薬剤部


血液疾患、血圧、心臓の薬
 以下、降圧剤を服用中の方の献血は出来ません。
 血液凝固阻止系の薬を服用中の方はビタミンK(納豆、玉葱など)を多く含む食品を多く摂ると
 薬の作用が弱くなるので注意が必要です。

血圧上昇の仕組み  「塩辛いもの(塩分摂取)を食べると、たちまち、血液や細胞の周りにある体液の塩分濃度が上昇」                      ↓           「脳から水を飲めという指令が出される」       (高くなりすぎた体内の塩分濃度を水で薄め元に戻そうとする)  (腎臓でも、塩分濃度が上がらないように、尿の量を減らす身体中に水分を保持しようとする)                      ↓            「血液や体液の量が増加し、血液が増える」              (血管にかかる圧力、血圧が上昇)                      ↓   「細胞の周りに大量の塩分があると、本来、細胞の中にあるはずのカルシウムが外に出て、            塩分(ナトリウム)と入れ替わってしまう」                      ↓      「細胞外に出たカルシウムは、血管を収縮させ、ますます血圧が上昇」                (高血圧への道をたどる)  そのまま塩分の過剰摂取を続けると、以下のように血圧上げよ尿を保持せよとなり  腎臓の毛細血管がダメージを受け、血管が傷つきやすくなってしまいます。 血液中の塩分濃度が濃くなると血圧を上げるホルモンが活躍する↓ (アンジオテンシンとはレニンを活性化する酵素)                                         血管を収縮させ、血圧上昇                                      (血管を収縮させる働きが非常に強い)                               (AT1)           ↑ (肝 臓)→「アンジオテンシンノーゲン(RA)」→→→「アンジオテンシンT」→→→「アンジオテンシンU」   ↓                      ↑             ↑ 「アンジオテンシンノーゲン(RA)」      分 解           分 解(キマーゼ酵素)   ↓                      ↑             ↑ (腎 臓)→→→→→→→→→→→→→→→→→→「レニン」  「アンジオテンシンU変換酵素」  血圧が上がるのは腎臓に血液を送りろ過機能を高める時にも身体は血圧を上昇させます。ですから腎機能が低下  するとろ過機能を高めようと腎臓に血液を送る為血圧が上がり「高血圧」となりなります。  この状態が続くと、腎臓の機能が徐々に低下し、ひどい場合は、腎不全になることもあります。   アンジオテンシンU(ACEU)[angiotensin]とは  副腎皮質に作用し、ナトリウムと水の再吸収を促進するアルドステロンを生産分泌します。  直接、血管を収縮させ、末梢の血管抵抗を増大させ、全体として、血圧の上昇と尿の減少をもたらします。
ACEU受容体拮抗薬
 (カンデサルタンシレキセツル製剤)    ↑DM2型患者の腎実性高血圧症に効果が現れます。  ディオバン(バルサルタン製剤)  アンジオテンシンU(ACEU)が受容体に結合するのを妨げる薬。     ↑アンジオテンシンT(レニン、RA)から酵素の働きで作られる血圧を上げる物質です。  このタイプの薬が 腎実性高血圧症にも使われる理由は、糸球体の輸入動脈、輸出動脈に直接作用するからで  ほとんど糸球体部分のみに作用し血管が収縮しないように拡張させて血流を良くします。  副作用:減塩食の患者さんは低血圧に注意。その他肝機能低下注意。 持続性(約24時間)ACEU受容体拮抗薬  ミカルディス20mg/40mg(テルミサルタン製剤)  既に腎臓障害が有っても腎臓を介さずほとんどが胆汁中に排泄される薬で腎臓への負担も心配なし。  腎臓保護作用も持っている。
α・β遮断薬  β受容体を遮断し血圧を下げ、α受容体を遮断し抹消血管も拡張させ血圧を下げる。  アルマール(塩酸アルチノール製剤)  軽症から中程度の本態性高血圧・狭心症・高血圧の治療薬。
カルシウム拮抗剤 冠血管拡張剤  アダラート  透析患者さんなどに用いられる薬、カルシウム拮抗剤です。  血管が収縮しないように拡張させて血圧を下げます。  このタイプの薬は腎実性高血圧症がある場合に使用しますと糸球体部分の血流を悪くしてしまいます、確かに血圧は  下がり効果があるように感じますが かえって腎症を進行させてしまう。 血管拡張剤(持続性カルシウム拮抗剤)
 血管平滑筋へのカルシウム流入を抑え、血管を拡張することにより血圧を下げる薬。また筋肉の緊張をやわらげる事  により冠動脈を拡張する作用があり、心筋梗塞、高血圧、狭心症の治療にも使われます。  注意!  薬を休む際は医師の指示にしたがい徐々に減量する必要がある。  めまいなどが現れるので、危険を伴う作業や車の運転は避ける。  又、浮腫などの症状がでた場合は医師に相談すること。
呼吸器系  L-カルボシステイン製剤
 気道粘膜を正常化する作用。慢性副鼻腔炎の排膿に優れた効果が認められる。
利尿薬 ループ性利尿薬  腎臓の糸球体で尿中に排泄された水分・蛋白質・ブドウ糖などは尿細管で再吸収されるが再吸収を強く抑制する。  尿細管のヘアピンコーナー「ヘンレのループ」は体の要求に応じて再吸収・分泌が行われる、ここに効く。  フロセミド製剤
 利尿作用が即効性で持続性が短い。  高血圧・妊娠・腎性・肝性・心不全・末梢血管障害などによる浮腫に用いる。  副作用   0.1%未満 血糖値・尿酸の上昇ほか BUN・クレアチニンの上昇など。 抗アルドステロン利尿高圧薬  スピロノラクトン製剤
 高血圧、腎性、肝性、心性、悪性、腹水などの浮腫と原発性アルドステロン症の診断と症状の改善。  他の利尿剤と違いカリウムを排泄しない薬。
狭心症治療剤  シグマート  血液を固まりにくくする働きがあるようです。  アルコール類を飲むと低血圧起こすとの事です。 ニトログリセリン酸剤  ニトロダーム   貼付用テープで胸に貼り付けて使用します。 硝酸イソソルビト製剤  フランドル  こちらは飲み薬です。
不整脈治療剤  リスモダン(リン酸ジソピラミド製剤)  ペースメーカー導入後に処方されています。
血液疾患薬(抗プラスミン剤)  抗血栓薬  ワーファリン(ワルファリンカリウム)  血液凝固を阻止する薬、量が多すぎたりすると出血しやすくなります。  心臓に人工弁を入れたあとの、心房細動(心筋が痙攣を起こすこと)などによる血栓症を  予防するために処方されます。
高脂血症治療薬  メバロチン(プラバスタチンナトリウム製剤)  HMG-CoA変換酵素阻害薬  肝臓でLDLコレステロールが出来る過程を阻害し総コレステロールの上昇を抑える薬。   肝臓からLDL(低比重)が血中に出て総コレステロールを上昇させます、  これが色々なモノを吸着しHDL(高比重)となり肝臓に戻り代謝されます。
血圧を上げる薬  パーキンソン病治療薬剤  ドプス(人工透析時の血圧低下の改善にも使われます)  脳内のドパミン受容体を刺激する薬、結果血圧が上昇します。  起立性低血圧、立ちくらみなど 抑える。 血管収縮剤(昇圧剤)  リズミックス(メチル硫酸アメジニウム製剤)  血管収縮作用、循環血流増加作用、心拍出量増加作用などにより血圧を上昇させます。  本態性、起立性の低血圧症の治療に使われる他、人工透析時の血圧低下の改善にも使われます。 

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