。


18) キバナコスモス  Cosmos sulphureus            2004.12.16
 「今年はまだ咲いてるよう。温暖化のせいずらか」とNさんが指差したその花壇には、まだキバナコスモス(Cosmos sulphureus)が花盛りでした。

 南向きで風当たりも弱い庭が幸いしてはいるのでしょうが、寒さに弱いこの花がいまだに見られるとは、本当に暖かな冬ですね。
 花たちは生まれ故郷のメキシコを思い出しているのかもしれません。

日本の育種家の努力で、いくつもの品種が作られているそうです。



19) テリハイカダカズラ  Bougainvillea glabra         2004.12.15

 田舎育ちの私は大学生になるまでこの花を見たことがありませんでした。
 取り分けて記憶に残っているのは、現在のパートナーとの初デートで訪れた房総太海のフラワーパークの温室で咲いていた見事なテリハイカダカズラでした。
 当時は海外旅行など夢のまた夢でしたから、こんな美しい花の咲く熱帯の島々にあこがれたものです。

 もっとも、熱帯の島を思い浮かべたのは、花の名からブーゲンビル島が原産地と考えた私の早とちりでした。
 実際はブラジル原産で、この花を見つけたフランスの探検船の船長だったルイ・アントン・ブーゲンビルにちなんだものということを後で知りました。

 画像の株は、友人の経営する割烹料理店の軒先に茂ってたものです。



20) キルタンサス  Cyrtanthus mackenii               2004.12.13
 Kさん、ごめんなさい。今日は定休日でしたね。
 でも、お店の前のプランターではキルタンサス(Cyrtanthus mackenii) が微笑んでいましたので、思わずシャッター切ってしまいました。
 野火の後の黒焦げの大地に勢いよく咲くので、ファイアー・リリーと呼ぶのよ、と教えてくれたのはケープタウンのKB植物園のベスさんでした。
 園芸家は Ifafa Lily と呼びます。インド洋側のKwaZulu-Natal地方が原産地です。
 ヒガンバナの遠い親戚です。


21) ストレプトカーパス  Streptocarpus X hybridus      2004.12.08

 JR掛川駅近くの花鳥園にたくさんのストレプトカーパスStreptocarpus X hybridus)が展示されていると聞き、見に行ってきました。
広々とした花の香りが溢れる温室の入り口近く、色とりどりの品種が陳列され、ベンガルフクロウの3時君が見守っていました。
 40以上もの園芸品種があるそうですが、ほとんどは南アフリカに分布している S. purimulifolius S. rexii などを交配して作出されたもののようです。
 ストレプトカーパスという属名は”捩れた果実”という意味ですが、日本ではウシノシタ属と呼んでいます。牛の舌を連想させる葉を持ってい種があるからです。



22) ツキヌキニンドウ  Lonicera sempervirens        2005.12.09
「ツキヌキニンドウの花」」について

 亀歩の散歩道さんこんばんは。

 「狂い咲き」と植物の所為にしていたのは昔のことで、なにやら最近は「狂わされ咲き」と人間の方が植物から責められるのではないかと・・^_^;

 我が家の垣根には未だ赤い実が残っていました。


23) ランキフォリア・オモダカ  Sagittaria lancifolia      2005.12.10

 オオオニバスが浮かび、色とりどりの熱帯スイレンが咲き、パピルスやミズカンナが茂る花鳥園の巨大な水槽の片隅にランキフォリア・オモダカSagittaria lancifolia)の真っ白な花が咲いていました。

 中南米が原産地といわれ、世界各地で鑑賞用に栽培されている大型のオモダカ属の1種で、ジャイアントオモダカとも呼ばれるようです。

野の花便り〜冬」にオオジシバリを追加しました。



24) マネティア・ルテオルブラ  Manettia luteorubra        2005.12.15

 ハロウィンの飾り付けに好んで使われるというマネティア・ルテオルブラManettia luteorubra)が咲いています。
 キャンディコーンプランツ、ファイアークラッカーヴァイン、荒毛火炎草などなど、いろいろな名で呼ばれていますが、あなたのお好みは?
 ブラジル、パラグアイ、ウルグアイなどが原産地のアカネ科の蔓植物です。
花は長さが2cm足らずですが、色取りが鮮やかですね。
 カリフォルニアのJayne Beadleさんの愛猫はなぜかこの花が好物だそうです。

野の花便り〜冬」にセンダンを追加しました。


25) ヒメツルソバ  Persicaria capitata             2005.12.18
 太平洋側の一部地域を除いて日本列島は銀世界のようですね。このあたりでも今朝はとうとう0℃になり、寒さに耐えてきたヒメツルソバPersicaria capitata)も凍てついてしまいました。

 ヒマラヤから中国南部が原産地で、日本で栽培され始めたのは明治の中頃だそうです。
 繁殖力は旺盛なのですが、帰化植物としてよく目につくようになったのは20年ほど前からです。これも温暖化の影響でしょうか。

