◆くるくるぱにっく◆

 

 ● 製品データ
タイトル  くるくるぱにっく
発売日  1996年12月20日 メーカー  クールキッズ
定価  2,800円 ジャンル  落ちものパズル
廉価版  なし(値段が既に廉価版級)
関連商品  特になし。
   
 ● 評価
外見衝撃度  癒し系4コママンガ雑誌(まんがたいむきららとか)に出てきそうな
 癖のないカットイラストで登場キャラがお出迎え。
 ★
超越世界観  温泉を舞台にしたパズルゲームは珍しいなぁと思いました。
 ★★★
声優度  対戦中の掛け声や、勝利・敗北メッセージくらいです。
 しかしこの価格でプロの声優使ってるのは、グッドです。
 ★★
演出度  エンディング(数行のテキストと一枚絵)が、キャラごとにあります。
 最近はそれすらないパズルゲームも多いので、ちと甘めの評価。
 ★★★
時間報奨  コツを飲み込むと、どう遊ぶゲームなのかわかってきます。
 まさにその、目の前の霧が晴れる瞬間を味わえるゲームです。
 ★★★
牽引力  これと言ったお楽しみ要素はないため、それに期待するのはナシの
 方向で。一応、ボスキャラx2が使えるようになります。
 ★
ゲーム性  正しいプレイの仕方を覚えると、パズルゲームとしてきちんと
 遊べます。
 ★★★★
快楽性  キーレスポンスは普通〜イマイチ鈍い。
 それは別としても、プレイ途中で一度ハングったので★は1つ。
 ★
芸術点  温泉を舞台にしただけあって、妙齢の女性が3人登場する点を
 評価しました。
 ★★
所有価値  市場で見つけるのはかなり困難&似たルールのゲームはない&
 知名度低いので、レアものとして抑えておく価値はありそう。
 ★★★
総合評価  マニュアルに1ぺージでもいいからゲームのコツを書いておけば、
 また違った評価になるだろうに、その点は惜しいソフトです。

46点

   
 ● コメント
イントロ
吹上温泉という温泉観光地を舞台としたパズルゲームです。各人が戦う理由はわかりませんが、最後にとってつけたようにボスが出て、それなりにハッピーエンドとなる展開がお待ちしています。

ということで恒例のキャラ紹介。多少バイアスかかってます。
・ぼんれす:正義感溢れるただのハムスターです。かなりあんまりな名前です。
・こさめ:背中に巨大衣装をしょった地方周り中の演歌歌手です。地元が地震災害に見舞われても、援助金をビタ一文出さなかったりします(うそ
・みこと:街の神社の巫女さんです。たぶん、登場キャラの中では一番の常識人。
・なさ夫:自分を宇宙人だと思い込んでる35歳男性。たぶんニート。
・ひいちゃん:コーヒーカップにハァハァする12歳の少年。氷川へきるがデザインしたようなキャラ造形ですが気にしたら負けです。
・間欠 千:100年前に建てられた石像そのもの。この街で最初に温泉を掘り当てた人物をモデルにしていますが、ナゼ動き出したのかは一切不明。メイとはじめの曾祖父。
・間欠 メイ:18歳のバレエダンサー。間欠一族に代々伝わる温泉バレエの後継者で、練習熱心の健気な娘さんです。
・間欠 はじめ:メイの妹で12歳。姉に憧れて自分も何か役立とうと、婦人警官をまずは形から入ってます。ミハル小林より可愛いのでその点はご安心のほど。
・ま〜:近所の野良猫(メス):温泉好き。

この他、2種類のボスキャラが登場します。んわを(妖怪)とお星様(宇宙人)です。
レビュー
まずはゲームのルールですが、8層12分割されたディスクがプレイフィールドです。これを左右にくるくる回転させ、外周から中心へ向かって落ちてくる色付き水滴(6色+おじゃま)を揃えて(縦横L字で3つ以上隣接)、消していきます。これが基本ルール。消した色の組合せによるボーナス効果や、ゲージ満タンによる必殺技(キャラによって異なる)もありますが、これらは自動的かつ強制的に発生するので気にしなくていいです。水滴消しが間に合わなくて最上段まで積み上がっている箇所へ水滴を落としてしまうと負け。ちなみにゲームモードは、COM対戦のストーリーモードか、人間同士の対戦しかありません。詰めモード等はなし。

