12月

   

 

 

 
2003年12月15日

帰還

今日、新大阪駅で東海道新幹線に乗りまして、東京は三鷹に戻ってきました。
(でも、これを書いているのは実は20日だったりして、、、)

いやー、やっとこさ元の生活に戻れますよん。
東京駅で中央線に乗り換えて、車窓から見慣れた薄汚れた東京の町並みを眺めていると、「ああ、東京に戻れたんだ」という安堵感と嬉しさが少しばかりこみ上げてきちゃいました。

まあ、現場研修でやっていた仕事は短期的にやる分には面白いんだけど、あれを一生やるのはかなりきついという内容だったから、生活面のみならず仕事面でも三鷹に戻れるのは嬉しいのでありますよ。




 

 

 
2003年12月13日

飛鳥

今日は、奈良県は飛鳥の地を訪れました。

今では明日香村となっているこの地域は、飛鳥時代に王朝が置かれ、古代遺跡の宝庫といえる場所で、以前から行ってみたいと思っていたのでござりますよ。


近鉄阿部野橋駅で急行に乗り込んで、電車に揺られること40分。飛鳥駅につきました。

で、今回も長々と書きたい気もするんだけど、めんどくさい気もするから短く行きましょう (^_^;

でまあ、亀石やら酒船石やら石舞台古墳やらいろいろ見てきたわけですよ。
他には龍蓋寺や飛鳥寺なんぞに行ってきたのです。

石舞台古墳のそばでは、野良猫に「おいでおいでー」と行ったら、寄ってきたはいいけれどひざの上に乗られて、そいつは5分くらい僕のひざの上にうずくまっていたよ。


それにしても、あのあたりは人の住む集落と雑木林に覆われた山が入り組んでいて、ようするに里山なわけで、しかも古代には王宮が置かれ、いたるところに遺跡がごろごろしている極めて貴重な地域であるにもかかわらず、電柱が立ち並んで電線もいたるところに張り巡らされ、近代以降の人工物が増殖し、景観がかなり酷いことになっていたね。

せめてああいう地域くらいは、現代文明の影響を極力受けないようにすることは出来ないもんかねぇ。日本人はとにかく便利であることが正しいんだと思いがちだから、至る所に電気は引くは機械は入れるはで、何百年も守られてきた美しい景色をぶち壊しても屁にも思わないからなぁ。


 

 

 
2003年12月10日

えひめ丸

この愛媛県立宇和島水産高校の実習船の名前は日本中で知られておりますね。
ハワイ沖で米海軍の原子力潜水艦に撃沈されて、その名を全国に轟かせたわけです。

そんな悲劇の実習船えひめ丸も去年新たに建造しなおされ、無線設備の定期認定点検のためにうちの技術者が行くってんで、おいらは金魚のフンなわけです。


水産高校の実習船なので、用途はマグロ漁船です。でも、乗員のほかに生徒を30人近く乗っけるからわりとでかく、排水量499t、全長56m。
県の予算で作られるから一般の漁船よりだいぶリッチで、内装もかなりきれいです。


ところで、今回の出張は飛行機を使うことができたのですよ。宇和島なんちゅうど田舎は陸路を行くと6時間くらいかかって話にならんからねぇ。

おいらは飛行機に乗るのは高校の修学旅行以来でごじゃりますよ。
大学のときは金ないから、旅行するにしても電車か車か船使ってたからなあ。
それに国内旅行ばっかりだったし。


9日の朝っぱらに梅田から阪急と大阪モノレールを乗り継いで伊丹の大阪空港に着いたとき、久しぶりにジェット機のエンジン音を近くで聞くことができましたよん。

乗ったのはANAの441便、ボーイング767−300なのねん。
修学旅行で乗ったのと同じ機種。どうせなら、ドルニエやボンバルディアっつうた中堅航空機メーカーの機に乗ってみたかったな。

で、座席はあいにく通路側。何とか隣のおっちゃんの頭越しに窓から主翼が見えるけど、ちょっとつらいもんがある。 乗ったときにはすでにフラップは下げられていて、エンジンも回ってた。当然か。

