ppv関連パブコメ16/12/23から17/01/03募集


17/01/02の意見
受付番号 201701020000385334/201701020000385335/201701020000385337
提出日時 2017年01月02日23時02分/23時05分/23時09分
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その1

 標記の件では、すでに 受付番号 201612270000384932 で、募集期間についての意見を述べたが、今回は、提案内容に関するものである。

 私たちは、いままで、梅の輪紋ウイルス(以下、ppvという)について、ウイルスの作用機構や梅木への影響、媒介昆虫とされるアブラムシ体内でのppvの挙動など、いくつもの疑問を挙げてきたが、満足すべき、科学的な回答は得られていない。
 また、指定された防除地域での、住宅地や公園などでのアブラムシ駆除を目的とした農薬散布は、農水省・環境省二局長通知「住宅地等における農薬散布について」(以下、住宅地通知という)にある、定期的な散布をやめるようとの遵守事項に反するものであり、代替として、天敵利用、気門封鎖剤の利用、物理的防除等を求めてきた。
 今回、提案された「プラムポックスウイルスの緊急防除に関する省令]及び「プラムポックスウイルスの緊急防除に関する告示」の一部改正案は、防除地域の指定の変更が主で、その条文は、以前のままである。
 現行省令と告示は、防除地域で、サクラ属のppv宿主木の所有者・管理者に地域外への移動制限や廃棄措置を課している。特に、後者について、感染木だけでなく、感染しているおそれがある生植物も廃棄(伐採、抜根など)せねばならないとなっているのは、樹木の所有者等の財産権などの私権の侵害につながるものであり、看過できない。
 そこで、省令・告示等への追加事項に加え、ppvに関する疑問についても、意見を述べる。


【意見1】省令、告示では、指定地域の変更がなされているだけで、その条文本体は変わらない。以下について、新たに、条文を追加するか、関連通知で明文化されたい。
 (1)植物防疫法に基づく行政命令が最優先されるのではなく、ウメの所有者の意を優先させるべきである。
 そのためには、指定について、所有者等や地域住民に対し、科学的な説明会を開催、意見聴取を行い、伐採・抜根を命じられた所有者等に異議申し立ての権利を認めるよう条文追加をなすべきである。
 (2)ppv媒介昆虫としたアブラムシについては、農薬使用による駆除の場合、住宅地通知の遵守を条文に明記すべきである。
 (3)景観保持や観光を目的に、農薬を散布し、生物多様性や生態系を破壊しないことを条文で強調すべきである。

 [理由]1、ppvの検査結果の説明だけでなく、根本的なppvについての疑問(詳細は意見3)に対し、科学的に説明する必要がある。
  梅等の生産者、梅等を植栽している施設・公園管理者及び一般住宅の居住者、植栽場所の利用者や周辺生活者などに、説明を行い、防除地域住民の意見を聞くことが不可欠である。
   2、再植栽のための条件として、農水省局長通知「プラムポックスウイルスの緊急防除の実施について」には、伐採後、3年間ppvの発生をみないこととなっており、このことにより、周辺民家の梅にも、アブラムシ駆除の農薬散布が徹底され、散布は再植栽後もつづくことになっているが、住宅地通知は厳守されるべきである。


【意見2】省令及び告示と植物防疫法第19条第2項に係わる上記通知には、植物防疫官が、当該防除区域の知事に交付する、感染調査及び廃棄措置に関する協力指示書の記述があるが、関連通知や協力指示書に以下の事項について項目を追加・明記されたい。
 (1)住民説明会を開催すること。
 (2)感染状況の調査だけでなく、アブラムシの発生状況の調査は、現行の年1回でなく、回数を増やして実施すること。
 (3)アブラムシ対策においては、住宅地通知の遵守を指示し、万一農薬を散布する場合は、当該農薬の一般環境の農薬調査及び生物・生態系調査、人の健康影響調査を実施すること。

その2の意見3につづく

★その2

【意見3】ppvが如何にしてウメ成長を阻害させるか、ウイルスが拡散する原因をアブラムシのみに求め、その駆除のため、農薬を散布することで解決できるのだろうか。この疑問に回答を得ようとして、農水省やアブラムシ駆除農薬のメーカーにたずねたが、満足できる科学的な知見を得ることが出来なかった。以下の事項について、科学的説明を求める。
 
(3-1)ppvについて
(3-1-1)日本にppvウイルスが入った経路は?
  2009年に初めて青梅市で感染が確認されたというが、その時には感染して10年くらいたっていたとのことである。どういう経路で日本に入ってきたのか。10年もたってから確認された理由は何か。それまでの間、梅にどのような被害があったのか。当時はアブラムシ駆除の農薬は散布されていたか。梅生産者から問い合わせなどなかったのか。

(3-1-2)日本に入ってきたppvはヨーロッパや他の国のppvと全く同じか。遺伝子で確認しているのか。
 ppvには、感染力に違いのある型が存在するが、遺伝子配列の差異はどうなっているか。

