平安京エイリアン
HEIANKYO ALIEN
LSIゲーム/学研


Written by T鈴木

夢のメーカー学研

次々と名作アーケードゲームの電子ゲーム化に成功し続けてきたメーカー、学研。
全4ステージを再現した「スーパーコブラ」。本家トミーを超えたと言われる「パックモンスター」。移植は絶対不可能だと思われた「ディグダグ」。そして移植の最高峰「フロッガー」。
ゲームセンターでしかプレイできないゲームを家庭に運んできた、まさに夢の配達人。
そんな配達人が我々の元に届けてくれた究極の一品。それがこの超有名作「平安京エイリアン」なのです!

オリジナルは電気音響が1980年に発売したアーケードゲーム。
「東大生が作った」として話題になり、日本中に大ブームを巻き起こしました。
ちなみにタイトルの「平安京」とは、ゲーム中の迷路のます目が実際の平安京ソックリだから・・・・ってみんな知ってるよね(笑


平安京キャラ一覧

オリジナルに忠実

ゲームは、極めてオリジナルに忠実となっています。
プレイヤーの検非違使〈けびいし)を操作して迷路の中で穴を掘り、エイリアンを落として、また穴を埋めて得点。・・・・と、もはや説明の必要もないですね?

オリジナル同様、穴はいきなり完成するわけではありません。同じ場所で約2秒間ひたすら掘りつづけ(ボタンは押しっぱなしで大丈夫)、段階を経てようやく穴は完成されるのです!
その間のエイリアンとのチェイスが非常にスリリングであり、「掘ってる途中に来るなよぉぉ!」と誰もが叫んだことと思います。

上手くエイリアンが穴に落ちたら、掘ったときの同様、今度はひたすら埋める作業に勤しみましょう。これまでの鬱憤を晴らすがのごとく、次々とエイリアンを生き埋めにしてやるのです!(笑


アーケードより狭まめだ

必殺秋葉堀り!

オリジナルの平安京エイリアンには「秋葉堀り」というあまりにも有名なテクニックがありました。
十字路の真中で、4方向に穴を掘ってエイリアンを待ち受けると言うテクニックですが、一応この電子ゲーム版「平安京エイリアン」でも使えます。
しかし、上の画像を見てもらえれば分るように、オリジナルと比べてあまりにも狭い画面構成・・・・。
これでは4方向に穴を掘る前にエイリアンに捕まってしまい、この必殺テクニックもあまり効果がありませんね(汗
ちなみに秋葉堀り以外にも「長野堀り」「荒川堀り」「隠居堀り」というのがあるようです。
大そうな名前がつけらえていますが、結局のところ、ただ穴を掘るだけだったりします(笑


あらしに登場した作者

あらしにも登場!

平安京エイリアンを、「実際には遊んだことはないけど、ゲームセンターあらしに登場したので知ってる」・・・・・・という人も多々おられるのではないでしょうか?
実は筆者もその1人なのですが、その漫画「ゲームセンターあらし」に平安京エイリアンの作者(地獄のエイリアン軍団・・・・・・笑)が登場し、主人公あらし達をさらって平安京エイリアンに挑戦させると言う話がありました。
しかも20分以内に10万点出さないと時限爆弾が爆発するという無理難題(笑
結局あらしはワープなどの実際には出来ない技を使って20万点を叩きだすのですが、製作者まで漫画に登場する辺り(しかも「これは東大生が作ったゲームなんだ!」の説明つき)、いかに当時このゲームがブームだったか伺えますね。
余談ですが、この東大生グループが作ったゲーム第2弾「ダンシングクイーン」。どうやら発売前にボツになってしまったらしく、日の目を見ることはありませんでした。
東大生が作ったからって、必ずしも面白いゲームができるとは限らないのだ!(笑


平安京エイリアンのパッケージ



CG制作協力:史

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