先日、コットンクラブを観てきました。他の用で、良太さんとお話する機会をいただいたのですが、「天まであがれ!」の話もしていただきました。良太さんが思い出してくださったのは、やはり22話でした。とくに、レストランのシーンでの正太(良太さん)の失敗の連続は印象に残っているようでした。当時29歳だったそうです。それでは、良太さんの思い出のシーンを中心に、22話を振り返りましょう。21話でラブレターを書いた正太が、あこがれの晴美(沖直美さん)に花束を渡すシーンから始まります。
しかし、このバラの花には、カマキリが入っていた(^^;)。正太、うかつ!
デートの前の晩、正太は、なんと洗顔パックをしていた!それを見てしまい、唖然とする順一(坂上忍さん)の一言。『頭の中をパックしたほうがいいんじゃないの』
遊園地でデート。サンドイッチ、卵焼き、ぶどう、ジュース、おにぎり。一度に全部食べさせる晴美。案の定、正太はのどを詰まらせる。
置き引き泥棒を発見。『任せてください!』と言い、正太は追いかけるが、あっさりとやられてしまう。
次はお食事。いきなり間違える正太。良太さんも覚えていたナプキン事件だ(^^;)。正太の名ゼリフ『お食いになりません?』。
今度は、手洗い用の水を飲もうとする正太。晴美の顔が引きつってくる・・・・。島袋正太は、早稲田大学仏文学科の8年生です。
ナイフとフォークがいまいちの正太。ギイギイ音を立てながら、ついに手を滑らす。派手な音を立て、皿は床に落ちる。
<問題の、レストランのシーン>
レジにて。¥23,000のディナーを¥2,300と勘違い。¥58,000が払えない正太に、ボーイ役の坂本あきらさんが、『持ってればよかったのに』。サービスシーンです。この撮影も思い出深いとか。
しかし、晴美は、この急場をカードでしのいでくれたインテリ青年といっしょに帰ってしまう・・・・。「お嬢さん、素敵なドレスが泣きますよ」。
正太『ドレスが泣くったって・・・・
帰り際にボーイと接触。晴美は新着のドレスを汚される。
立ち直りたい正太は、達也といっしょにランニング。途中でダウン。そのとき・・・・
晴美があのときの青年とオープンカーでデートしているところを目撃!
ロックコンテストに参加が決まっていた健二(嶋大輔)のバンドにケガ人が出る。そこへ、正太が、『俺、今、何かに熱中したいんです!』。ギターを立候補する。
夜、公園でひとりでギターを練習する正太。しかし、晴美は、同じ日、青年とピアノコンサートに行くという。
生真面目な正太を思う達也は、晴美を公園の陰に呼び出す。『正太君の本当の姿、見てやってほしいんだ
本番寸前の楽屋。突然、弦が切れたような不協な音を出す正太。みんなが心配そうに見つめる。ガチガチになって震えている。
ロックコンテストが始まった。晴美はやはり来ていなかった。正太は無我夢中でギターを弾いていた・・・・
22話は、ぼくも大好きで、何回見返しても、涙が溜まってしまうほど。このあとのシーンは割愛させていただきますが、とにかく良太さん演じる正太の純情さが、胸の奥まで沁みてくる。良太さんは、『「天まであがれ!」で、ぼくは、7話ぐらい主役話をいただいた』とおっしゃっていました。ほんとにそのとおりで、他の話でも、正太の人柄のよさは、よく伝わります。
良太さんは、ぼくに、『過去作品を愛するのもいいけど、未来を見つめながら過去を振り返らないといけない』と語ってくれました。コットンクラブの良太さんは、19年前の島袋正太のイメージのまま、ぼくの前に姿を見せてくれました。困ったときの表情、渋い顔、オロオロしてつぶやくような言い回し、どれもぼくが好きな正太そのものに見えました。しかし、良太さんは、厳しく未来を見つめています。ぼくは、「天まであがれ!」を愛し続けながらも、そのよさを未来につなげる努力をしなければならないことを、改めて痛感しました。
(このページは、中西良太さん、河西健司さん及びコットンクラブスタッフの許可を得て作成しております)