ロマンドリップ

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PCゲームの感想

夏色小町

パープルソフトウェアのマルチエンディングアドベンチャー。 三方を山に囲まれた小さな漁村。幼なじみである有賀美琴は弓道で全国2連覇を成し遂げ、今年もその予選が近づいていた。そしてある日訪れたテレビの取材より、二人の間に少しずつ、距離が置かれはじめた・・

プレしいした感想としては、まあまあのできかなという感じです。
キャラの絵は悪くないし、舞台・描写関係で夏の田舎という雰囲気が出ていました。
どちらかというと萌え系ではなく、まあライトにプレイを楽しみたいと言う人にはいいのではないでしょうか。
しかし、シナリオの方はちと微妙だった感が抜けません。というのも、普通のゲームでは一人のキャラに対してシナリオが描かれるのに対し、夏色小町ではどのルートでも必ずヒロインである有賀美琴が絡んでくるので、どうしても特定のキャラに対して徹底的にシナリオが描かれることがちとなかった感じです。
特にこれと言ってイイ!っつう訳ではありませんでしたが、あまり派手に目立つような作品よりは静かな雰囲気が好きという人はやってみてもいいかもです。

以下、各キャラの感想ー。つか、鈴愛たん最高。可愛すぎ。俺の妹になってください。 (´ー`)マジデネー

有賀美樹

「もう、先輩ってばてばー。」

有賀美琴の妹。明るくて活発な女の子。お姉ちゃんっ子で、部活は姉と同じ弓道部に所属。主人公がはじめてあったときは誰だか分からなかったみたいですが、小さい頃はもの凄くおてんばだったとか?弓道に関してはもの凄い素質があります。まあ有賀家の家計がそうしてるんだとは思いますが、1年で補欠になり、予選会では美琴が事故にあったということを聞いても、それでも2位に入りました。そして決勝では的のど真ん中に当てて優勝しています。
何かと元気な彼女ですが、面白いことにとても怖がりです。肝試しのときはもの凄い怯えていて、素のときとのギャップの違いが面白かったですね。ていうか泣きすぎ。
そして彼女曰く、「主人公のことは基本的に好きみたい」で、「狙った獲物は逃がさない」らしいのですが、祭に行ったときのHはしかしあまりにも大胆ですね。ていうか大胆すぎというか。いくらなんでも外で、しかも告白した直後とは。主人公も気持ちハッキリさせてからしろ、と微妙にツっ込んだりしてみましたが。(虚しく一人突っ込みですが)
美樹に関してはエンディングは二つあります。ひとつは美琴の手術が成功する方、もうひとつは手術が失敗に終わるほうです。しかしやっぱりゲームをプレイしている私としては、手術が成功するほうはいまいち盛り上がりがありません。たしかに美琴が助かるほうがもちろんいいのですが、それだと、手術が成功→友也と美樹がめでたく結ばれる、で終わってしまいます。 手術が失敗するほう、これは私はとても胸が痛みました。しばらくして美樹は美琴の胴着の片付けのときに、美琴の昔の手紙を見つけますが、これを読んでるときはもう切なくてしかたなかったです。(このあとHシーンに持っていくのはどうかと思うが)最後に手紙を流すとき、「さよなら、お姉ちゃん」と言ったときなんかもう泣きました。泣きましたよ、エエ。
私はAIRをプレイしてから、「家族」「別れ」「死」ということにとても涙腺が敏感になってしまっているので、こう持ってこられるとダメですね。ていうか切ねぇよぅ。
少し矛盾しているところがあって気になるのですが、まあこだわらないということで。全体的には普通としか感じませんが、最後に泣かしてくれたのでポイントは上げたいと思います。

