物語るのなら、あれは夏の蝉時雨
触れるだけでいいと思っていた幼さ
嬉しい時、
楽しい時にだけ傍にいて
悲しい時、
寂しい時は独りになりたかった
あれだけ近くにいたはずなのに
一緒になることは一度もなかった
優しかったのに傷ついていた
それに気付かないままで時を過ごしていた
 
一生忘れないなんて言葉が
今までの関係を表していた
泣いていたのに悲しくなくて
やっと望まれた関係になれるんだと笑えた
本当に愛していたなら
すべてを忘れたいから
嫌いじゃなかったけど
愛してはいなかったんだね
だから、
私は明日には笑っていられる
 
一緒に夜空を眺めた日
流れ星が見れないと泣きそうになった
堕ちてゆく星の欠片
燃えてしまったすべてのもの
願いは叶うはずなのに
とても悲しくなる
あの日流れ星を見れなかったのは
これから友人になれると神様がおしえてくれたんだね
私たちは悲しくなんてないから
これから楽しいことだけを考えればいいから
 
夏は、もう過ぎたんだね