2000/09/12 Vol.20 「自分を確かめたくて」








人は誰もそうであるように、僕は僕自身、

自分が何者なのかということを確かめたくて、

野球をやったり、友達とケンカしたり、人を大好きになったり、家族を愛してきた。

そして、今、芝居をやっている。たかだか役者7年生。

ナマイキだったらゴメンナサイ、諸兄諸先輩。

僕は生理の役者です。



「熱風」出版以降で、いちばん有名な恭兵さんの生の言葉はこれじゃないでしょうか。

ご存知の方も多いはずです。

KIDのミュージカル「SHIRO」のパンフレットより。

あえて解釈するのも雑音でしょうが、

この言葉は、55年の霧のマンハッタンを発端とする、恭兵さんの「自分探し」の旅の中継点といえます。

最終的なメッセージビデオ「ONE ROUND JACK」の完成まで、

恭兵さんは、「ぼくを探しに」というテーマを10年間追いかけていたということになります。

マンハッタンの寺岡のセリフは前に紹介させていただきました。

ここでも同じ意味の言葉であることに気がつきます。

ただ、前回はフィクションの寺岡の言葉だったのに対し、

今回は、恭兵さん本人が発言しているのです。

「ONE ROUND JACK」で、分身が消えるのは一体いつだったか。

そう、このSHIROのパンフの言葉が聞こえてきたときです。

自分が何者なのか確かめられた瞬間、という意味なのか。

だとすると、恭兵さんは、KIDから離れ、自分探しの旅を終わってしまったということなのか・・・








 








バックナンバーにバック

 バックホーム