無題
 
 
 
アスファルト反射する太陽
日焼け止め塗っても突き刺さるように
いつまでも燻っているのはあの頃の切なさ
時々胸が痛くなるのは
忘れられないからなのか
流れた時間が哀しいからなのか
「大したことじゃない」
言うのだけは簡単だけどね
「良い思い出だよ」
強がっても虚しいだけだけど
 
蝉の抜け殻拾うように
思い出も一緒に拾えたらね
わざと落としたあの頃を
今なら大事だったと言えるよ
忘れたフリは楽なんだけど
残すことは大切だからね
 
もうすぐ秋になるね
日差しも弱まって暮らしやすくなったなら
外に出て
秋晴れでも眺めるよ
そんな強さが
今は欲しいね