ひとりだった彼女
たったひとりしかいなかった彼女
夢の国で会いましょう
 
小さな音
囁きさえも聞き漏らさず
歩いていきましょう
 
ほらご覧、
風がふけば
あたりに雪が積もり
今までの道を覆い隠す
だから振り返るな
 
彼女は私を馬鹿だと笑った
彼女は私へ捧げてた
何を、
すべてを
いらないものはない
すべてはブロックのように構成されていて
抜ければ崩れてしまう
 
捨てることはできる
拾うことは難しい
彼女を慰めることは簡単
今までを捨てればいい
だから道は隠して
手をとって
崩れそうな道を小石で固定した
あと何秒か先
彼女は落ちる
それでも笑ったなら
捨てたことは無駄ではないから
 
あと少し。