だいすき!絵本
初瀬 恵美
文:中川ひろたか
絵:村上康成
出版社:童心社
秋も深まり、いよいよ11月。今月はつくし組さんが一生懸命お世話をしてくれたさつまいもの収穫の月です。夏の暑さにも、台風にも負けませんでした。今は葉についた虫を退治しつつ、収穫の時を心待ちにしています。
さて、そんなさつまいもを題材にして、子ども達にもとても人気のある本を2冊紹介します。
まず1冊目は、『さつまのおいも』です。この本は、まずはじめに「おいもは つちのなかで くらしています」とはじまります。本当にその通り、ごはんも食べるし、はもみがきますし、おふろにだってはいります。小さな子は、おいもの暮らしを自分の暮らしと重ね合わせ、「おいもさん〜しとらすね。いっしょだね。」と、絵本の世界を楽しむ子が多いのですが、年長くらいになるとさすがに、「ありえねー。」などと笑っている子もでてきます。「ありえねー」なのですが、そのユーモラスさに、あっという間に絵本の世界にひきずられてしまうのもこの絵本の魅力だと思います。また、西郷隆盛さんもどきのおいもは、必見!最後まで笑わせてくれますよ。
著者:赤羽末吉
出版社:福音館書店
2冊目は『おおきなおおきなおいも』です。普通の本より分厚いのですが、何ページにも及ぶ「おおきなおおきなおいも」の絵は「まだ まだ」とページをめくる楽しさを倍増してくれます。
そして、その「おおきなおおきなおいも」をめぐり、子ども達の空想が無限に広がってゆく楽しいお話しです。このお話は実際に幼稚園であった遊びからヒントを得てつくられた創作童話です。その分とても子ども達は受け入れやすく、楽しめる一冊だと思います。年長組の、りおちゃんは、なんとほとんど暗記していました。おうちの人に読んでもらったり、時間のあるときは、自分でも読んでいるというくらい、りおちゃんにとっては、大好きな一冊です。
最後に、この本から「おいもはね 1つ ねると むくっと おおきくなって 2つねるとむくっ むくっと おおきくなって 3つねると むくっ むくっ むくっとおおきくなって 4つねて 5つねて 6つねて 7つねると いっぱい おおきくなってまっててくれるよ」そんな気持ちで、おいもが大きくなるのを待ちながら、今年のいもほりの日をむかえていきたいとおもいます。やきいもパーティーの日はたくさんの"いもらす"が登場することでしょう(^^) ※「いもらす」って何?と思われた方、ぜひ絵本を見てくださーい。