だいすき!絵本
初瀬 恵美
作・絵:かがくいひろし
出版社:ブロンズ新社
新緑がきれいな季節になりましたね。
今月は、私の中で久々の大ヒットの絵本『だるまさんの』を紹介します。この絵本は、シリーズになっていて、3冊あります。絵本のパンフレットをみたとき、直感で「おもしろそう!」と思い、本屋さんにきいてみたところ「おもしろいですよ。とても人気ですよ。」とのこと。すぐに注文しました。
届いた絵本を乳児クラスの子どもたちと読んでみると、これまた、楽しいこと楽しいこと。
『だ・る・ま・さ・ん・の〜』と下の絵のだるまさんのように揺れながら、リズムをつけて読むと子どもたちも揺れながら『だ・る・ま・さ・ん・の〜』と同じリズムでかえしてくれます。ページをめくるととても大きな目をしただるまさんの絵そして一文字「め」。その絵に大爆笑。そして、私も子どもたちもだるまさんに負けまいと「め」をおおきくして『め!!』と目を見合わせながら、口ずさみまた大爆笑。最後までこのような調子で楽しめました。
だるまさんの「動き」「表情」が子どもの心も大人の心もぎゅっとつかむ絵本です。
インターネットの絵本ショップ「絵本ナビ」を見ていたら、作者のかがくいひろしさんにインタビューしている記事が載っていました。その中でかがくいさんは、
「音と動きがくっついていて、小さな子やハンディキャップを背負った子などストーリーが理解しにくい子達にも伝わるような絵本、というのをずっとつくりたいと思っていたんです。」
「子ども達は、擬音語や擬態語というのが大好き。音と言葉と動きがくっついているから、とっても伝わりやすいのでしょうね。例えば僕が『どてっ。』と言いながら転ぶだけでも、すごく笑ってくれるんですね。そんな所から発想が湧いてきたのかもしれません。」
と語ってらっしゃいました。本当にその言葉通り、気持ちと発想がぎゅっとつまった、分かりやすく楽しい絵本です。どうぞ一度ごらんになられてみてください。
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