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やかん式中国語学習方法

 

 2005年秋、私やかんは中国語の試験を受けるに当たって、短い時間で継続して効果のある独学用学習方法を模索していました。その時「効果あり!」と感じた方法をいくつか、ご紹介します!

 

(一)試験用問題集を大活用!

 試験用問題集は試験対策だけでなく、普段の学習にもかなり活用できると感じました。
その理由は
@解説や訳がある。
A限られた時間内にいろいろな人が問題を解く事が想定されているので文が長すぎず、難解すぎない。
B一冊でいろいろな学習に対応できる。

 @の「解説」に関しては、当然のことながら解説が不十分な問題集は×です。私が以前よく確かめないで買った、ある問題集の解説は最悪でした。4択問題での解説は選択肢それぞれの語彙の意味が書いてあるだけ。意味は辞書を調べれば分かります。文法的違いを説明してこその「解説」。また、その問題集は解いてみると実際の試験レベルと全く合っていませんでした。購入される際は解説部分をよぉ〜く、お確かめ下さい!
 「訳」に関しては長文だけでなく、一文しかない穴埋めなんかの問題文にも全て訳があるものをオススメします。

 Aに関しては短い時間で学習するのに適している特徴だと思います。長文問題でも一問解くのに一時間もかかりませんものね。

 Bについてはその試験の問題形式によりますが、聴き取り、文章題、文法問題、作文の四つがあり、更に会話形態の問題もあれば完璧です!

 では、このような試験用問題集をどう活用するか!なんですが…

(1)聴き取り問題
 テープよりCDの物を購入します。一度問題を解いたら、後は音声教材として使います。

ア)全文書き取り
…区切りのいい所でCDを一時停止しながら書き取ります。漢字を書く練習にもなるし、一音一音に敏感になれます。

イ)発音練習
…一つ一つの発音より、息継ぎをしている所や続けて読む所、少し長めに読む所等々に注意しながら後を追って発音していくと中国語のリズムが掴め、より自然な話し方が身に付きます。

ウ)通訳練習
…区切りのいい所でCDを一時停止し、声に出して日本語に訳します。中国語に対する反応が早くなります。寝転んで出来るので、机に向かう気力のない時でも勉強できます(笑)。

(2)文章題
 長文も短文も問題を解いた後、わからない単語や使い方に自信のない単語を辞書で調べ、訳を参考にしながら、先ずは内容をしっかり把握します。

ア)全文暗誦
…試験問題分くらいの長さなら何度か朗読すると暗誦できるようになります!暗誦すると成語や修飾語、言葉の「搭配」(固定的な組み合わせ:下+決心=決心する、といったもの)なんかを文脈から思い出そうとするので、忘れ難くなります。

イ)中文訳
…長文問題を全文訳すと長すぎて疲れるので(笑)、辞書で調べた単語を含む文をまず中文訳をします。あとは日本語訳を見て中文訳しにくいなと感じた部分をどんどん中文訳!

(3)文法問題
 解説をじ〜っくり読むことが一番大切です。類義語の区別というのは本当に難しいので、解答とそれ以外の選択肢の違いをしっかり把握し、あとは中文訳練習。

(4)作文
ア)日本語訳
…解答の中文を日本語訳して、問題文の日本語と比較してみます。きっと問題文の方が「こなれた」日本語のはず。日本語訳のいい練習になります。

イ)構造分析
…問題文の日本語と解答の中文がどう対応しているのかに注目し、日本語と中国語、それぞれの特徴を把握するします。日本語では一つのフレーズなのに中国語だと二つのフレーズに分けて表現していたり、修飾する言葉が追加されていたり、逆に訳出されてなかったり。細かく特徴を分析すると訳す際のコツが見えてきます。

 以上、試験用問題集のやかん式活用術でした。一冊あればかなり長い期間使えるので、と〜ってもお得だと思いまんか(笑)!