とまぁ、ルール自体はシンプルなのですが、実際プレイしてみるとパニック状態に陥ると思います。というのも(敵から攻撃されると)水滴は時間差で複数箇所に発生するので、通常の落ちものよりハイペースで状況変化していきます。しかも、落下を開始したら位置を変えられない(ディスクの回転と連動して動く)ため、落下位置の判断は瞬間的(2秒くらい)で行なわなければなりません。慣れないうちは処理のキャパシティを超えて自滅するパターンがほとんどです。
そこで難易度を下げて1つずつ確実に消していく堅実プレイに切替えてみると、今度は自滅することはなくなりましたが、敵の攻撃スピードに力負けしてしまう結果に。普通の人はこの時点で「なにこのクソゲ」でしょう。しかしここでさらに、開き直って最初からスコール全開(○ボタン押しっぱなしで水滴フル落下状態)にしてみました。

するとどうでしょう。脳からアドレナリン出しながらも敵より早いペースで攻撃を続けられ、そのまま押し勝つことができました。そのときハタと気づいたのです。このゲームはレースゲームだと。アクセスに相当する○ボタンは開始と同時に押しっぱなしで、危なくなったらアクセル緩めるような感じでプレイすると、うまく行くようです。これなら遊べます。楽しいです。惜しむらくは、この域までプレイヤーが無理なく達することができるよう、ゲームの中でうまく導いてあげて欲しかったこと。その一点です。

総評:
上述した「落下を開始した水滴は位置を変えられない」という一見不親切なフィーチャーも、このレースゲーム観点で見れば納得できる仕様です。一度落下を始めた水滴はもう位置が決まっていますからそれを気にすることなく、次に落下する水滴に留意すればいいのです。通常の落ちものパズルのような、ブロックが落ちるまではそれを操作し位置確定後に次、という思考から脱却できるか。それがこのゲームを楽しめるかどうかの肝です。
攻略ガイド
レースゲームとして遊ぶための心構えを少し丁寧に書きます。まず、難易度は一番易しい「小雨」にしましょう。ゲームが始まる前から○ボタンは押しっぱなし。いきなり6個の水滴が落ちてきますが、同じ色が隣り合うようにタイミングよく回転させます。落下する全ての水滴をベストな場所へ落とす必要は全くありません。せいぜい半分か1/3の水滴が狙った位置に落とせればOK。ただし、これを消せば周囲のお邪魔も消える、というような重要な消しポイントははずさないように。それ以外は連鎖とか一切考えずにただ単発で消し続けます。
そのうち敵からの攻撃等でフィールドがきつくなってきたら(全体の半分以上が埋まってしまったら)、アクセル(○ボタン)を離して1個ずつ消していきましょう。丁寧に消していけば混色によるボーナス効果や必殺技でどうにか建て直しできるハズ(敵からの攻撃も来ますが)。安定してきたら再びアクセルオン。この繰り返しで戦えると思います。

キャラ性能という点では、まずはみことを使うことをオススメします。必殺技の「おじゃま浄化」はどんな場面で発動してもメリットですし、おじゃまが消えたことによる連鎖発生はそのまま相手への攻撃になります。
次点のオススメキャラは、はじめ。彼女の「はじめちゃんゲイザー」もメリットしかない必殺技で、大量消しによるゲージ増加での必殺技発動であれば、そのまま即死させることも充分可能な、まさに”必殺技”です。
みこともはじめもゲージの溜まる速度が「遅い」キャラですが、最初からアクセル全開で行けば全然引けをとりません。何より、遅さを差し引いても使える必殺技です。
出演声優
嶋方淳子、大本眞基子、中山真奈美、まるたまり
関連ソフト
調査中・・・

 

   

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