(3-1-3)ppvは、感染した梅の木のどの部分に、どれほど分布しているのか。
 また、どれくらいの割合になれば発病するのか。また、どのくらい繁殖すれば木のどの部分にどのような被害が出るのか。季節変動はあるのか。
 感染木の葉や花弁などに輪紋が生ずるメカニズムも教えてほしい。
 
(3-1-4)ppvに感染した梅の木は、どのような被害を受け、最終的にどうなるのか。
   枯れるまで観察した梅の木はあるのか。
   梅の樹齢とppv感染との間に関係はあるか。感染木の数と木の樹齢を示すデータを教えてほしい。
   ppvの生息、繁殖状況と梅の生育状況の関連を示すデータを教えてほしい。

(3-1-5)梅の実からは感染しないというが、なぜか。
  実の中で、ウイルスが検出されないのか。ウイルスが生息できない理由はなにか。

(3-1-6)感染木の伐採後、ppvは根部にも残るか。ppvはどの程度の期間、根に生息しているか。

(3-1-7)サクラ属の樹木の中に、ppv耐性樹種はあるか。あるとすれば、樹木のどこに特徴があるのか。樹木の遺伝子に差異があるとすれば、どんな遺伝子が発症を抑止しているのか。

(3-1-8)ppvは媒介生物の存在なしに、樹木間で感染することはないか。
 
(3-1-9)土壌からの感染はないのか。融合した根からの感染の拡大はないのか。論文データを示されたい。

その3 意見3の(3-2)につづく

★その3

【意見3】の
(3-2)アブラムシについて
(3-2-1)感染した穂木や苗以外で、ppv被害を拡大するのは、アブラムシによる媒介が唯一無二のものだというが、他の昆虫や生物等による感染はないのか。どのような研究でそれが証明されているのか、論文データで示されたい。

(3-2-2)アブラムシのppvを感染させる能力は1時間から数時間というが、その根拠は何か。論文データで示されたい。

(3-2-3)なぜ、アブラムシの媒介能力は1時間から数時間なのか。その理由は何か。ウイルスがアブラムシ体内で死亡するのか。あるいは、アブラムシの中で無毒化されるのか。
 アブラムシの種類によて、ウイルス感染力の保持期間がどの程度異なるか。

(3-2-4)アブラムシが媒介するとなれば、梅の茎葉を吸汁するときに感染させるのではないかと考えられるが、アブラムシのどこにウイルスがいるのか。
 どのようにして、ウイルスを梅に移行させるのか。

(3-2-5)現在、指定されている防除地域では、いままで、梅などの宿主木にアブラムシ駆除は実施されて来なかったか。その際、どのような農薬を用い、どのような散布が実施されてきたか。
 アブラムシ駆除を実施されていたにも拘わらず、ppv感染防止できなかったとすれば、その理由は何か。

(3-2-6)農薬散布により、アブラムシの種類別数や個体数はどのように変化したか。農薬散布前後の調査結果を教えて欲しい。また、農薬散布で、梅に生息する他の生物や梅の実の生産にどのような影響がでたか、調査結果があれば、教えてほしい。
 
(3-2-7)他の植物に発生したアブラムシが梅などに移行することはないか。

(3-2-8)アブラムシを根絶することはできないので、個体数を減少させるのが農薬散布の目的というのが、関係者の共通認識だが、どのくらいまで減らせば感染を防げるのか。

(3-2-9)アブラムシの発生は年によって違う。天候の影響も大きいと思うが、天候によってアブラムシの発生状況、ppvの発症状況はどうなるか。

(3-2-10)住宅地での神経毒性等を有する農薬散布を避けるために、でんぷん系などの気門封鎖剤(登録農薬以外にセルコートなども含む)、天敵(てんとう虫、飛べないナミテントウ、寄生蜂なども含む)、アブラムシ忌避剤、熱、水流、気流、アブラムシの嫌いな光線ほかによる物理的方法などはどの程度検討されているか。それらのppv抑止効果はどうか。

(3-2-11)アブラムシは 春から夏はメスが卵胎生単為生殖で、秋から冬は、オスが発生し、卵生有性生殖を行い。卵は越冬し孵化するとされている。
 特に、単為生殖で有翅体が発生すると、飛翔や風にのって500m程度離れた場所にも移動するとされている。これらはオスかメスか。有翅体の増える原因はなにか。
 雌雄ののウイルス保持能力、感染力はどの程度、違うか。
 有翅体を減らせば、ウイルス感染を減らせるか。
 梅に繁殖するアブラムシが、有翅体になる条件はその種類によってどうちがうか。
 卵は梅のどの部分で越冬するか。卵を駆除する方法は何か?

(3-2-12)外国で、梅のppv被害はあるか。あったとすれば、その対策はどうしたか。
 梅以外の作物で、ppv被害を減らした事例があるか。その手法はなにか。
 外国でのppv対策について効果をあげた事例を示されたい。

以上