野の花便り〜冬」にタラノキシロダモを追加しました。


26) オオテンニンギク(ガイラルディア) Gaillardia aristata      2004.12.17

 川向こうの新興住宅地には未だ農地が点々と残っていて、みごとに育った白菜や大根の畑の縁どりにいろいろな花が栽培されています。

 そのなかに、「わたしを見て!」と叫んでいるようなあでやかな花がありました。

 ガイラルディア(天人菊属)のオオテンニンギク(Gaillardia aristata)でした。
 一緒に散歩していたパートナーの感想は「ちょおとどぎつい天人ね」でした。
 こちらは天女はイメージできるのですが、天人?どんな姿だったかな〜??、なのでした。



26) クフェア (メキシカン・ファルゼ・ヒーサー) Cuphea hyssopifolia   2004.12.18

 数年前にパートナーが買ってきたクフェア(Mexican False Heather: Cuphea hyssopifolia) がまだ咲き続けています。
 近づいてみると、とても優しい雰囲気の花です。
 種子でよく増えて、庭の中ではこんなところにもと思うほど、あちこちで芽生えてその年の内に花を咲かせます。
 強い霜にあたれば地上部は枯れるのですが、春になれば盛り返してくれます。
 ミソハギ科のクフェア(タバコソウ)属の低木です。メキシコからグアテマラにかけて自生しているそうです。赤いパイプ状の花を咲かせるベニチョウジも同じ属です。



27) ディモルフォテカ (ケープ・デェイジー)  Dimorphotheca sp.  2004.12.19

 ボランティア団体の「花愛好会」の方たちが町のあちこちに置いてくれているプランターでディモルフォテカが咲き始めていました。
 南アフリカのケープランドが原産地の花です。
 ナミブ砂漠に近いナマクワランドの早春の野を濃いオレンジ色に染めるナマクワランド・デイジーもこの仲間です。
 写真のものはカルメンという名前で流通している園芸品種だと思います。

 花の姿では近縁のオステオスペルムム(Osteospermum)との区別は難しいのですが、種子の形質の違いで識別できます。


28) ブルースター  Tweedia caerulea                 2006.12.18

 最近散歩の途中でよくお邪魔させていただくようになった喫茶店のエントランスガーデンにブルースターTweedia caerulea)の残り花が咲いていました。
 ブラジルやウルグアイが原産地のガガイモ科の多年草です。かつては100種ほどが記載されているオクシペタルム属(ルリトウワタ属)に入れられていました。1属1種と考える分類学者が多いようです。
 つる性の”寄りかかり”植物です。細長い果実の中にはこの科に特徴的な白く長い毛をつけた種子が入っています。
 HPに 「精霊の宿る植物」 をUPしました。お暇な折にお立ち寄りいただければ幸いです。



29) ワイヤープラント  Muehlenbeckia complexa        2006.12.19

 最近はグランドカバー用としてあちこちで栽培されているのでご存知の方も多いかと存じますが、ワイヤープランツWire Vine : Muehlenbeckia complexa) に花が咲いて実もなっていました。私は花や実を始めて見ることができましたので大感激です。
 直径が3mmほどの小さな小さな花ですがタデ科のそれとわかります。5枚の花びらのようなものはガクです。
受粉が済むとガクは膨らんで真珠色でゼリー状に変わります。真ん中の艶々した黒いものが実です。形はちょっとソバの実に似ていますね。
 ニュージーランドが原産地でマオリの人たちは pohuehue と呼ぶそうですが、さてどんな発音なのでしょうか。白く膨れたガクの部分は甘くてジューシーです。



30) ブロワリア (大輪瑠璃曲花)  Browallia speciosa     2004.12.20

 だいぶん寒くなってはきましたが、今朝も最低気温は12℃どまりでした。
 そんなわけで、まだ咲いているの!と思うような花に出会えました。

 ブロワリア・スペキオサ(Browallia speciosa)、日本名では大輪瑠璃曲花と呼ばれるナス科の植物です。

 南アメリカの熱帯地方や西インド諸島が原産地だそうです。
 花の形が完全な放射相称ではなくて少しいびつなので、マガリバナの名をもらったようです。



31) ペンタス  Pentas lanceolata                 2004.12.21

 クラシックブティックを経営されているKさんのお店のエントランスには時知らずで美しい花が飾られていて、お客さんには大好評です。
 今日は花の盛りのペンタスの鉢を楽しませていただきました。クササンタンカとも呼ぶそうです。
 約34種がアラビア半島からマダガスカルにかけてのインド洋沿岸地帯に分布しているというアカネ科の植物です。
 画像の株はP.ランケオラタ(Pentas lanceolata)の園芸品種の一つのスターアポロのようです。
 私の庭でも元気の育っていたのですが、カブトムシの幼虫に似たカナブンさんの子供に根を食べられて枯れてしまいました。



