α
「しあわせになってください」
あなたは言って涙を流す
私が幸せになったら、
あなたはいつしあわせになるのですか
私の幸せはどうするのですか
あなた以上のしあわせなどないのに
出会っていたのに知らないフリしてた
私はまだ子供だった
あなたもまだ大人には早すぎた
いつかは大人になれるけど
あなたに会えるのは今だけなんて
この時は永遠だと思っていた
好きな人はいない
愛してる人もいない
あの人はそれでもいいと言って
誰も好きにならないのなら
それだけで充分だと言った
あの人のことは愛せない
これからも好きになれない
けれど一番優しくしよう
あの人は私を一番にしてくれたから
せめて私は
あの人に一番優しくしよう
あの人に優しくしたい
忘れたい人がいたから
夜中中歌ってた
雨が降って
それは天に歌が届いた証
天使さえいないけれど
あなたを想って泣いた歌
どこかで見てる人はいた
一緒にはなれない
振り返ることもできない
私の道は行き止まりで
ガラス越しのあなたはゆっくり歩いてる
あの道から2人きたのに
素直になれないまま離れて
ここからじゃ追いつけないの
時は穏やかに
人もゆるやかに
あなたは私を愛してると言う
私にはもう時はなくて
それでも忘れられなくて
そっとあなたの頬に手をあてて涙を拭った
隣りであの人は見てて
私が静かに笑ったら
時はそのまま止まるでしょう