2000/06/20 Vol.9 「大追跡とアドリブ」
迅速かつ手際よく
これが、「大追跡」滝本稔(恭兵さん)のモットーだって、ご存じでしょうか。
もちろん正確に言い表してはいないように見受けられますが、
25話「横浜コネクション」での本人の言葉。
17話では尾行に気づかれたり、24話では犯人に逃げられたり、
手際がいいとはどうしても思えません。
では、これは、恭兵さんお得意のアドリブでしょうか。
しかし20話では、賭博場のコインを集めたり、15話では、カルチェのライターを拾ったり、
要領のよさを発揮します。
こういう意味だろうとぼくはとらえます。
では、次の19話のセリフはどうでしょう。
ぴったりくっついてきてくださいよ、年だけど
これは、水さん(藤竜也さん)に怒られた有名なアドリブです。
「カット!恭兵、俺はこの芝居に賭けてるんだ!」
こう言われて、恭兵さんは感動したそうです。
次第に、藤さんと恭兵さんは、兄弟みたいな関係になっていきました。
この間書きましたが、藤さんが、「ミエと良子のおしゃべり泥棒」で
恭兵さんが泣くシーンを見たときのコメントです。
「恐ろしくみっともなく、ベロベロに酔っぱらって、泣いてたけれども、
僕はああいう所がわりと好きなんだよね。ひどく本人は、あとで、
恥ずかしかったにちがいないと思うけれども、
やっぱり、メ一杯自分の気持ちに誠実であるっていうようなとこが感じられて、
俺は好きだったね」
素直にしゃべっちゃう滝本ちゃんと、それを理解して見ている水さん。
こういう雰囲気だからこそ、アドリブが生まれるのでしょう。
アクションやスピードではなく、
大追跡のカッコよさは、こういうところにあるのだとぼくは思っています。
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