何も生産されない世界で生きていて
どこまで心を残せるのだろう。
終わりが見えているこの世界で
どこまで足掻くことができるのだろう。
自尊心の高いあなたは無関心で
終わってもいいといいながら本当は怯えている。
助けてほしいのに、
あなただけは逃げることができない。
最後の最期まで立ち尽くしたまま
 
私はあなたを唯一知ってる人間。
あなたに憧れて手を伸ばせないけれど
あなたの心を知っているから
あなたの手を引くことはできない。
私は一番最初に逃げるけれど
あなたを思い出して途中で戻ってしまう。
私も逃げることのできない人間。
だけど私、
あなたと一緒なら滅んでもいいと願ってる。
 
箱船は海を渡り
世界は夢と消える
ここは現実だから箱船は藻屑となり
小高い丘にあなたと2人
足下から浸食してゆく濁った水を眺めて
それでも何故か怖くはない
もうすぐ私たちは消えるけれど
それは箱船も同じ
消えたくない者も
消えたい者も
すべては平等にいなくなる
私は愛する人と2人
最期なのに一番幸せ
 
次に目覚める時には
隣りにあなたはいないけれど
それでも私は一番を探して
漂う心を拾い集めては
人のいない世界を見つめてる
すべてが清算されても消えない生命
だからまたどこかで逢える
そこでもあなたは同じで
世界も同じことを繰り返す
私たちは世界を巡って
行き着く場所はいつも同じ
それでも幸せ
 
次の目覚めまであと少し
私は夢の中
同じ夢を幾度と見ては
同じように笑って
同じように悲しんで
最期にはあなたに逢えると