孤独
 
 
 
くるくるくるくると、まわっているよ
手を出したらいけないと、わかっていたのに。
その様が不思議で仕方なくて
ひとさしゆびを、誰も見ていない隙に、そっと。
 
とても痛いのに
大人たちは大慌てで
私を叱ることもできないで
お母さんのあたたかいてのひらが
私の真っ赤になったひとさしゆびを包んで。
 
痛くはなくなったから
ごめんね、
もう大丈夫だから
 
私のゆびはなくなったけど
もっと大切なものをもらったから
大声で笑ったよ
嬉しくて、笑っていたよ