辿った先にあった街に
人は住んでいなかった
店があるのに人はいないから
腐った果物に蟻の行列
その中を独り、黒髪の男
何でもある街
誰もいない街
未来の縮図
傘を片手に歩いている
すべてが消えてしまっても
あなたを忘れないと誓うよ
誰にぶつかることがなくても
あなたの手を握っていると
ずっと
かたく
離さないと
それは小さな未来