サーキットチャンピオン
CIRCUIT CHAMPION
LCD GAME DIGITAL/バンダイ


Written by T鈴木



GD初期シリーズ


バンダイ「サーキットチャンピオン」です。
「クレイジーカラス」や「モンキーココナッツ」と同時期に出た、いわゆるゲームデジタル最初期シリーズなのですが、まだ本体デザイン、カラーとも地味で、バンダイがLSIゲームを「子供向けの玩具」と認識する以前のシリーズだったことがうかがえます。

ゲーム内容と言えば王道のカーレースゲーム。
アーケードの「スピードレース」(タイトー)や「モナコGP」(セガ)を思わせる、トップビューアクションゲームなのですが、若干斜めに視点が偏っていて、遠近感を出しているのがいい感じなのです。




アクセルワーク命



アクセルでスピードUP!
ゲームは「ゲーム1」「ゲーム2」の2種類あります。
「ゲーム1」は90秒間で何km走れるか競うゲームで、「ゲーム2」は800Mのサーキットをどれぐらいの時間で走破できるかのタイムアタック。
ルールは違うものの、基本的なゲームの操作方法は変わりません。

ピットに止まっている自車をアクセルUPさせてスタート。
左(L)ボタンでコースに移動させ、敵車をかわしつつサーキットを走りましょう。
アクセルは5段階に調整でき、前へ行くほど敵車のスピードもアップしていきます。
当然スピードを上げれば走行距離もどんどん稼げるわけで、できれば前方の方で走りたいところですが、その分難易度も高くなります。

なお、敵車にぶつかれば2秒のペナルティ。
高得点を狙うなら、なるべくクラッシュせず、しかも高速で走らねばならないのです。




アクセルは本体横に!



前述したとおり、このゲームではアクセル操作によるスピード調整が命!…となるのですが、「アクセルってどこに付いてるのかな〜?」と思いきや、何と本体の横!
しかもチープなゴムボタンではなく、上下にスライドするプラスチックパーツというカッコよさ!
「クレイジーカラス」でもサイドにボタンが付いていましたが、初期シリーズにしては最高にゴキゲンなデザインですね!

まあ操作しにくいんですけど(笑)。


アクセルは本体のサイドに付いている。




低速走行にも意義がある



低速にすると後から敵車が!
たまに3列横に並んで敵車が迫ってくることがありますが、「そんなんどーやって避けろっちゅーねん!」と憤慨されたことはないでしょうか。
しかし諦めるのは早い!
クラッシュせず、無事やり過ごす方法があります。

それはアクセルDOWNによる低速走行!
コース最下段で走ると敵車がどんどん自車を追い抜いていくということを利用し、3列横隊の敵車をやり過ごすのです。
しかしコース最下段は後ろから来た敵車に追突されやすい諸刃の剣。
スコアも全然伸びないし、あまりここを走ることはお勧めできません。


最上段で走れ!



ハイスコアを狙うなら、コース最上段で超スピード走行をするしかないのですが、これが難しい!
ノーミスでクリアするのは至難の業ですが、前述の通りハイスコアを狙うならここ以外の場所を走る必要はないので、超反射神経を駆使して走るしかないです。
特に密接した敵車の間を時間差で切り抜ける!…といった緻密な操作も要求されるので、なおさら難しいですね…(汗)。

コツとしては、敵車は画面に3台までしか表示されないと言うことを覚えておくこと。
つまり、3台のうち1台が画面から消えたら、すぐに上から新たに1台敵車が出現すると言うことなので、そのタイミングを見計らって避ければいいわけです。
それでもクラッシュしたら…セレクトボタンを5秒間押してリセットだ(現在のレースゲームでもよくやりますね…)。
超スピード走行!




チャンピオンレーサーの液晶版?



「サーキットチャンピオン」のパッケージ
というわけで、初期シリーズにしてはなかなかよくできてると思うのですが、どうでしょう?
レースゲームの命であるスピード感も抜群だし、アクセルによってスピード調整できる点も文句なし。
さすがに単調さは否めませんが、「ギリギリのタイミングで敵車を避ける」といったアクションが、レースゲームで最低限必要な「緊張感」をかもし出している点も合格と言えるでしょう。

ところでこの「サーキットチャンピオン」。
どこかで遊んだゲーム内容だなぁ〜と思ったら、LEDゲーム「チャンピオンレーサー」と酷似してました。
そう、これは「チャンピオンレーサー」の液晶版なんですね!



この記事は198X VOL.12内「電子ゲームR」の記事として、2004年11月17日にUPされたものです。


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