32) ピメレア Pimelea brachyphylla                   2004.12.22
 山野草を上手に栽培されているYさんのお宅で咲いたピメレアです。
 ホワイト・フェアリー(白い妖精)という可愛い名前がよく似合う花姿ですね。

 薄い黄緑色の苞に抱かれて白いふわふわの毛に埋もれるように小さな花が毬のように集まっています。温かそうですね。
 オーストラリアが故郷のジンチョウゲ科の潅木です。

学名は Pimelea brachyphylla で、西オーストラリア州南部が原産地です。


33) 虹色スミレ(ブリリアント・リカ) Viola, Hybrid Cultivar 'Brilliant Rika'  2004.12.23
 今日はマイガーデンから一株のパンジーを紹介します。
 「サカタのタネ」さんが「光のスペクトルのような美しい花色」とご自慢の”虹色スミレ”のブリリアントリカちゃんです。秋から咲き始めるパンジーです。

 花色の発色はデリケートで、とくに気温の変化には敏感だそうです。
 寒いと色合いは濃く、温かいと薄くなるのでその移り変わりも楽しめるそうです。


34) ローズマリー  Rosmarinus officinalis            2004.12.24

 水道山から南へ坂を下りると、Rさんのハーブに囲まれたお宅がある。
その外壁にしだれかかるローズマリー(Rosmarinus officinalis)が今花の盛りです。

 地中海沿岸域が原産地のシソ科の潅木で、古代から薬種として重用されてきたそうです。
 ご存知のように、強い香りがあり常緑のため、ヨーロッパでは魔除けの霊力を秘める植物と信じられ、クリスマスには月桂樹などと一緒にリースに編んだりして家々の戸口に飾るようですね。

 今日は、クリスチャンでもないのに、我が家でも飾っています。
 八百万の神様を愛する日本人らしいと思われませんか?


35) キバナキョウチクトウ  Thevetia peruviana          2004.12.26

 このところ遠州の空っ風というのでしょうか、朝から風が止みません。
というわけで、街角の花園に可愛い子をみつけてもピントが合わせられません。 そこで、しばらくは、箱入り娘ならぬ温室に咲く花を紹介させてください。
 まずは、キバナキョウチクトウ(Thevetia peruviana) です。
 中央アメリカから南アメリカの熱帯が生まれ故郷ですが、いまでは世界中の熱帯で広く栽培されています。
 日本でも霜が降りないところでは路地でも育ちますが、遠州では冬が越せません。
 タネはよくできてすぐに発芽し、2年目には、この写真のように花をつけます。


36) トウワタ  Asclepias tuberosa                    2004.12.28
 戸外では、絹糸のような羽毛の付いたタネを旅立たせて、もうすっかり枯れてしまいましたが、温室ではまだ花をつけていました。
 熱帯アメリカが原産で、今では世界中の熱帯で野生化しているそうです。
 日本のように冬がある国の戸外では一年で枯れてしまいますが、熱帯では多年草です。

 トウワタ(Asclepias tuberosa)にはアスクレピアジンやビンセトキシンなどの有毒成分が含まれるので要注意です。
 しかし、オオカバマダラという蝶はこの成分を体内にため込んで、鳥から身を守っています。


37) セイロンベンケイソウ  Bryophyllum pinnatum       2004.12.30

 温室の花の第3弾はセイロンベンケイソウ(Bryophyllum pinnatum = Kalanchoe pinnata)です。
 葉がこぼれれば、落ちた場所ですぐに根を出して育ち始める元気者ですが、なかなか咲いてくれませんでした。
 それがなぜか急の花茎を伸ばし薄黄緑色のソーセージ形の蕾をたくさんつけてくれました。
しばらくすると蕾の中から赤い花びらが顔をのぞかせました。

 なんとなく秋田の竿灯を思い起こさせるような花姿、と感じるのは私だけでしょうか。


38) ケープ・マウンテン・ネリネ  Nerine fumilis        2004.12.31
 2004年の最後の日は私の好きな花の一つのネリネ(Cape Mountain Nerine:Nerine humilis)です。
自宅で露地植えにしてあるネリネ(N. bowdenii)は球根だけは年々大きくなっているのに未だに咲いてくれません。
 ところが、街角の花園では、あちこちのお家のプランターでみごとに咲いています。
 どうしたら花が咲くのか、あちこちで伺ったところ、肥料もやらないで放っておいて咲くということでした。
 アフリカのケープ地方が原産地です。昔のヨーロッパの人たちはヒガンバナと混同していました。見掛けは似ていますが、かなり遠い親戚同士です。
 皆様よい年をお迎えください。


39) パピルス  Cyperus papyrus                    2005.12.21
 いろいろな水草が浮かび熱帯スイレンが香る大きな温室水槽に茂るパピルスCyperus papyrus)にミルク色をした細かな花が咲いていました。
カミガヤツリという和名もあります。

