タケちゃんマン |
TAKECHAN MAN |
LCDゲームデジタル/バンダイ |
Written by T鈴木 |
鳥だ!飛行機だ!タケちゃんマンだ! |
家庭用VTR録画機が普及した現代社会において、「チャンネル争い」「裏番組」等のワードはもはや死語に思えますが、まだそれらの機器が普及していなかった80年代初期。同じ日、同じ時間帯に、同ジャンルの番組が放送。
熾烈な視聴率争いが行われていました。
その番組とは
「8時だヨ ! 全員集合」
「オレたちひょうきん族」
の2番組。
当初はドリフ(8時だヨ!)が日本中にブームを巻き起こしていたのですが、後発の「ひょうきん族」が猛追撃。
ついには視聴率50%の視聴率を誇るお化け番組であったドリフを駆逐し、「ひょうきん族」が国民的バラエティ番組の王座を勝ち取ったのです。
「ひょうきん族」をバラエティ番組の王様に押しやった、その立役者と言えるのが、ビートたけし扮する特撮バラエティコーナー「タケちゃんマン」だったのではないでしょうか。
当初はどちらかと言うち高校生〜成人向きのブラックなノリだったのですが、人気が上昇するに従って小学生でも楽しめるファミリー向けなノリに転身し、名実ともにお茶の間のヒーローとして日本中を席巻しました。
遠い〜星〜から〜や〜ってきた〜 |
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〜タケちゃんマンとは〜 「オレたちひょうきん族」の人気コーナー。 「ナハ!ナハ!」の声と共に出現するビートたけし扮する「タケちゃんマン」が、明石家さんま扮する怪人(ブラックデビル等)と毎回雌雄を決する特撮コメディ。 OPの歌詞(今日は吉原、堀之内〜)を見てもらえれば分かるように、当初はどちらかと言うと成人向けの内容だったが、回を重ねるにつれてファミリー路線化。小学生にも大人気を博した。 また、ブラックデビル死後も「アミダばばぁ」「ナンデスカマン」「妖怪シットルケ」「パーデンネン」などの、人気キャラを生み出す。 (DVDも出ているので見てみてね) |
ナハ!ナハ! |
そんな「タケちゃんマン」がバンダイよりゲームデジタルシリーズとして登場。 当時「タケちゃんマン」が、いかに低年齢層にまで支持されたか、思い知ることができますね。 内容は意外にもシューティングゲーム。 タケちゃんマンを上下3列に動かし、ひょうきん光線で迫りくるブラックデビルを撃退しよう。 ブラックデビルに目前まで迫られ、攻撃を受けると100点マイナス。 また、背後からクワで狙うキヨちゃんマンに殴られるとミスだ。 最高得点は19990点となっています(その後0点に戻る)。 |
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強気を助け 弱気をくじく |
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前述したとおり、ブラックデビルの攻撃を受けても、100点マイナスされるだけでミスになりません。 いくらミスにならないからと言って、雑にプレイしているとどんどん点が減っていきます。 後ろから攻撃してくるキヨちゃんマンの攻撃(こちらはミスになる)を最優先に避け、同時に前方のブラックデビルの攻撃にも気を配ろう。 しかし、番組内でもかなりマイナーな存在だったキヨちゃんマン(ビートきよし)を起用するセンスを…オレは買うよ!(笑 |
T・A・K・E・タケちゃんマン〜 |
「あれ?こっちの光線がブラックデビルになかなか当たらないな〜どうなってんの!?」 と説明書を読まずに遊んだせっかちさんは、必ずこの疑問にブチ当たることと思います。 実はブラックデビルは位置によって当たり判定の有無があり、左画像の赤マルの位置にいるときのみ攻撃を受け付けるのです。 う〜ん、分かりにくい! ちなみに奥で当てる方が得点が高く(100点)、手前で当てる方が得点が低くなっています(30点)。 |
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ゆくぞ我らのタケちゃんマン |
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ここまで読んでピンと来た方も多いと思われますが…同社「ツッパリカラス」と同内容ですね。 「ツッパリ〜」自体、お世辞にも評価の高いゲームとは言い難いのですが、それをそのまま何の改善もせずにクローン化してしまうとは…恐るべき安易さ!(しかし当時はそれがデフォだったのです) 「ツッパリ〜」の項でも指摘していますが、やはりブラックデビルに攻撃されてもミスにならないと言うのは緊張感を削がれる感じがしますし、当たり判定が分かりにくいのも問題です。 同じクローンでも、せめて「バクダンマン」「Dr.デンタル」あたりが元ネタならもっと楽しめたかもですが……当時の開発者たちも、いかに同じゲームと悟られないように試行錯誤したと言うので、これもいたしかたがないところでしょう(笑 ちなみに製品自体はかなりマイナーで、若干手に入りにくくなっています。 しかし「タケちゃんマン」自体、一過性のヒーロー(笑)だった為か、それほど取引価格は高騰していない模様。 チャンスがあれば手に入れても損はないぞ。 |