だいすき!絵本
初瀬 めぐみ
『昆虫記』
今森光彦
福音館書店
新年度がスタートし早2ヶ月がたちました。もうすっかり夏の陽気だな・・・と思っていた矢先に、早くも「かぶとむし」を持ってきてくれた子がいました。季節を敏感に感じ取り、おうちの方と一緒に「虫」を探しにでかけることができるのは、この地域の良さだと思います。おそらく、ご両親や祖父母さんが幼少期にそのような体験をしてこられたのでしょうね。自然がどんどんなくなる中、河内にはまだまだ自然が残り、何代にも渡って、「虫探しの穴場」が存続しているのは凄いことだと思います。
さて、今月は「絵本」ではなく「図鑑」を紹介させていただきます。この図鑑の写真を撮られた今森光彦さんも、少年期は大の昆虫好きだったそうです。平面の昆虫の図鑑を眺めては、3次元の立体的な昆虫を想像するほどだったとか・・・。
この図鑑は、単なる昆虫の写真と名前が載っている普通の図鑑とは一味違います。何が違うかというと、大きく分けて3つの特徴があると思います。
まず始めに、さなぎから羽化する様子を、ずーっと写真に撮り続け、多いものでは30コマ近くを掲載していること。例えばモンシロ蝶が変態するのは、教科書やメディアでよくご存知だと思います。しかし、いらが(緑のイガイガのある幼虫)が、柿の木によくついている、小さな卵みたいなまゆになる過程をご覧になられたことがありますか?また、てんとう虫のさなぎの状態ってどんなかご存知ですか?そういうのも載っているのです。もちろん、子どもたちの大好きなかぶとむしや、のこぎりくわがたなどの羽化の様子もちゃんと載っています。
次に、この図鑑は月ごとに分かれていて、その月の昆虫の生態が分かりやすいこと。出産期、巣作り期、冬ごもりなど・・・季節ごとの昆虫の生活が手に取るように分かります。
3つ目に、虫たちの特徴をあらわしたサブタイトルがついていること。下にちょっと問題を作ってみました。お子さんと一緒にチャレンジしてみてください!
このような特徴がある図鑑、きっと昆虫少年だったパパたちは、ハマると思います。今は幼児クラスにあるので、百聞は一見にしかずで、ぜひごらんになってみてください。新たな親子の会話が増えるかも?!
【問題】1〜3は、図鑑のサブタイトルで、ある昆虫の特徴をあらわしています。A〜Cの、どの昆虫と結びつくか線をひいてみてください。
1.ヒコーキ野郎への変身 2.小さな怪物君 3.ドリル
A.蝶やガの幼虫の顔 B.トンボの羽化 C.キリギリスの産卵