夢のなかで見た夢
もう逢えないんだね
知りたくない多くの真実
夢を見る蝶は片羽を失くしたまま
もう飛べないんだね
隣りにいた花は散って
とても哀しい音だったから
耳を塞ぎたかったのに
ただ空を見続けているだけでも時間は流れて
動けないことにも馴れてくる
待っても迎えはこない
姿を現すのは時という名の現実
ただ幸せになりたかっただけなのに
ただ幸せになりたいだけなのに
乾いてゆく身体を抱えて
自分が朽ちる夢を毎夜見る
おやすみ
隣りの花は微笑う