2000/08/10 Vol.16 「優しさ優先」








また、まじめな青年役を。

「オサラバ坂に陽が昇る」最終回。

晴れて退院となった史郎(北川剛さん)と京子(戸川京子さん)の勤め先が、

かどや食堂になろうとしていた矢先、

やはり更生院出の子持ち夫婦の世話は荷が重い、

と主人が言ってきます。

それを聞いた若葉寮の教師、河西壮太(矢崎滋さん)は、困ってしまいます。

園長ともども悩み、誰も何も言えなくなったとき、

用務員、山科始(恭兵さん)が、すがすがしく、



  二人をここに引き取ってもらえないですか

  俺の仕事、史郎に替わってもらいます。

  だって、児童福祉施設でしょ、ここ。

  行き場のない児童引き取ったって、おかしくないでしょ。

  夫婦者がもう一組増えると思えばいいじゃないですか。

  俺、どこでだって食っていけます。



と、微笑んで言いました。

なかなか言えない言葉です。

先生とは言われないものの、子どもたちに慕われる理由がここに見えます。

始って、ほんとに優しい人だと思います。

ほぼ同時期に放送していた「せーの!」の花沢学先生役に比べると、

始のやる気、愛情がとてもよく分かります。

暗い教育問題がテーマでしたが、それだけに、

恭兵さんの役柄のよさがとてもよく目立ったドラマでした。








 








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