遠き果て 生まれ
なくなる時 この日
白い 蒼い 光
これを人は月という
攫う者 望む者
気付く者 遅く
知っている 神
一言だけの言葉を
ひとつだけの勇気を
キミが言うなら詞
暗闇で踊るのなら叶う
櫻の木の下で出会う
あと何年 あとどれくらい
時を待てる キミを待てる
だから
今だけは手をつないで
今だけは泣いて
頬の雫を互いに知る
この次はと
未来だけを 見えないものを
託すしかなく
それでも想いは
この時だけは
キミとふたりだけで
最期の時を待てる
違う人 違う者
けれど同じなのに
ボクは キミは
違うけれど同じもの
なのに
 
月よ 暗闇となれ
月よ キミを抱くな
等しく照らされるのに
キミは 月に向かい目を閉じる
最期だから 最期なのに
傍らには ボクが