ジャッジ |
JUDGE |
ゲーム&ウォッチ/任天堂 |
Written by T鈴木 |
対戦 |
対戦って本当に面白いですね。
小はジャンケンから、将棋やボードゲーム、はたまた卓球やボクシングに至るまで、人間同士の戦いって様々な思惑や駆け引きが交差する、言ってみれば人間力の戦いだと思うんですよ。
で、電子ゲームなんてのは一人でピコピコやってるのが相場と思われているんですが、実はかなり早い時期から人間同士の対戦を前提に作られた機種があったんですね〜。
それが今回紹介する「ジャッジ」。
任天堂ゲーム&ウォッチシリーズ第5弾として、1980年10月4日に発売されました。
Do JUDGE! |
ゲームAは対コンピューター戦、ゲームBは人間同士の2人プレイ。
2人の人間が、3・2・1で同時に数字の書かれたプラカードを出して、数字の大きい方がハンマーで叩けるというゲームです。
よくテレビのバラエティなどで、ジャンケンしてピコピコハンマーで叩きあうアレですね。
「相手より大きい数字だったら叩く」
「相手より小さい数字だったら逃げる」
一瞬の判断力が勝負の、実に単純明快なルールです。
もちろん自分の数字の方が大きかったのに逃げたり、小さかったのに叩いてしまったら、ペナルティとして相手のポイントになります。
ちなみにゲームAの場合、相手のコンピューターは絶対それらのミスをしません!
ムム・・・・卑怯ですね(汗)。
数字が小さくても逃げればセーフ! | 逃げ遅れたらアウトだ! |
こうして、先に99点取った方の勝ち。
いかに相手に得点を与えずに99点に達するかの勝負ですので、要領よく得点を稼ぎたいものです。
状況によって得点も変わってきたりしますので、以下の表を参照してください。
Aの数字が大きい | 同じ数字 | Bの数字が大きい | ||
単一動作 | Aが叩く | Aが3点 | Aが3点 | Bが2点 |
単一動作 | Bが叩く | Aが2点 | Bが3点 | Bが3点 |
単一動作 | Aが逃げる | Bが2点 | Bが1点 | Aが2点 |
単一動作 | Bが逃げる | Bが2点 | Aが1点 | Aが2点 |
同時操作 | 両者同時に叩く | Aが5点 | 両者3点 | Bが5点 |
同時操作 | 両者同時に逃げる | Bが3点 | 両者0点 | Aが3点 |
同時操作 | Bが逃げるのと同時にAが叩く | Bが2点 | 両者0点 | 両者0点 |
同時操作 | Aが逃げるのを同時にBが叩く | 両者0点 | 両者0点 | Aが2点 |
タイムラグ | Aが叩いた後Bが叩く | Aが3点 (Bは叩けない) |
Aが3点 (Bは叩けない) |
Bが5点 |
タイムラグ | Bが叩いた後Aが叩く | Aが5点 | Bが3点 (Aは叩けない) |
Bが3点 (Aは叩けない) |
特殊 | 両者とも叩かない | 両者0点 | 両者0点 | 両者0点 |
帰電君アドバイス ●タイムラグってのは、例えばAがボタンを叩いた後にBが叩くってことだ。ただし、プラカードを上げて3秒以内でないと成立しないぞ。相手が逃げたあと叩いたり、叩いたあと逃げるのは無理だ! ●相手が間違って叩いてきたら必ず叩き返せ!相手のペナルティ2点+叩きポイント3点の計5点だ! ●数字が出るまでのカウントダウンの早さには数段階の速度があるぞ。急に早くなったからって慌てるな! ●ゲーム中でもゲームA、B、タイムボタンを押せばリセットになってしまう。負けてるからって押してしまうとケンカになるぞ! |
緑と紫、2色のジャッジ |
にげる、たたく、って言われても・・・ |
この「ジャッジ」、ゲームウォッチシリーズでは唯一本体の色違いバージョンの機種が存在します(コレコ版ドンキーコングJr.は除く)。
ご存知の方の方が多いかと思われますが、「緑」と「紫」の2色ですね。
一体なぜ別カラーリングが存在するのか分りませんが、いったいどちらが初期バージョンなんでしょうかね〜?
(単純に本体裏のナンバーを製造番号とするなら、筆者の所持する緑ジャッジは「01033276」。紫ジャッジは「1754519」。緑色の方が初期に製造されたということになる。ただし裏付けが取れる資料がないため、確定できず)
ちなみに筆者は紫の方が手に入りにくいように感じます。
あと本体のボタンに「たたく」「にげる」と日本語で書いてあるのも趣深し(笑)。
普通「UP」「DOWN」とか「JUNP」とか英語で書いてあるんですがね〜。
(あ、海外版ではちゃんと英語で書かれてますよ。念のため(笑))
人気機種! |
前述した通り、こう言ったバージョン違いは大変コレクター魂に火をつける要素であり(笑)、それが原因かどうか知りませんが(う〜ん、でもやっぱり2色揃えたいというのが人情か)、現在でもこの「ジャッジ」は価格の高騰を続けています。
箱説付き完品だと、定価(5800円)の3倍4倍・・・・いや、10倍以上行くときも(とほほ)。
それだけの人気機種ですので、もし手に入る機会があればGETしておいて損はないでしょう。
(でも遊びたいだけならゲームボーイソフト「ゲームボーイギャラリー」で出来るので、そちらで我慢だ!)
筆者は・・・・かなり疲れた(謎)。
※追加事項 緑バージョンの本体のみ、左側の人間が大きい数字を出しているのに間違えて逃げてしまった場合、相手に1点しか入りません(右側が間違えてしまった場合は通常どおり相手に2点入る)。 従って、対戦の場合、左側の人間が有利になってしまいます。 尚、紫バージョンの本体では両者とも平等に2点入ります。 このことにより、後期に発売されたと紫バージョンは、このバグ(?)を修正した改訂バージョンだと思われる。 (もし緑本体バージョンで、点数が平等に入る本体を持っている方がいましたらご連絡ください) |
参考文献:「ゲームウォッチ大作戦」(花華留多)