血液の話


肝臓機能検査
GOT(グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミナーゼ)
「国際的にはAST(アスパラテート・アミノトランスファーゼ)」
 0〜35KU/ml「透析患者目標値 正常値」

GPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ)
「国際的にはALT(アラニン・アミノトランスファーゼ)
 0〜35KU/ml「透析患者目標値 正常値」
 ともに高値なら肝炎、脂肪肝、アルコール性肝炎、肝硬変、などの疑い。

 GOTが高くGPTは正常ならば心筋梗塞を疑う。
 これらは肝細胞に多く含まれ診断に欠かせない検査です。どちらもタンパク質の分解、合成を
 仲立ちする酵素、肝臓の他、心筋、腎臓、骨格筋などの細胞にも多く含まれそれらの臓器が
 破損を受けると血液中に多く流出するため検査の判定に使われます。

 GOT、GPTの数値の説明
 100以下の軽度上昇「肝硬変、慢性肝炎非活動型」
 100〜500は「心筋梗塞、アルコール性肝炎、慢性肝炎活動型、胆石症、閉塞性黄疸」
 500以上の高度上昇「劇症肝炎、うっ血肝、急性肝炎」

LHD(乳酸脱水素酵素)
 250〜350UI/l(37℃)
 高値・・・ガン、肝臓、心臓、血液の病気などが考えられます。
 これは糖質が分解してエネルギーを発生するように働く酵素の1つで 全身の細胞に含まれて
 壊死した臓器や組織の細胞から血液中に流出してくる事で体の何処かに異常があることがわかる。

γ−GTP(ガンマ・グルタミール・トランスペプチターゼ)
 50IU/l以下
 高値・・・肝炎、肝硬変、アルコール性肝障害、胆汁の流れが悪いなど
 数値が高いのは、肝細胞がそれだけ死んでいることです。
 これはGOT、GPTと同じ酵素で胆道や肝臓の状態がわかる検査で、膵臓、脾臓、肝臓、
 小腸、腎臓には最も多く含まれています。

総ビリルビン(T−Bill)
 0.2〜1.2mg/dl
 肝臓病、胆石、胆道ガン、膵頭部ガンが分かります。

直接ビリルビン(D−Bill)
 0.4mg/dl以下

血清総たんぱく(TP)
 6.5〜8.0g/dl「透析患者目標値 正常値」
  肝臓、腎臓の機能障害と栄養状態がわかります。
 アルブミンとグロブリン2種類のたんぱく質をあわせて「血清総たんぱく(TP)」といいます。
 6.0g以下・・・低たんぱく血症といいます。
          腎炎、栄養失調、感染症、肝臓でつくられる量が減る急性肝炎、肝硬変など。
          ネフローゼ症候群(低たんぱく血症)は多量のアルブミンが血液外へ
          もれ出す症状、多量のたんぱく尿出ていませんか?他に栄養不良、摂取不足
          生産低下などがある。
          「アルブミンは体内の水分バランスを調整しているので不足すると血管内外
           の浸透圧バランスがくずれ血管外へ血漿成分がしみ出し身体の柔らかい
           部分から浮腫(指で押すと凹む)が現れる。アルコールを飲んだときの
           明くる朝、顔の浮腫(指で押しても凹まない)は水分過多もあり」          
 8.0g以上・・・高たんぱく血症といいます。
          慢性肝炎、肝硬変、脱水、膠原病、甲状腺機能低下症など。

A/G比((A)アルブミン/(G)グロブリン)
 1.1〜2.0
 アルブミン・・・もっぱら肝臓で合成され、健康な人で約67%残りはグロブリン
 A/G比も血清総たんぱくも低いときは「低たんぱく血症」と同じ病気が疑われます。
 高値でも心配はいりません、しかし、低いほど重い病気です。
Alb(アルブミン)
 3.8〜5.1g/dl

ALP(AL−P、アルカリホスファターゼ)
 0.8〜2.9KA単位(ベッシー・ローリー法)
 3〜10KA単位(キンド・キング法)
 男 98〜265KA単位(P−NP法)
 女 72〜199KA単位(P−NP法)
 高値・・・胆汁の流れが悪いときで肝臓病の疑いがある。又は骨の異常。
 低値・・・極端なたんぱく質の摂取不足が考えられる。
 これはアルカリ性環境のもとでリン酸化合物の分解を仲立ちする酵素で、ほとんどの臓器の
 細胞に含まれ、肝臓でつくられ胆汁中に排泄され処理されます。

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