鞠子
鞠子
『東海道五十三次之図』 鞠子
鞠子
鞠子(丸子)宿は、東海道中で最も小さい宿場で、名物「とろろ汁」が有名だった。 松尾芭蕉は、ここで「 うめ若菜、丸子の宿のとろろ汁 」と詠み、また十返舎一九は東海道中膝栗毛で鞠子の名物とろろ汁の話を書いている。 この図の題名は「名物茶屋」。茶屋で二人連れの旅人が名物とろろ汁を食べ、赤ん坊をおぶった茶屋の女が茶を運ぶ様子を描いている。 広重は、慶長元年(1596)創業の老舗「丁子屋」をモデルにこの茶屋を描いたといわれているが、丁子屋は現在も存続している。