 パピルスといえばエジプトで、第18王朝時代の高官ネバムンの墓やエル・アマルナのグリーン・ルームなどの壁画に描かれているように、ナイル川の岸辺に茂り、さまざまに利用されていた植物です。
 でも、現在のナイル川では、上流のスーダン領などに入らないと野性のパピルスに出会うことは困難です。


40) サイネリア  Pericallis X hybrida                2005.12.21

 今朝はこの地域には数10年振りという雪が舞い、白い茶畑に目を見張りましたが、戸外は風の舞う冷凍庫状態でした。ほうほうの体で戻った部屋の窓辺のサイネリアPericallis X hybrida)の微笑みの温かだったこと。
 サイネリアはカナリー諸島などのマクロネシアが故郷で、14種ほどあるようですが栽培されるものはほとんど交配で作出された品種のようです。
 以前はCineraria属に入れられていて、これを日本の園芸家がシネラリアと発音していたのですが、”死ね”は縁起が悪いからとサイネリアと呼ぶことにしたのが今も引き継がれているわけです。かくて名は定まりぬ!ですね。
 その後、この仲間はマダガスカルや東アフリカが原産地のCinerariaとは異質なものということで現在はPericallisにまとめられています。



41) ニシキジソ(錦紫蘇)  Solenostemon scutellarioides     2005.12.22

連日の低温で花壇は寒々としていますが、温室の中ではニシキジソSolenostemon scutellarioides)が鮮やかな葉を広げています。
 東南アジアが原産のシソ科の植物で、キンランジソ(金襴紫蘇)ともいいますが、コリウスと呼ぶ人のほうが多いかもしれません。というのも以前はニシキジソに Coleus という属名が使われていたからです。その後、Plectranthus に分類され、最近は Solenostemon という属に移されています。
 「学名を変えるのは人間の勝手ですが、私は私で変わっていませんよ」とニシキジソさんが言っているかもしれませんね。



42) フラッグ・オーキッド  Masdevallia sp.              2005.12.31
 お正月用品を買いに出かけたデパートのフラワーショップにフラッグ・オーキッドMasdevallia sp.)の小鉢が飾ってありました。

 熱帯アメリカの高山に分布するランで、仲間は300種もあるそうです。
 普通に見かけるランの花と違って先端が糸状に延びた3枚のガクが合着して皿状になっていて、その底に小さな花弁がおへそのようについています。
 買って帰ろうかと思ったのですが、年間を通して涼しく湿った環境でないと花を咲かせるのは難しいらしいので、あきらめました。
 花は腐肉のような臭いを出してニクバエやキノバエを呼び、花粉を運んでもらうそうです。


43) スポッテッド・デッドネトル  Lamium maculata         2006.12.26

 春になったと勘違いしたのでしょうか、日の良くあたる花棚に置かれた鉢植えのスポッテド・デッドネトルSpotted Deadnettle : Lamium maculata) が咲いていました。

 イベリア半島からトルコ西部にかけての地中海域が原産地で、ご覧のとおりオドリコソウの仲間です。
 英語圏ではオドリコソウの類をDeadnettleと総称するようですが、nettleはイラクサの仲間の総称ですから、草の姿が有毒の毛がたくさん生えているイラクサに似ているのにその毛には毒がないことを表した名なのでしょう。でも和名の踊子草の方が好きです。


44) 初恋草  Lechenaultia formosa                 2006.12.30
 初恋草という和名で呼ばれているレケナウルティア・フォルモサLechenaultia formosa)が咲いています。
 名前を付けた方はきっとこの花をみると過ぎし日の初恋が思い出されるのでしょうね。
 西オーストラリアの南部沿岸地帯に広く分布しているクサトベラ科(Goodeniaceae)の小潅木です。現地では冬から春にわたって咲きます。
 この属には20種が知られていますがすべてオーストラリア産です。
 面白い形をした花ですね。5枚の花弁の内、2枚は小さくてメシベを支えるように接しています。そしてメシベの先端は口を開けた2枚貝のような形で、たくさんの花粉を集めています。


45) ベニチョウジ  Cestrum elegans                 2007.12.03
 花盛りの茶畑の丘へ向かう道の途中のとあるお宅のフェンスを超えて、真っ赤な花房がいくつもしだれていました。
 ベニチョウジ(紅丁子:Cestrum elegans = C. purpureum) でした。ベニキチョウジと呼ぶこともあります。
 メキシコ原産のナス科キチョウジ属の低木です。ヤコウボク(夜香木)やキチョウジ(黄丁子)も同属です。花の形が香辛料として有名なフトモモ科のチョウジ(クローブ)の実に似ているためにつけられた和名です。
 寒さには弱い植物ですから霜の降りるこの辺りでは戸外では生き残れないものと思っていました。温暖化が進んでいる証でしょうか。