 

(二)メールマガジンを使って

 現在、私は何部か中国語関連のメルマガを購読しています。新語情報やビジネス中国語等々、様々な人がそれぞれの視点で紹介する中国語は臨場感にあふれ、語彙数を増やす以上の面白みがあります。無料なのもいい(笑)。

 中国語学習ツールとして今一番のオススメはメルマガ「毎日中国語新聞を学ぼう!」。
時事問題についての短い日本語を中文訳するもので、音声付き、ピンイン付き、そして丁寧な解説付き!発行者が台湾の方で、大陸との表現の違いの説明があるのもいい。

 私は届いたメルマガをA4用紙一枚分に収まるようにしてからプリントアウトし、何枚かまとめてホッチキスで留めています。その際、印刷面を上にして重ね最後に白紙を乗せて紙の右側を留めます。こうすればわざわざノートを用意しなくても、紙を開くと左側がメルマガ、右側が白紙となり、書き込むことのできる一冊のテキストのようになります(この綴じ方は中国語通訳者の方のホームページで知りました)。で、下準備ができたら先ず中文訳。次にピンインを漢字に直し、解説を読む、という風に使っています。数をこなすことが大切なので、ほとんど辞書は引かず(つまり時間をかけず)、どんどん訳していきます。すると、だんだん中文訳のコツが掴めてきます。

 時事中国語が身に付くし、中文訳のコツは掴めるし、本当にいい教材だと思います。ただ、このメルマガでは新聞的表現に限定されてしまうので、他の表現方法を身に付けるには別の勉強が必要です。このメルマガくらいの充実度で手紙文とか、スピーチ文とか、いろいろな文章を対象にしたメルマガを誰か作ってくれないかなぁ〜

 

(3)ドラマを見よう!

 中国語字幕の付いたVCDやDVDを手に入れることができたら万万歳!見まくりましょう〜(笑)。映画もいいのですが、映画よりは連続ドラマがオススメです。ドラマだと時間が長い分、日常の何気ない部分の描写が多く、とても参考になります。また映画だとどうしても最後まで一気に見たくなりますが、ドラマなら細切れにして見ても大丈夫なので、日常の学習に使いやすい(というより一気に見ることは普段は無理ですよね)。

 字幕についてですが、日本語の字幕は見ない!中国語だけの環境にどっぷり浸かるのです。最初は何を言っているのか分からなくても、映像を見ていればストーリーは何となく分かるので、ひたすら見る。そのうちキャラクター毎の特徴(よく言うセリフや言い回し)が分かってきて、セリフが少しずつ感覚的に頭に入ってきます。

 私がドラマを見る時は何か別のことをしながら見ることが多いので、あまりじっくり見ていないのですが、よく分からなかった単語は字幕を見てなるべくメモをし、その回を見終わってから辞書を引くようにしています。場面を思い出しながら辞書を引くことになるので、その単語がとても生き生きとした言葉となり(「うわー、めちゃくちゃ皮肉ってる言葉だったんだぁ〜」とか、「こんなこと言われてみたい!」とか考えながら辞書を引いてます。笑)、頭に入りやすい気がします。

 一通り見終わったら、また最初から見ます。一回目では気付かなかった細かな描写も分かるようになり、より深く内容を理解できるようになります。そうなると不思議なもので、セリフが前よりゆっくり聞き取れるようになります。

 聞き取れるようになったら「いいな」と思った言い回しを使ってみたり、お気に入りの俳優の真似をしたり、ドラマの世界に浸るだけで語学力が上がります(笑)。

 どんなドラマがいいのかは各人の好みによりますが、時代劇よりは現代物、サスペンスや公安物よりは生活ドラマの方が当然日常使える言葉が多くなります。ただ興味のある分野の方が聴き取りやすいので、そういう観点から選ぶという手も。
 もちろん好きな俳優を追い掛けるのも楽しみの一つ。私がはまっている俳優は柳雲龍さん。我が家では「柳様」と呼ばせています(笑)。≪公安局長≫というドラマで見たのが最初ですが、準主役の敵役なのにとぉーってもカッコよくて存在感たっぷり。そして主題歌も歌ってしまう多才ぶり!先日、夫に買って来てもらった≪暗算≫という柳様主役のドラマではベテラン俳優を率いて総導演もこなしていてビックリ!いや〜、彼は将来有望です。皆さん、要チェックですぞ〜(え?ただのミーハー?!笑)。

 ドラマ以外にも中国語字幕付きのテレビ番組を見るのも効果的です。CCTVなど、ネット上で番組を放映しているサイトがあるので、ぜひチェックしてみて下さい!

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 以上、やかん式中国語学習方法を書き出してみましたが、いかがでしたでしょうか?外国語学習は時間とお金と根気が必要ですが、その全てを持ち合わせることはなかなか難しい…。そこで、より短い時間で、より安く、より気楽に且つ効果のある学習方法を日々追求しております(笑)。「これはいいぞー」という妙案をお持ちの方、ぜひご一報ください!!!