My Road,Mine
 
 
大きな船は食料乗せて
海鳥と共に街を後に
これから旅へ出る人は
旗を振る街の人にも返さない
楽しげなのは旅行へゆく人だけ
まだ見ぬ国を思い描いては笑顔になる
孤独な私たちは笑顔を横目に
このまま海に残るのもいいかと
流れる潮を追っている
遠くでは傷ついた背鰭を見せて
何か欲しいと本能のままの鮫
ここから身を投げればあれは満足するのか
誰かの幸せを願うのは裕福な人
残飯を漁っても生きる人は希望のある人
一番可哀相なのは何も残されていない人
なりたくないものになってしまった私
広すぎる荒野を耕すことは出来ない
 
今日このまま私
海鳥の群が身を引く頃に
楽しそうに見えた思い出
海のもずくと消しましょう
私は他の誰でもない
私は私
微かな夢と共にこの船から消える