滑走路までのタキシングはえらい長く感じられるね。でもこの機の機長は、滑走路に着いたら機を停止させずにそのままエンジンふかしながら滑走しちゃった。
普通は車輪ロックして、エンジン出力最大にしてから滑走始めるもんだと思うんだが。

離陸してしばらく、動翼を動かすためか油圧シリンダーらしき機械音がずいぶんでかかった。でも、フラップやエレロンを動かす様子は見ることが出来なんだ。

で、伊丹から松山まであんまり長い距離じゃないから所要時間は50分で、離陸後ぼけっとしていたらいつの間にやら着陸態勢に入っていた。もっとも、それから着陸するまで10分以上かかるんだけど。

それにしても、仕事だから空港でゆっくり飛行機を眺める時間なんざなくて残念でごわした。飛行機の写真は一枚も撮れなかった (T-T)



 

 

 
2003年12月6日

ひさびさに映画

大阪在住の友人と第5種接近遭遇したので、一緒に映画を観てきました。
尾道に丁稚奉公に出る直前に観て以来、2ヶ月ぶりですな。

観たのは「マトリックス レボリューションズ」と、「ラスト・サムライ」でごんす。

「マトリックス レボ」はネオとスミスのどつき合いがほとんどドラゴンボール的様相を呈していて、仮想現実の世界とはいえちょっとやりすぎかなっちゅう気がしたなぁ。

ザイオンでの人間と機械との戦いは、第一作のモーフィアス救出作戦や第二作の高速道路バトルのインパクトに比べると、ちょっとイマイチだね。
DUCATIを駆るトリニティーかっちょよかったからなぁ。



「サムライ」は熱く、男気にあふれてましたねー。
世の中の流れに逆らって自滅するなんていうストーリーはいまどき時代錯誤も甚だしいわけだけど、それが判っていてもなお、ああいう生き方に魅力を感じてしまうわけです。

騎馬武者が集団で疾駆するシーンは堪りませんね。かっちょよすぎです。

トムが刺客に囲まれて、同時に斬りかかってくる相手を絶妙の太刀裁きで斬り伏せる場面もよかった。多くの場合、俳優の技量の制約からか一人ずつ順番にかかっていくからね(^^;)

渡辺健や真田広之もいい味出してました。それに、二人の演技だけみたらたぶん日本人が撮ったんだろうなって思うくらい自然だった。

ただ、あの時代に忍者を出したのはまずかったね。二百年以上にわたる天下泰平の間に忍者っちゅう職業は絶滅種となっちまっていたからね。
幕末期には、ただ一人偵察のために黒船に忍び込んだ忍者の記録があるらしいけど、たいした働きはしていないみたいだし。

勝元についても、1776年の時点でいまだに領地を治めていることや、天皇に忠誠を誓っていることなどおかしな点がいくつかあるのう。

ついでに言うと、ロケをニュージーランドでおこなったっちゅうことで、草だけが茂る山ってのは日本の風景とはかなり違和感があるね。セットを造るにあたって、村の周辺にはがんばって木を植えたってことだけど (^^;)、雑木林に覆われた山々まで造るわけには行かんもんねぇ。

でもまぁ、ハリウッドが作る侍映画ってことでどんな内容かと思ったけど、従来のステレオタイプな日本人像でなどでは全くなく、理解不能な不思議民族として日本人を描くわけでもなく、 日本の武家文化についてかなり勉強しているようで、非常に高い完成度だね。

武家文化のうち、忠や武士道精神といった部分だけを強調して安易に肯定しちまうのはどうかと思うけども(武士道精神なるものが確立した江戸時代は、組織や家の論理を優先して個人が抑圧され、前例踏襲と思考硬直の封建社会でもあった)、 それでもかなり前向きに評価できる内容でござりますた。



 

 