46) ヒメノウゼンカズラ  Tecomaria capensis             2007.12.10
 今朝は最低気温が2℃まで下がりました。本格的な冬到来ですね。
 そんな寒く枯葉の舞う日でしたが、南向きの陽のよく当たる壁際ではまだヒメノウゼンカズラ(Cape Honeysuckle: Tecomaria capensis)が咲き残っていました。

 東アフリカから南アフリカに分布するノウゼンカズラ科の半つる性の植物です。
 熱帯では通年で開花していますが、この辺りでは冬には地上部は枯れます。
 原産地では波飛沫のかかるような海辺でも見られ、強風や乾燥にも耐えています。


47) エバープレプレア  Sutera cordata cv. 'Ever Purpurea'     2007.12.13
 青みの勝った赤紫色の小さな花がフェンスにかけられたハンギングバスケットの中で咲いていました。
 ステラ(バコパ)の一種の園芸品種エバープルプレアSutera cordata cv. 'Ever Purpurea')ということでした。

 ステラ属は大西洋のマデイラ島などのマカロネシアと南アフリカに分布しているゴマノハグサ科の植物で130種ほどが記載されています。
 園芸植物として注目されだしたのは最近のことだそうです。



48)  ピータースターピンク Poinsettia purcherrima cv. Peterstar Pink  2007.12.20
 ピータースターピンク (PeterstarPink) というポインセチアPoinsettia purcherrima) の園芸品種の立派な鉢をいただきました。
 素敵なクリスマスプレゼントでした。

 たくさんのピンクの大きな苞葉はみごとですが、そのセンターに納まっている花の形もなかなか面白いですね。
蕾が開いてゆくにしたがって姿が変わって、あるときはウッドペッカーの顔のようにも見え、やがて遮光土偶のようにもなり、最後は赤い3裂した柱頭のあるメシベが伸び上がってきます。
 トウダイグサ科の花は本当にユニークですね。


49) グリーンアイス  Rosa, MR,Miniature, 'Green Ice'      2007.12.25
 街角の花園もすっかり冬枯れてさびしい今日この頃ですが、Hさんの庭の片隅ではぽんぽん咲きの白いバラが師走の風に揺れていました。
 モダンローズ群の中のミニチュアローズ系の園芸品種のグリーン・アイスRosa, MR,Miniature, 'Green Ice')だそうです。

 私にはバラの園芸品種の分類は難しすぎて、正直なところお手上げです。
 スイセンの仲間やツバキ、ツツジーシャクナゲの仲間なども園芸品種の多さに目が回ります。
 育種の過程で見捨てられるもの多さも考えると、人為選択の”凄み”を感じます。


50) ケープヒヤシンス Polyxena longituba               2008.12.01
 10数年前から小鉢で栽培しているケープヒヤシンスPolyxena longituba)が今年も咲いてくれました。
直径は1cmほどもない小さな花ですが、顔を寄せるとほのかに香ります。
 ケープタウンを中心に内陸部に向かうフィンボスと呼ばれる植生帯の中の、サザーランドからコムスベルクにかけて分布しているヒヤシンス科の多年草です。
 見た目はずいぶんと違いますが、ナマクワランドなどの乾燥地に生えるマッソニア(Massonia)に近縁です。

野の花便り〜紅葉の愛知県民の森」をUPしました。


51)  キンズ Fortunella hindsii                   2008.12.04
 小春日和の一日、深い谷津田に沿った農道を歩きました。
岡の麓に点在する家々の庭先には小菊が香り、葉を落とした柿の古木には小鳥たちのためらしい真っ赤な実がいくつも残っていました。そんなある家の門の際に小指の頭ほどの大きさの金色の実をつけた柑橘類が植えてありました。キンズ(金豆;Fortunella hindsii) でした。

 中国南部が原産で、香港や台湾にも野生が見られます。
 日本では古くから盆栽などとして鑑賞されています。マメキンカンとも呼ばれます。
 中国では調香原料として利用するそうです。


52)  ヒイラギモチ  Ilex cornuta                   2008.12.09
 4月に咲いていた白い小さなヒイラギモチIlex cornuta)の花が、気がつけば赤く輝く実に変っていました。
 中国が原産のモチノキ科の潅木で、シナヒイラギとも呼ばれます。しかしヒイラギとの類縁は遠く、似ているのは葉に棘がある点だけです。ヒイラギ(Osmunthus heterophyllus)はモクセイ科で12月に花が咲き、夏に小さな黒い楕円形の実を結びます。
ややこしい話ですが、『牧野新日本植物図鑑』ではクリスマスの飾りに使うセイヨウヒイラギI. aquifolium)にヒイラギモチの名をあてています。セイヨウヒイラギはヨーロッパから西アジアが原産地です。葉の形で区別できます。
野の花便り〜冬」にサネカズラを追加しました。


