フィッター
FITTER
LSI GAME/学研


Written by T鈴木





頭脳派LSIゲーム。



電子ゲームなんてものは「反射神経命!」な、肉体系・非思考型ゲームが殆どなのですが(酷でぇな)、今回紹介する「フィッター」は一味違います。
お馴染みのメイズアクションに加え、中央のキューブを同色に揃えると言う、頭脳・戦略的要素がゲーム中大きな割合を占めるのです。
それだけに当時のバカなジャリチビッ子たちからは「うへぇ!面倒くさそう!!」と敬遠されたかと思われますが……やはりと言うか何と言うか、相当人気がなかったらしく、おもちゃ屋の棚に何年間も放置されてるのをかなりの確率で目撃されてたりします(汗)。

しかしこれは「フィッター」が残念な出来と言う意味ではありません。
アクションと思考型ゲームの要素が上手く入り混じった、意外にも良く出来た佳作ゲーなのです!





中央のキューブを揃えろ



中央のキューブの色を揃えるのが目的
あなたはユアロボット(自機)を操作し、迷路中央の3×3の青いキューブをすべて赤色に塗り替えてください。

ゲームはパート1、パート2から成り、パート1ではモンスターが追跡してくるメイズアクション、パート2では時間内にキューブの色を揃える非アクションの思考型ゲームとなっています。
しかしキューブの色を揃えると言うのは、どちらのパターンでも共通目的だ。

ゲーム中にモンスターに3回捕まったり、パート1、パート2を99回クリアするとゲームオーバー。
最高得点は19990点となっています(その後0点に戻る)。






登場キャラクター



ユアロボット(白)
プレイヤーが操作する自機。
基本はこのスタイル。
ユアロボット(赤)
赤いキャラクターロボットをキャッチするとこの姿になる。
この状態でないとキューブを赤に変えられない。
キャラクターロボット(赤)
迷路内に落ちている。
これを拾うとユアロボットが赤に変身する。
取ると20点。
キャラクターロボット(白)
迷路内に落ちている。
これを拾うとユアロボットが白に変身する。
取ると10点。

モンスター
迷路内をうろつく、プレイヤーの敵。
倒すすべはなく、無敵。





キューブの変え方



基本的にルービックキューブを思い出していただければけっこうです。
縦・横どちらからでも結構ですので、ユアロボットがゲートからキューブ内を通り抜けると、色がひとつずつズレ、入れ替わります。
(ユアロボットが赤い状態ならキューブも赤へ、白い状態なら白へ塗り替わる)
ただし入る方向を考えないと、せっかく赤に変えたキューブが白に戻ってしまうので注意だ。

また、キューブ内を通り抜けるたびにゲートのパターンが変わってしまうので、同じところを連続で通り抜けることはできないぞ。
通り抜ける方向をよく考えよう





キャラクターロボットをキャッチしろ



ではユアロボット(自機)のカラーをどう変えるか。
迷路内に赤白それぞれのキャラクターロボット(変換パーツ)が落ちているので、それをキャッチすることで自機の属性が入れ替わります。

なお、赤白どちらの状態でも、モンスターに捕まってしまうとミスです(モンスターを倒す方法は存在しないので、ただ逃げ回るのみ!)。





パート2は完全思考型ゲーム



3×3のキューブをすべて赤に揃えるとパターン1クリア。
続いてパターン2に移行します。

パターン2は打って変わって、非アクション型の思考ゲーム。
パターン1と異なり、中央に3色(赤・白・赤白混合)のキューブがあるので、ユアロボットをキューブ周囲に動かし、ボタンでカラーを入れ替えてください(縦横どちらでもOK)。
縦横どちらか3色に揃えるとクリアだぞ。

ちなみに制限時間は約60秒。
キューブを完成させた時点での残り時間がボーナスとなりますので、なるべく早く完成させるのが高得点への鍵だ。
また、制限時間内なら何度でも挑戦できるので、ハイスコアを狙うためには素早い思考能力が重要なのだ!


時間内なら何度でも挑戦できる





ワープトンネルを活用しよう



出てきたところをモンスターと鉢合わせないよう
キューブ周辺、画面最上段(下段)の左右は、ワープトンネルとなっています。
広大な(?)迷路内をいちいち徒歩で歩いて移動するのはかなり面倒なので、ワープは最大限活用しよう。

また、ワープトンネルは、モンスターも使用します!
トンネルから出てきたモンスターといきなり鉢合わせ!…ということにならないよう注意だ!





最短手数を目指せ



前述したとおり、キューブは縦横どちらの方向からでも変えられます。
しかし通り抜けるたびゲートの位置が変わってしまうので、「同じところから何度も通り抜ける…」と言った単調な作戦は通用しません。
縦横を効率よく通り抜け、いかに最短距離、最短手数でキューブを揃えるかが「フィッター」攻略の醍醐味となってきます。
最初は時間がかかってもいいのでキューブを揃えることに専念し、慣れてきたら徐々に効率を考えて移動するようにしましょう。
通り抜ける順序もよく考えよう。





出来はいいが、やはり不人気…!?



「フィッター」のパッケージ
この「フィッター」、やはりイマイチ(って言うかかなり)人気がなかったのか、玩具屋デッドストックの常連と化しているし、オークションサイトでも必ず見かけたりします。
大流行したルービックキューブの要素をうまく取り入れた発想はいいのですが、子供が遊ぶにしては、ちょっとルールが複雑で、取っつきにくいような気がしますね。

そもそもアーケード版の「フィッター」(タイトー)自体、そこまでヒットしたゲームでもないような…。
(パッケージ、説明書、本体、どこにもタイトー社のライセンス表示がないので、もしかしたら勝手に移植かもしれません。この辺詳しい事情をお知りの方はご一報を)。

ちなみに「フィッター」は電ゲーではもう1機種移植されていて、バンダイより「FLチェンジマン」として発売されています。
こちらも学研版に負けず劣らずの不人気ぶりですが…なぜそこまで「フィッター」に拘るんでしょうか、電子ゲーム業界(笑





「フィッター」の全キャラパターン





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