近江八景は、琵琶湖南部の八箇所の景観を指して言います。 一説には、室町時代の明応9年(1500) 南近江の戦国大名で近江守護 六角高頼が公卿 近衛政家を招いた折、 和歌に優れていた政家が、近江の素晴らしい景観について次のような八首の和歌を詠んだことから、近江八景が生まれたと言われていますが、 定かではありません。江戸時代後期には、浮世絵師 歌川広重が近江八景を描いています。 なお、広重は金沢八景の浮世絵も描いています。 | ||||||||||||||||||
中国湖南省にある瀟水と湘江が合流するあたりの
洞庭湖一帯は「瀟湘湖南」と呼ばれる名勝の地で、
特に8つの景色「瀟湘八景」(注)はその代表でした。
勘合貿易などが盛んになった室町時代、宋や元の文化が日本に流入し、漢詩や水墨画が大きな発展をみましたが、
山水画の題材にはこの瀟湘八景がよく用いられました。
近江八景を始め、金沢八景や木曽八景などは全てこの瀟湘八景が基になって生まれたものです。 | ||||||||||||||||||
(注) 瀟湘八景
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