小部屋


薄暗い部屋に電燈はなく、小さな窓から差し込んでくる月光だけが室内を照らしている。室内には小卓と椅子だけがあり、小卓の上に1枚の便箋が置かれている。


「私の故郷は、関西の地方都市。今は用があってそこから離れて過ごしている。趣味は多いつもりだが、無関心なことも多い。テレビを見るのが、近年嫌いになった。気まぐれな性格で、好奇心は強いが、臆病で保守的でもある。他人が私を『変わり者』と評することがあるが、私は至って普通の人のつもりである。周囲には政敵が多く、ストレスを感じることが多い。これまで多くの敵と戦い、和睦し、憎しみ、和解した。私は常に誠実なつもりであったが、他人が???・・・(以下判読不能)・・・???いずれ状況が変わったときに、収まるところに収まるのだと思う。」

最初の部屋へ