53) ネリネ・サルニエンシス  Nerine sarniensis           2008.12.14
 近年、秋も深まり北国からは雪の便りが届くころになると、街角の花園にネリネの仲間の美しい花が咲き始めます。
 そのなかの一つがこの画像です。ネリネ・サルニエンシスNerine sarniensis)に由来する‘Adams 25’という園芸品種のようです。
 ネリネ属は南アフリカが原産地です。サルニエンシスはケープ地方に自生する種ですが、かつてはイギリス海峡にあるチャンネル諸島の一つのガンジー島原産と考えられてガンゼーリリーと呼ばれたこともあります。また、日本のヒガンバナと混同された時代もありました。

野の花便り〜冬」にヤマボウシの帰り花をUPしました。



54)  ニチニチソウ Catharanthus roseus               2008.12.16 
 いよいよ本格的な寒さが来ました。
 今朝の最低気温は2℃で、庭には露霜がおりていました。
 その冷たい露に濡れそぼってニチニチソウCatharanthus roseus)の今年最後の花が咲いていました。
 原産地はマダガスカル南部で、今では世界中の熱帯に帰化しています。
 日本へは江戸時代の始めのころ、多分天和年間にオランダ経由で長崎に渡来したといわれています。
 現在はさまざまな花色の園芸品種が作出されていて、画像の株はパシフィック・ホワイトという品種のようです。

野の花便り〜冬」にムラサキシキブを追加しました。


55) コルテス・バーガンディー Eupholbia pulcherrima cv. 'Cortez Burgundy'  2008.12.18
 今年もMotさんご夫妻からみごとなポインセチアの鉢をいただきました。始めて見る、コルテス・バーガンディーEupholbia pulcherrima cv. 'Cortez Burgundy')という重量感のあるワインレッドの品種でした。
 原種はよく知られるように中米が原産地ですが、いまでは数え切れないほどの園芸品種が作出されています。
 この品種名はかのアステカ帝国を滅ぼしたコルテスとバーガンディー色の苞葉に因んだものでしょうね。それにしても、これほど多様な色彩を生み出す、というより生み出された多様な色彩や形態を維持してゆく育種という作業はすごいものですね。

野の花便り〜冬」にバショウを追加しました。


56) ヘラバスターチス Limonium perezii             2008.12.24

 花壇の中の、花茎に翼の出るスターチスは未だロゼット葉を広げて寒さに耐えていますが、鉢植えにして壁際に置いたヘラバスターチスLimonium perezii)は今花の盛りです。
 スペイン領カナリア諸島のテネリフェ島の西部が原産地のイソマツ科の多年草です。
 5mm足らずの白い小さな花が散ると、カップ状の蕚が直径1cmほどに育って藤色に変り楽しめます。
 隣のグランカナリア島にはルミキフォリュウム(L. rumicifolium)という大変よく似ていて葉柄がずっと長い種が分布しています。

「野の花便り〜冬」ヒメイタチシダを追加しました。


57) ヒボケ Chaenomeles speciosa cv. 'Hiboke'           2008.12.28
 あまりに美しい緋色だったので思わず買ってしまったといって、家人が持ち帰った小鉢には、なるほどみごとな緋色の花が咲いていました。
 ボケ(木瓜:Chaenomeles speciosa)の園芸品種のヒボケ(緋木瓜)でした。

 木瓜は中国原産で平安時代にはすでに渡来していたといわれていますが、このヒボケをはじめとしてたくさんの園芸品種が知られています。
 多くは盆栽に仕立てられ正月飾りとして玄関や床の間に置かれますが、直植えにして手をかければ樹高が2mほどにもなるそうです。


58) アリゲーター・フラッグ Thalia genuculata           2009.12.08
 Sさんのチェンマイ・セクトン・フローラ園内のクリークにミズカンナらしいものが群生していました。
 近寄ってみるミズカンナ(Thalia dealbata)と違って花穂が枝垂れ、花弁がランの花のようにきれいに開いていました。
タイの人々がクライマイナウ(Kluay-mai-nam)と呼ぶミズカンナの近縁種のThalia genuculata でした。
 この属のものではもっとも分布範囲が広く、中央アフリカ、熱帯南アメリカ、メキシコ、北米南部から報告されています。もっともアフリカのものは近世になってから帰化したものといわれています。
 北米ではフロリダ半島に密に分布していて、アリゲイターフラッグ(Alligator Flag)の名で親しまれています。シダレミズカンナという和名はいかがでしょうか。


59) パックワン  Pak-wan: Sauropus androgynus        2009.12.12
 チェンマイに着いた夜はロイカトーン祭の最中で、コムローイの小さく赤い火が暗い夜空を人々の鎮魂の思いを乗せて音もなく流れていました。
 次の日、Aさんの農園で目にしたこのパックワン(Pak-wan: Sauropus androgynus)の花被片の赤さは昨夜見たコムローイの火を思い出させてくれました。トウダイグサ科( >コミカンソウ科:Phyllantheae)のこの背丈1m足らずの低木はタイからマレーシア、インドネシアにかけてが原産地で、タイでは林中の沢筋に多いそうです。タイでは、垣根にしたりピンクに色づいた実を食べたりするそうです。齧って見ましたが熟していなかったせいかスポンジのような歯ざわりで味はありませんでした。葉は食べ物を緑に染めるときにも利用するようです。スマトラ島では母乳の出が悪いとき実を搾った汁を使うといいます。


