ひさびさに映画
大阪在住の友人と第5種接近遭遇したので、一緒に映画を観てきました。
尾道に丁稚奉公に出る直前に観て以来、2ヶ月ぶりですな。
観たのは「マトリックス レボリューションズ」と、「ラスト・サムライ」でごんす。
「マトリックス レボ」はネオとスミスのどつき合いがほとんどドラゴンボール的様相を呈していて、仮想現実の世界とはいえちょっとやりすぎかなっちゅう気がしたなぁ。
ザイオンでの人間と機械との戦いは、第一作のモーフィアス救出作戦や第二作の高速道路バトルのインパクトに比べると、ちょっとイマイチだね。
DUCATIを駆るトリニティーかっちょよかったからなぁ。
「サムライ」は熱く、男気にあふれてましたねー。
世の中の流れに逆らって自滅するなんていうストーリーはいまどき時代錯誤も甚だしいわけだけど、それが判っていてもなお、ああいう生き方に魅力を感じてしまうわけです。
騎馬武者が集団で疾駆するシーンは堪りませんね。かっちょよすぎです。
トムが刺客に囲まれて、同時に斬りかかってくる相手を絶妙の太刀裁きで斬り伏せる場面もよかった。多くの場合、俳優の技量の制約からか一人ずつ順番にかかっていくからね(^^;)
渡辺健や真田広之もいい味出してました。それに、二人の演技だけみたらたぶん日本人が撮ったんだろうなって思うくらい自然だった。
ただ、あの時代に忍者を出したのはまずかったね。二百年以上にわたる天下泰平の間に忍者っちゅう職業は絶滅種となっちまっていたからね。
幕末期には、ただ一人偵察のために黒船に忍び込んだ忍者の記録があるらしいけど、たいした働きはしていないみたいだし。
勝元についても、1776年の時点でいまだに領地を治めていることや、天皇に忠誠を誓っていることなどおかしな点がいくつかあるのう。
ついでに言うと、ロケをニュージーランドでおこなったっちゅうことで、草だけが茂る山ってのは日本の風景とはかなり違和感があるね。セットを造るにあたって、村の周辺にはがんばって木を植えたってことだけど
(^^;)、雑木林に覆われた山々まで造るわけには行かんもんねぇ。
でもまぁ、ハリウッドが作る侍映画ってことでどんな内容かと思ったけど、従来のステレオタイプな日本人像でなどでは全くなく、理解不能な不思議民族として日本人を描くわけでもなく、
日本の武家文化についてかなり勉強しているようで、非常に高い完成度だね。
武家文化のうち、忠や武士道精神といった部分だけを強調して安易に肯定しちまうのはどうかと思うけども(武士道精神なるものが確立した江戸時代は、組織や家の論理を優先して個人が抑圧され、前例踏襲と思考硬直の封建社会でもあった)、
それでもかなり前向きに評価できる内容でござりますた。