あなたのそばにいたかったから
私はたびにでていたよ
とおいとおい
むかしの記憶
いまはもうないマンションのおくじょう
かおもみれずに小声ではなした
ゆいいつきょうゆうする現実
いちどきりのわたしのおもいで
こたえはなかったけれど
もう過去でしかないから
あれだけすきだったのに
あれほどあなたしかなかったのに
なくしてゆくのは
ふれてくれた手のあたたかさ
なきそうだったわたしをみてた
やさしいあなたのかおのりんかく
のびてゆくつめ
きられてゆくかみのけ
ちかいしょうらい
おこるげんじつ
もうあなたにはあえない
けれどね
わたしはふりかえらない
熱病みたいな
あの
冬の日