石部
石部
『東海道五十三次之図』 石部
石部
石部宿は、京から1日の行程にあり、江戸に向う旅人が1日目の宿場とした。また、伊勢路への宿場としても賑わった。 江戸寄りの水口宿との間に立場があり、そこに菜飯に田楽豆腐を出す田楽茶屋があった。この茶屋が黒蜜をかけたところてんの発祥の地である。 この図の題名は「目川ノ里」。目川ノ里はむしろ草津宿に近いが、広重はここに田楽茶屋を描いている。 お伊勢詣での踊る旅人の一団が茶屋の前を通り過ぎようとしている。なお、後に聳えるのは近江富士(三上山)。