中田鈴愛

「制服プレイってなんだろ…?」

良かった。本当に良かった。私は鈴愛をクリアしたとき、私は穏やかな気持ちになりました。最初はただの可愛い可愛い妹でしかありませんでした。しかししだいに妹というだけでは枠に収まりきらなくなり、そしてまた大切な家族の一員だということを、強く実感しました。美琴の入院、水泳大会に向けての練習、そして鈴愛の病気。どれをとっても重要なこと。だけど、友也が頑張るほどに寂しさを感じる鈴愛。そして大切な妹=鈴愛が寂しさを感じることに気づいた友也。わたしはゲームをプレイしていて、ものすごく気持ちが切なくなりました。そして、友也、そして鈴愛にまで強く感情移入してしまいました。ただの妹でない、好きな人。そしてそれでいで大切な家族の一員。特に鈴愛が静かに、淡々と兄である友也に告白をするシーンでは、私は涙を流していました。ずっと兄を好きだった鈴愛とそれに気づいた友也。その後二人が結ばれるシーンでは、なんかとても、それが本当に必要な行為であったように思います。
二人が長く一緒に住んでいたから分かっていたこと、そして、分からなかったこと。そのひとつひとつはとても大切なものです。そのすべてを受け入れ、理解し、そしてまた一緒の生活が続いていく。二人は、血の繋がらない兄妹であって、だけど大切な家族で、そして恋人でもある。ゲームクリアした直後なもんで超まじめな感想ですが、そんな感じで。

有賀美琴

「じゃ、もっとドキドキさせちゃおっかなぁ」

このゲームのメインヒロイン。主人公友也の幼馴染で、友達以上恋人未満の関係。自分は美樹の姉であるというためか、結構しっかりとした性格をしています。そしてちょっと大胆な面も。友達以上という関係のため、なにかと友也に接近してきては、くぅぅ、うらやましいぜコンチクショウ!と思わせてくれちゃったりしてます。で、感想なんですが、共通ルートは他のキャラとあまり変らないので、美琴ルートから。
美琴ルートでは、面白い演出がありました。それは花火。実は花火の演出は美樹ルートでもあります(形は違いますが)。二人が屋上で夏祭りの花火を見ますが、そのときに花火をただのCGではなくて、アニメーション効果を用いています。だから結構リアルな感じを受けました。
しかしこれ以上とくにこれといった感想がないって言うか…
ハッキリいって、あっさり終わっちゃった感じです。友也は美琴との最初の関係を結んだ時点で気持ちを打ち明けてしまったので、盛り上がるべき要素は美琴の手術のみしかなくなってしまいました。ので、残りは手術が成功するか失敗するか、それだけです。しかし美琴にとっては大きな決意には違いありません。下手すると、失明の可能性もあるからです。
でもやっぱりプレイヤーの立場から見れば、ちょっともの足りなかったというか…まあつい他のゲームと比べてしまう私もいけないのかもしれませんが、もう少し目頭を熱くさせてくれても良かったかなぁと思います。メインヒロインなわけだし。
まあ二人にしてみれば、手術の結果がどのようになろうとも、結局は恋人という関係で終われたのは良かったかなと。個人的に点数をつけるとするなら60点くらいです。

柊なぎさ

「なんか、逆に怪しさ20%増量中ですよね」

主人公友也のクラスメイト。にしては今までクラスにいることすら友也には分からなかった。
発言や行動が少々特殊で、少しは戸惑いましたが、しかしそれは彼女の個性というもの。微妙に面白いです。
だけどゲームをプレイしていくうちに、純粋に優しい気持ちを持っているということが分かり、胸を少々熱くしてくれました。美琴の事故の後、毎日のように見舞いに訪れ、差し入れをしたり、また寺で美琴の回復を祈願したりと。それは幼い頃自分も入院を経験したことから感じた寂しい気持ちを、美琴に与えないためであると。そんな彼女の行動は、ちょっと不器用だけどそれでも彼女なりに一生懸命であるということが、ひしひしと伝わってきました。
まあそれが友也の気持ちを動かしたのだと思います。
だけど彼女はシャイなので、友也の突然の告白で戸惑い、自分の気持ちをはっきりということが出来なかった。
そしてそれなのに、病院でなぎさを追いかけなかためにくらった美琴のあのビンタは、自分でもショックを受けました。まあ強い美琴だからこそできたことなんですが、そのシーンが私はいちばん胸が熱くなりました。

とりあえず4人終わらせた時点では、なぎさルートがいちばん良くできたシナリオだと思います。泣くところまではあと一歩というところでしたけど。

あとこのなぎさルート、メガネあるなしが個人好みで選択できたのはちょっと驚き。私はメガネっ娘萌えではないので、コンタクトで攻めてみました。案の定、CGも半分でしたが。
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