幻魔タイタン
GENMA TITAN
(デジコムシリーズ/エポック社)
Written by 史

ギリシャの土産屋に売ってそう(?)なFL

「ワイドシアターにいま蘇るアドベンチャーロマン!」と箱にありますが、まさにその通り!って感じがします。まずこの筐体、まるでパルテノン神殿をかたどった様ですね。画面奥へと続く階段までデザインされていてかなり凝ってます。
FL機ではお決まりの「画面周の背景」もちゃんと描かれていますよ。
キー操作は、攻撃をよけつつ剣で攻撃という至極シンプルなアクションです。4匹の中ボスのあと大ボスと対決という流れで、非常に軽快です。
殆どのFL型電子ゲームが「
同種のFLパターンがブロック形式に組み込まれている」のに対し(例:「スクランブル」「スーパーギャラクシアン」「パックリモンスター」等)こちらは主人公のアクション毎に、それぞれの異なるデザインが施されています。(他には「ケイブマン」がそうです)画面は非常にカラフルで初期の電子ゲームにはない華やかさがあります。
しかしFCに領域を侵食され絶滅前夜だった事情があり、なんと破格の
¥6800です。


愛するアンドロメダを救え!

「シーン1:妖怪の神殿」
はじめに対決するモンスターは髪の毛がヘビの化物「妖女メドゥサ」。コイツの首に矢を放って倒します。ここで聖剣「エクスカリバー」をGET!続いて「地獄の番人ケルベロス」「火をふく怪竜キマイラ」「人面ヘビ男ヒドラ」の住む神殿の奥へと進んで行きます。(まるで、
お化け屋敷ですね)こいつ等も敵の攻撃の隙を突いて、次々に倒していきましょう。

「シーン2:大魔女エキドナ」
アンドロメダに化けていた「大魔女エキドナ」が本性をあらわします。
コイツ結構てこずりますが、倒すと無事ハッピーエンドです。ただし、時間制限で
アンドロメダが殺されバッドエンドになることもあるので注意してください。

LCD版は「妖怪ゴルゴン」

こちらは、FLよりもより深い展開となっているのでお勧めです。難易度が尋常じゃないですが(1面クリアできるようになるまで1ヶ月かかった…)僕ははっきりいってLCDの中で一番好きです。
「細かなアクション」「クリアまでの道のりの長さ」この作品にエポックのアクションゲームの
全て要素が注ぎ込まれていると言及しても過言ではないと思います。「モンスターパニック」がお好きな方ならば、きっと気に入ることでしょう。
バンダイ、任天堂のディフォルメ調のキャラも良いですが、エポックらしい写実的なキャラタッチもかなりGOOD!


もとネタは「タイタンの戦い」か?

昭和56〜57年ごろ、ギリシャ神話に登場するキャラクターで壮大なスケールで描いた特撮スペクタクル映画がありました。「タイタンの戦い」(CLAS OF THE TITANS MGM映画/CIC配給)です。
そんな折りしも、小学校高学年だった僕は、SFや宇宙船などに漠然と憧れを抱きはじめていました。
SWの「ライトサーベル」は
本当に売っているものだと信じていたり、「宇宙戦艦ヤマトの第3艦橋っていいナ…」「サイボーグ009の加速装置を取り付けたいナ…」「今日も走っていないナ…スリーナイン号」などど、夜空を眺めながら空想にふける少年でした。
話は戻りますが、東宝夏祭り系アニメ映画を見たがる妹、それを勧める父を押し切り、僕の熱望により家族全員がこの映画を見たのです。しかし、この選択がとんだ大間違い。
怪獣が
ガブリッと体が真っ二つ生首を切断して血がドロロ…、という内容。あまりの恐怖に腰を抜かし、野球帽を深くかぶって本編を殆ど見ていませんでした。
この電子ゲームに関連したお話でしたが、この機会にこの映画を見てみると、このゲームをより楽しめます。開発者がこの映画の見所をどの様に再現しているか、注目してみてくださいね。



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