日蝕
 
 
 
初めてだった
真っ暗な中に光が差したのは
解放された暗雲が
逃げ場を失い果ててゆく
それを見届けたら
次は私の番
 
ひとつ
ふたつ
闇と光の割合が離されて
あたりが金色に輝いたなら
影さえできないこの世界の
どこに居場所を作れというのか
 
さあ
今そこに
何もできない子供がひとり
わからないことをわからないという悪
与えられた情報だけで
生きていくことは哀しすぎる
 
そしてまた闇は訪れ
光となって消える