第30回運動会を終えて
初瀬基樹
運動会では役員さんを中心に準備から片付けに至るまで大変お世話になりました。ありがとうございました。子どもたちも本当によくがんばりましたね。みんないい表情でした。とてもいい運動会になりました。
開会の挨拶のなかでも述べましたが、今年は「新型インフルエンザによる登園自粛期間」や「シルバーウィーク」があったりして、例年に比べるとミニ運動会も1回少なかったりと9月に入ってからの取り組みは思うように出来ませんでした。しかし、年度初めの年間指導計画を立てる際、「今年度は特に子どもたちの“体作り”をきちんとしていこう」と職員間で話し合い、ほぼ毎週、リズム遊びを取り入れたり、6月にも「ミニ運動会」を開催したりして、早くからリレーの取り組みや、各年齢で身につけさせたい力が自然と身についていくような遊びや生活を心がけてきました。(山道の散歩や、雑巾がけ、雲梯や竹登り、竹馬、大型遊具などを使って体を使う遊びなどなど)おかげで、子どもたちは基礎的な力を身につけてきていましたので、休みが多かったからといって、それほど慌てることもなく、子どもも大人も余裕を持って運動会を迎えることが出来たように思います。もちろん、この運動会が最終目標ではありませんので、これで終わりにするのではなく、今後も運動的な取り組みは続けていくつもりです。
見学に来られていた来賓の方々も、子どもたちの姿をとても感心しておられました。特にうれしかったのは、さくらんぼ保育園の園長先生から、「ここの年長さんはしっかり育ってるね。」と言ってもらえたことです。体力的なことだけでなく、集団として、友だちへの声かけ、応援の態度などを含めてのことだと思います。園児数が減って、寂しくなりましたが、その分、保育の面では、1人1人に目が届き、丁寧な関わりが出来るようになってきたと思いますし、異年齢混合クラスもすっかり定着し、5歳児が年長児として、しっかり育つようになってきたことを実感しています。
運動会後の月曜日、昼食を食べながら、私と一緒のテーブルで食べていた駿くんや昇原くん、光希斗くんが「運動会楽しかった~! すっごく、すっごく、すっごく楽しかった~!」と言っていたのがとても印象的でした。そして、駿くんに「ミニ運動会では跳べなかった跳び箱7段を、運動会当日に跳んじゃったから、びっくりしたよ。8段はちょっと残念だったけどね。」という話をしていると、駿くんは「うん、でも、まひ、痛そうだったね~、もうちょっとで跳べそうだったとにね~」と8段に挑戦し、後ろに転んでしまった真裕くんのことを気遣っていました。ミニ運動会のときから、真裕君と京維君は7段を跳んでいたので、周りのみんなもきっと「2人には運動会で8段まで跳んで欲しい!」という思いがあったのでしょう。このように自分のことだけでなく、友だちのことまで思いやることのできる力、友だちのことを自分のことのように喜んだり、残念がったり出来るって本当に素敵なことだと思います。「体」の成長だけでなく、こういう「心」がきちんと育っていることを何よりうれしく思いました。
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