60) ガチェム・タオ    Mansoa alliacea (Lam.) A. Gentry     2009.12.14

 Sさんのチェンマイ・セトコン・フローラの農園の昼休み、にぎやかに明るい笑い声のもれる作業員休憩小屋は濃い緑の葉とピンクの花で覆われていました。作業員の娘さんに名前を聞くと、ガッチェム・タオ(Gatiem-tao)だそうです。
 ノウゼンカズラ科のつる植物、Mansoa alliacea (Lam.) A. Gentry です。葉や茎にはニンニク臭があるので英語名はGarlic vine です。熱帯各地で観賞用に栽培されています。
 この属は熱帯アメリカに分布していて、6種が記載されています。原産地の先住民は薬用植物として利用しています。アマゾン北西部とガイアナでは近縁種のM. standleyi (Steyerm.) A. Gentryの葉を潰して解熱・鎮痛に湿布し、葉を煎た汁は吐瀉剤とします。



61) ギンヨウアサガオ  Argyreia nervosa           2009.12.16
 雑草のように茂って迷惑がられているこのつる草もちょっと手を加えると「ほら、このような面白い形の花材になるよ。結構市場でも引き合いがあるんだ」と、Sさんが自慢げに見せてくれた銀色の短毛で覆われた蔓はギンヨウアサガオArgyreia nervosa)でした。
 インド亜大陸が原産地だといわれている朝顔の仲間です。タイでは皆さんバイ・ラ・バーツ(Bai-la-baht) と呼んでいるそうです。直訳すれば“一枚一バーツ”という意味です。おかしな名前だと思ったのですが、説明をうかがって納得しました。この葉は打身や捻挫の特効薬なのだそうです。昔の一バーツといえば大金だったことでしょう。それほどよく効く薬だったのですね。裏が銀色の大きな葉をもんで湿布するそうです。インドでも薬用していますが、絞り汁を虫刺されなど消毒や消炎にも使うそうです。種子には幻覚作用を引き起こすアルカロイドが含まれています。


62) オオバナアサガオ    Cryptostegia grandiflora       2009.12.20
 Sさんの農園は広大で、あちこちに入口がありますが、この花はメインゲートからオフィスに続く道の脇に咲いていました。
 低木仕立てに刈り込まれているオオバナアサガオCryptostegia grandiflora R. Br.)です。
 和名だけ聞けばアサガオの仲間なのだろうと思うのですが、姿をみればとてもそうは思えません。それもそのはずで、キョウチクトウ科(Apocynaceae)の植物でマダガスカル島が原産です。熱帯・亜熱帯では観賞用に広く栽培されています。茎を傷つけると白い樹液がこぼれますので英語名は rubber vine です。
 オオバナアサガオは最近までガガイモ科に分類されていました。しかしDNAに基づく系統解析の結果、この植物を含めて、ガガイモ科としてまとめられていたものはキョウチクトウ科の中に分散してしまいました。


63) スパトグロティス・アウレア  Spathoglottis aurea        2009.12.25
 今回のチェンマイの旅では、ラン栽培家のAさんの案内もあって、実に多くのランの花を目にすることができました。
その中で最初に出合ったのが、Aさんの圃場のエントランスに沿って植栽されていたこのスパトグロティス・アウレアSpathoglottis aurea Lindley) でした。

 主にマレー半島からスマトラ島、ジャワ島、カリマンタンに分布していて、丘陵地の草地に多いそうです。タイ北部には自生してはいないようです。

 美しいランですので、チェンマイでもあちこちで栽培されているそうです。
 ピンクの花のコウトウシランの近縁種です。


64) コルクツリー  Indian cork tree : Millingtonia hortensis     2009.12.29
 タイ、ミャンマー、ラオスの3国が隣り合う黄金の三角地帯にあるメコン川の観光用ボート乗り場に、純白で甘い香りのする花を枝先に集めて咲く大木がありました。コルクツリー(Indian cork tree : Millingtonia hortensis L.f.) でした。
 ミャンマーが原産地といわれるノウゼンカズラ科の1属1種の高木です。樹高は20mに達するそうです。ノウゼンカズラ科としては珍しい花形で、長い花筒は30cmにもなります。栽培が容易なようで、東南アジアでは寺院や公園に植栽されていますが、野生化したものも目につきます。
 タイではビープBeep)と呼ばれていますが、樹皮がコルクの代用品にもなるので英語名はインディアン・コルク・ツリーです。インディアンというのはインドで広く栽培されていて、材をアッサム茶などの茶箱に利用したからだそうです。


