朝の挨拶
 
 
 
朝がきて
「やあ」
声をかけて
笑顔が溢れればいい
たった一言なのに
何でこんなに切ないんだろう
鏡の向こうに向かって
手を振るけれど
哀しそうな自分の笑顔しか見えない
 
届かない気持ち程
胸が苦しくなるね
「ねえ」
声をかけて
朝が始まればいい
たった一言でいいから
「おはよう」
と。
 
同じ場所にいるのにね
どうしてこんなに遠い
手をのばしても
届かないんだね
そんな哀しい夜が
早く終わればいいのにね
 
「やあ」
声をかけて
1日が始まればいい