だいすき!絵本
初瀬 恵美
『からすのパンやさん』
作・絵:かこさとし
出版社:偕成社
みなさんは、『からすのパンやさん』という絵本をご存知ですか?多分多くの方が「知ってる!」「小さい頃、好きだった」「パンがおいしそうだった〜。特にあのいろいろな形のパン食べたかった!」など多くの感想をお持ちだと思います。私も子どもの頃大好きで、図書館で何度も借りて読んでいた記憶があります。でも、絵本の内容の深みを感じられるようになったのは、子育てを経験してからです(^^)
ご存知ない方のために、あらすじを紹介させていただきます。
からすのパンやさんのうちに、4羽のあかちゃんが生まれました。4羽ともかわいい赤ちゃんでしたが、体の色が黒ではありませんでした。白・黄・赤・茶色とそれぞれ違った色をしていました。それでも、お父さんとお母さんは嬉しくて、優しく大事に育てました。
けれども、子育てに追われて、掃除がおろそかになったり、パンを焦がしたりするので、だんだんお客さんが来なくなって貧乏になっていきます。売れ残ったパンをおやつがわりにしていると、友達に大評判になり、お店に来てくれることになりました。パンを買いに沢山の小さなお客さんが来てくれました。味は好評なのですが、ちゃっかり、クレームも言って帰ります。でも、そのクレームを真摯に受け止めるのがこのご夫婦のいいところ。その中の一つに「もっといろんなパンがあるといいな」という声がありました。そこで、みんなで、考えていろいろな形のおいしそうなパンを作ります。ここが、この絵本の最大の見せ場です!楽しい形のかわいいパンが、見開きいっぱいに、所狭しと並んでいます。
さて、パンを焼き始めると、香ばしい香りが森中に広がります。あわてんぼうのからすが、騒動を巻き起こすハプニングもありますが、結果、沢山のからすが集まり、大繁盛でめでたし、めでたしというお話しです。
先日「父の日の集い」で親子で、『からすのパンやさん』を題材にして、パン作りをしました。ジップロックの袋の中に粉やバター卵、牛乳など入れてひたすら、コネコネし、発酵後、好きな形を作って、焼きました。お父さんたちはとても優しくて、子どもたちのやる気を大切にしながら、うまくいかないときにお手伝いしてあげてました。ほとんどの子どもたちが、お父さんのそばを離れることもなく、パン作りに集中していました。とっても、楽しんでパンを作ることが出来ました。今後、子どもたちは『からすのパンやさん』を見るたびに、パンを作ったことを、思い出してくれるといいなと思いました。
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