65) ブッソウゲ  Hibiscus rosa-sinensis L   2010.12.07 
 トカラ馬が草を食む開聞岳の麓のサボテン公園ではブッソウゲHibiscus rosa-sinensis L.)が深紅の花を咲かせていました。

 熱帯アジアが原産地ということになっていますが、確かな自生地はわかっていません。

 中国の典籍にブッソウゲの記事が登場するのは、わが国の弥生時代後期に当たる晋の永興元年(266)に書かれた「南方草木状」です。
 日本では慶長19年(1614)に薩摩藩島津家久が徳川家康に献上したという記録があるそうです。中国南部から琉球列島を経由して渡来したと思われます。
 
 江戸時代にはすでに周知の花だったようですが、同じ仲間の芙蓉と違って、私の知る限りですが、花鳥画の中にその姿を見ません。耐寒性がなく京都や江戸では栽培が難しかったからでしょか。
  東南アジアでは薬草としても利用されますが、ネパールあたりではヒンズー教のカーリー女神の好きな花といわれ祭礼には欠かせません。一方、魔術師がこの花を使って魔法をかけるとか、この花に触れると悪い精霊に取り付かれるなどともいわれています。
 ブッソウゲは漢字表記すれば扶桑花ですが、これは中国名の扶桑に花を足したものです。佛桑華、朱槿とも書きます。
「野の花便り〜冬」テリハノイバラを追加しました。


66) ニトベギク  Tithonia diversifolia (Hemsl.) A. Gray   2010.12.14 

 師走とは思えないほど暖かな朝で、16℃もありました。
 早朝の小雨は間もなく止み、明るい日差しで輝く冬枯れの里の道を行くと、とある農家の庭先に、ピンクの花を揺らす皇帝ダリアと丈比べをするように、プラタナスのそれのような形をした葉の茂みに金色の大輪の花を群れ咲かせたニトベギクTithonia diversifolia (Hemsl.) A. Gray) が立っていました。
 現在は東南アジアや熱帯アフリカにも野生状態で繁殖していますが、メキシコから中米にかけてが原産地といわれています。
メキシコでは捻挫や打撲傷に効く薬草とされ、中国でも解熱や皮膚病に処方されるそうです。最近は日本でも健康増進薬として‘ニトベエキスゴールド’などの名で販売されています 
 アフリカではケニヤなどの東沿海部に広く分布していて緑肥として利用されています。
 ニトベカズラのニトベは種子を持ち帰った新渡戸稲造に因んだものといわれてはいますが、さて・・・。
 明治時代には栽培されていたそうです。中国名は腫柄菊ですが、これは花序柄の上部が瘤状に膨れることに因んだものです。
 帝王向日葵、メキシカン・サンフラワーなどの名もありますが、ヒマワリ(Helianthus)とは別の属に分類されています。
「2010年のリコリスガーデン」をUPしました。ご覧いただければ幸いです。


67) ヒイラギナンテン  Mahonia japonica (Thunb.)DC.    2010.12.24 
 打上台地の南斜面の茶畑に沿った道を歩いていると、畑の際の大きなビワの木に白い小花が咲き始めていて、甘い香が風に乗って渡ってきました。
 そのビワの根本近くに、目が覚めるほど鮮やかな黄色花穂を放射状につけた潅木がありました。
遠目では何の花かわからず、そばによって見るとメギ科のヒイラギナンテンの仲間でした。

 ヒイラギナンテン(Mahonia japonica (Thunb.)DC.)は普通は2〜4月に咲くのですが、この株は特別に早く咲く系統でしょうか。
 あるいは、たくさんの花穂が茎頂につく冬咲きのホソバヒイラギナンテン(M. fortunei (Lindl.) Fedde)やM. lomarifolia などとの交配品種でしょうか。

「野の花便り〜冬」サカキを追加しました。


68) イエローキャンパス Cosmos bipinnnatus cv. 'Yellow Campus'    2010.12.28

 師走の凍えるような西風になぶられて悲鳴を上げている送電線の走る丘の片隅に、いささか場違いな面持ちで、明るい黄色の花が咲いていました。
 玉川大学農学部の研究室から生まれたというイエローキャンパスCosmos bipinnnatus cv. 'Yellow Campus') でした。
 メキシコ原産のコスモスは全世界で栽培され、アジアからアフリカにかけてのあちこちで帰化植物となっていますが、イエローキャンパスはその実生の中に出現した黄色色素を発現する個体を出発点として選抜された品種だそうです。自然界では、花粉や密を集めに来る昆虫や鳥類の好みに制限されて種内の花色の変異はさほど多くはないのですが、人間の好みで選抜されると野生状態では見られなかったさまざまな彩りの花が生まれます。イエローキャンパスもそんな花の一つというわけですね。
「野の花便り〜冬」クサギを追加しました。



 このページのトップへ       目次へ戻る