2000/07/04 Vol.11 「役者恭兵誕生」








オーイ、誰かいるのかー

 オーイ、救ってくれー

 オーイ、一緒に生きようぜ

 オーイ、俺より良い人よー

 オーイ、オーイ、オーイ



KIDのミュージカル「一つの同じドア」でのセリフ。

劇団のオーディション会場に、何人かの若者がやってきます。

元サラリーマンのカッコー(恭兵さん)も、受験者の一人です。

サラリーマンをしていても、明日が見えないカッコーは、

愛のミュージカルを創り上げるというこのオーディション会場「一つの同じドア」に、何かを求めに来たのです・・・・



この「一つの同じドア」というミュージカルが、2年前までサラリーマンをしていた現実の恭兵さんとダブることがお分かりでしょうか。

恭兵さんは、このセリフを読むとき、必ず涙が出るといいます。

恭兵さんが、この芝居の最終日に、終わりたくなくて、わんわん泣いてしまったのも、そういう思い入れがあったからでしょう。

恭兵さんが、絶対役者になろうと決めた作品だったのです。

「一つの同じドア」の後すぐに発刊された「MUSICAL」(4号)という雑誌の中で、

恭兵さんは、「酒と芝居の日々」というタイトルで、コメントを残しています。



 その一言で会社を辞め、何が何だか夢中でハシャイできたこの二年間・・・・

 で、この2〜3ヶ月の間に、やっと生きているということがワカッタような気がする。

 二十何年も生きて、やっと、生きるというむずかしいことが!








 








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