 
2003年12月4日

初海保

今日は初めて海上保安庁の船の工事です。
ドックに修繕に入っている船で、工事自体は割と簡単なものです。

で、船の種類は花形の巡視船ではなしに航路標識測定船というものです。

どんな船かっちゅうと、DGPS(注1)やロランC(注2)の電波を測定するのです。で、そのための電子装置をこれでもかってくらい積んでました。

DGPSやロランCの受信機(受信機自体はティッシュペーパーの箱くらいの大きさ。他にアンテナや電源なんかがある)をそれぞれ6台くらいづつ、AIS(注3)のコントローラが3台(うち2台は特別仕様)、さらにHP製の原子時計らしきものや電界強度測定装置、HP(現Aglent Technology)やアンリツの各種測定器などなどを収めた19インチラック(一般に使われているものよりはるかに頑丈な作り)が全部で8台。

さらにDellの省スペース型PCと東芝のノートPCがあわせて10台くらい、HPのWSが5、6台、プリンタもどこぞかの複合機が2台とCanonのカラーレーザーが1台。

船に積む装備とは思えない充実ぶりですな。
なにしろ国家予算で作られますからのう。必要とありゃぁ、金に糸目をつけず機材を揃えられるわけだから。あぁ、御大尽様〜!!


ちなみに、ロランC受信機とAISコントローラはうちのが使われてました。
で、レーダーは国内3社のを1台ずつ。全部うちのにしてくれりゃいいのに。

で、当然のことながらコンパスデッキ(平たく言えば屋上のことです)及びマストはアンテナが林立してました。


ところで、これらの測定用機器は一般に公開しているのだけど、通信室については非公開で、写真撮ってもいいけど部外秘といわれました。 おいらはメーカーの人間ってことで(問題になったらいやだから、どことは言わないけど)撮影許可されたのかな?無線機も会社で見たことあるやつだったしな。
海保なんかだと、そういう写真を雑誌に投稿されたりすることがあるみたいですな。

それにしても、通信設備も充実してたねぇ。民間船とは比べもんにならんよ。 さすが海保(まあ、民間じゃそこまで必要ないわけだけど)。


こういった電子機器、全部あわせたらざっと見積もっても軽く2t超えそうですな。もっとも、排水量約1800tの船だから2tくらいどうってことないのかも知れんけど。


注1:Deferential GPS
注2:LOng RAnge Navigation C = LORAN C
注3:Automatic Identification System



 

 

 
2003年12月2日

寺井尚子ニューアルバム

寺井尚子のニューアルバム「JazzWalts」を買いますた。

CD買うのはえらい久しぶりですな。出張に出て以来買ってないし、その前もしばらく買ってなかった気がする。

そういえば、この人のCDは就職する以前に買った3枚は全部妹に持ってかれちまったんだよな。返せって言ってもしらばっくれるしなぁ。たちの悪い妹だ。

で、曲はどうなのかというと、当然のことながらすんばらすいです (・∀・)<イイ!!
なんつっても、現在日本で屈指のJazzプレーヤーですからのう。


収録曲は、11曲中オリジナル曲が7曲で、他にはショスタコーヴィッチの「Jazz Waltz」やジョージ・ハリソンの「I me mine」が入っていたりして、なにやら変わった選曲でござります。

1曲目の「Jazz Waltz」は、文学的とでも表現したらいいんだろうか。イメージとしては、ヨーロッパ、それも東欧のどこぞかの街でなにやら過去を背負って生活している青年。まあ、青年じゃなくてもいいんだけど。
曲が持つ哀愁を尚子タンの演奏がうまく引き出しているようです。なかなか深みのある曲ですな。ショスタコだしね。

4曲目の「ラグな気分で」っちゅう曲は聞いていて、あまりの凄さに笑っちまったよ。

初めからテンポの速いノリノリな曲なんだけど、だんだんに速さが増してきて、これだけの速さでなんで5人で調和の取れた演奏ができるんだと驚いちゃった。 楽譜がある曲なら驚くにはあたらないけど、即興音楽であるJazzであれだけの演奏は今までに聞いたことがなかった。



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