腎機能


腎臓

腎臓は何をしてくれるの?  何処に有るか 横隔膜の下、脊柱の左右に1つずつ、右は上に肝臓があるのでやや下にあり、形はソラマメ型、 色は暗赤色、重さは150gほどの比較的小さな臓器です。  何故2つ有るのかは不慮の事故(ガンなど)で片方駄目になって もう片方で70%の働きが出来るからですが 残念ながら腎臓病は 左右同時に進行していきます。   腎臓には毎分800〜1000ml、1日あたり1200〜1500mlの血液が送り込まれています。 心臓からの拍出量の20〜25%となります。 1.排泄機能   代謝老廃物の排泄    尿酸、クレアチニン、尿素、その他尿毒症物質  以下尿の形成図  これをネフロンと言い 片側だけで150万個もあります、このうちいつも働いているのは6〜10%ぐらいで  一部が機能を失っても問題は起こりません、他の部分が補います。片方の腎臓だけでも十分機能します。  (ネフロンは糸球体と尿細管で構成されている)

糸球体の断面図、腎臓は糸球体の集合体である(包み込まれている外皮全体がボーマンのう) これが血液ろ過装置の本体である。(矢印は血液の流れです) @輸入細動脈、血圧は50mmHgに保たれている A遠位尿細管微密班 B傍糸球体細胞装置、ここからレニンを放出する。 C輸出細動脈 この部分のメザンギュウム細胞が増殖したりして血管が狭くなり        血液の流れが悪くなるとろ過機能を促進させようとして血圧が        上昇し 結果、糸球体に悪影響を与える。 Dメザンギュウム細胞        腎臓の糸球体血管の隙間部分を支える組織。        ここにAGEsなどが沈着してメザンギュウム細胞が増殖したり        メザンギュウム基質が増加し糖尿病性腎症へと進行する。 E内皮細胞 F基底膜    血液はここでろ過される。     ここに免疫複合体が沈着するIgA腎症(基底膜肥厚)などがあります。 G上皮細胞  腎症ではここも肥大化します。 H近位尿細管  ここから原尿(水、ブドウ糖、無機塩類、老廃物)が随質の尿細管へ 尿細管では  水、ブドウ糖、無機塩類を再吸収され 残りは尿となり排泄される。
水、タンパク質、脂肪、ブドウ糖、無機塩類、老廃物  ↓  ↓              水、ブドウ糖、無機塩類、老廃物  ↓                       ↓ (血漿)→「皮質(糸球体)→(ボーマンのう)」→(原尿)→「随質(尿細管)」→(腎盂へ)           ↑  ↑                    ↑           ↑ ろ過する          尿細管で必要な水、ブドウ糖、無機塩類を再吸収           ↑  「糸球体フィルター中の行程↓」 (血漿)→(血管内皮細胞)→(糸球体基底膜)→(足細胞)→(ボーマンのう)→(原尿)         ↑        ↑       ↑          (1日160L) 「ここが障害を受けバリア機能が低下(穴、破ける)と蛋白や赤血球が尿中にもれ出す」    「腎盂」→「尿管」→「膀胱」→排泄  水分を摂りすぎた場合は尿を50倍に濃縮し排泄  水分が摂れない場合は尿を300倍に濃縮し排泄 2.水、電解質(無機塩類)の調整機能    体内の水分量の調整   電解質 ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リンなどの濃度調整    体内の酸性・アルカリ性の調整(血液のpH)弱アルカリ性に保たれていますが二日酔いなどは   体内にケトン体が多くなり酸性に傾いている状態です、生食ブドウ糖点滴をすると回復する。 弱アルカリ性(約pH7.4)  H2O+CO2=H2CO2=H++HCO-3  CO2(二酸化酸素)を肺から排出し HCO-3(重炭酸イオン)を腎臓で再吸収 3.内分泌機能   造血ホルモンの生産と分泌。ビタミンDの活性化 骨の分解 形成。  血圧に関するホルモン生産と分泌、血圧を上げるレニン、血圧を下げるプロスタグランジン、キニン。   ホルモンの作用を受ける アルドステロン 抗利尿ホルモン ナトリウム利尿ペプチド  副甲状腺ホルモンなど   だから腎臓が悪くなると他のホルモン分泌などの作用が障害を受けてしまう。 血圧の調整は 運動したり寒い外に出たりと身体のスミズミまで栄養や酸素を送る為に血圧を上昇 させたりします、病的ですと腎臓の動脈にトラブルが発生し血行が悪くなったりと すると腎臓は 皮質部からレニンというホルモンが、血液中に分泌され、これにより心臓の拍動が強くなり、全身の 細動脈血管壁が収縮し血圧が上がります。  また、レニンは副腎に働きかけ、電解質ホルモンの分泌量を制御します。 腎臓で作られるホルモン  造血ホルモンのエリスポエチン、ビタミンDは腎臓が悪くなり分泌が少なくなる代表的なホルモンです。 エリスポエチン、VITAMINDは腸からカルシウムを吸収するのに必要なビタミンです。エリスポエチンが 少なくなると腎性貧血になり、ビタミンDが少なくなると骨が悪くなりますが 現在は飲み薬で治療する 事が出来ます。  レニンは血圧を上げるホルモンですが 腎臓が悪くなると分泌量が増えて、高血圧になります。  腎臓で作られないホルモン(性ホルモン、甲状腺ホルモンなど)については 体に蓄積された尿毒症物質  の影響で、分泌や作用に異常がおこります。 4.代謝機能   AMMONIA生産 INSULIN等の不活性HORMONE分解 PROTEIN(タンパク)代謝など。  INSULIN分解by糖尿病性腎症   いらなくなったINSULINの大部分は腎臓で壊されます、DMの場合は元々INSULINの分泌が少ない  が遅い又効きにくい為腎機能が正常なうちは糖化ヘモグロビンや血糖値が高めとか安定しないなどはこの  為ですが、腎症が進行してくるとINSULIN分解が減り一見DMが回復した様になりますがこれが腎不全  の警告なのです。

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