ドラキュラハウス
DRACULA HOUSE
EPOCH デジコムシリーズ/エポック社


Written by T鈴木



さあ始まるざますよ



「ドラキュラ城」(バンダイ)
「ザ・ドラキュラ」(ツクダオリジナル)

と共に、電ゲー界のドラキュラ3部作と(勝手に)呼ばれている本作。
何かやたらドラキュラゲームが多いように思えますが、やはり恐怖の対象、悪役としては、絶大な知名度・カリスマ性を誇るキャラクターなので、当然と言えば当然と言えましょう(ビデオゲームでも「ドラキュラハンター」や「モンスターバッシュ」。そして現在でもシリーズが続く「悪魔城ドラキュラ」などがあまりにも有名)。

筆者としては藤子不二雄A著の「怪物くん」のイメージがあまりに強く、「語尾に〜ざます」「トマトジュースを飲んでいる」「深夜の散歩」みたいな印象しかなく、いまいちカッコよく思えませんでしたが(笑



登場キャラ



・探検者
財宝目指してドラキュラの館に忍び込む、単なる泥棒。
武器はその辺に落ちている十字架だ。
・狼男
ドラキュラが登場するゲームでは、なぜかセットでよく出てくる。
第1の部屋で探検者の前に立ちふさがる。
・吸血コウモリ
どこからどう見てもコウモリに見えない。
第2の部屋で、探検者から宝石を守る律儀な奴。
・宝石
猫の足あと!?と思いきや、宝石でした。
取ると10点。
・棺桶
館の奥深くに4個ある。
どれか一つに財宝が入っていて、ボーナス40点入る。
・守護コウモリ
棺桶を守るコウモリ。
上から下に常に動いている。
・ドラキュラ
これがドラキュラ!?(えええぇぇ!!)
財宝以外の棺桶を開けると出てきて、点滅コウモリに変身する。
倒しても0点。





第1の部屋:狼男との戦い。


狼男は触れても即ミスにはならない。
このゲームは3つのパート(部屋)から成り立っています。

待機位置から下に降りるとゲームスタート。
まずは狼男の追撃をかわし、アームキー押して壁を壊しましょう。
狼男は接触しても即ミスにはなりません。素早くレバーで移動し、狼男と入れ替わるようにすり抜けてやり過ごしましょう。

壁は上下4回ずつ、計8回ハンマーで叩くと壊れます(壁1枚10点。すべての壁を壊すとボーナスで+20点)。
壁を壊している途中に狼男に捕まらない様に注意だ!(狼男が横に来たら、入れ替わるように素早く移動して逃げるのがミソ)。





第2の部屋:吸血コウモリの追撃をかわせ。



無事第2の部屋にたどり着くと、今度は吸血コウモリをかわしながら、宝石(10点)を全て拾い集めなければなりません。
コウモリは狼男と違って触ったら即ミス!
…ですが、通路に落ちている十字架の場所だけは安全地帯ですので、危なくなったら十字架の場所まで行き、コウモリをやり過ごしましょう。
なお、十字架はこの段階では持ち歩くことができない(詳しくは後述)。
十字架や壁は一定時間で移動するので注意だ!
十字架のあるところは安全地帯だ





第3の部屋:棺桶の中の財宝



どれかひとつに財宝が入っているぞ
第2の部屋で宝石をすべて取ると、いよいよ第3の部屋への扉が開きます。
中には棺桶が4つ。
上から下に移動し続ける守護コウモリに気を付けつつ、棺桶を開けると、どれかひとつに財宝が入っています(取るとボーナス40点)。
ハズレを引くとドラキュラが現れ、点滅コウモリ(通常の吸血コウモリが点滅してるだけ)に変化し、探検者を襲ってきます。
急いで第2の部屋に戻り(棺桶を開けた瞬間にレバーを左に入れていくのがベスト)、十字架を取って撃退しましょう(ここでやっと十字架を武器として携帯できる)。
なお、十字架携帯中は通常の吸血コウモリは倒せませんが、接触してもミスになりません。
十字架は4秒たつと消えてしまうので注意だ!





目指せ8周!



財宝を発見すると1パターン終了。
8パターンをクリアするとゲーム終了となります。
なお、理論値ではその時点で2000点(画面上には「HH0」と表示)に到達するはず。
壁全壊しボーナスを毎回取らなければならないし、鬼のように難しいが、がんばってカンスト目指してみましょう。
「ドラキュラハウス」の全キャラパターン





なお、ゲームレベルは4種類から選択できるようになっており、それぞれ自機や敵の数が変わってきます(下表参照)。
また、ゲームレベルが高くなるほど、狼男やコウモリの動きが素早くなるぞ。


ゲームレベル 探検者 狼男 吸血コウモリ 十字架
7人 1匹 1匹 3本
5人 2匹 1匹 2本
3人 1匹 2匹 3本
3人 2匹 2匹 2本





内容は…


「ドラキュラハウス」のパッケージ
というわけで、電ゲーにしてはまずまずのボリュームを誇り、内容的にもオリジナル(たぶん)で、なかなか良さそうに思えますが…
いかんせん操作が重い!(もしくはキーレスポンスが鈍い!)
FL機種にはありがちなのですが、自機が軽快に動いてくれないので、チェイスゲームとしてはかなりイライラすること請け合いですし、そのせいか難易度的にもとても高くなっています。

ゲームルールも、もう少し改良を加えられる要素があったように思います。
例えば狼男や吸血コウモリからただ逃げ回るだけでなく、「パックマン」のパワーエサのように何か逆転の要素があれば、ゲーム的にもっと爽快感が出たのではないでしょうか。
似たような舞台のゲーム「モンスターパニック」が受動的ゲームの最高峰と言われるように、ただ逃げ回るだけでなく、もっとこちらから攻撃に転じられる要素があれば…
重い動きにストレスの比重が大きい作品だけに、ちょっと残念ですね。

なお、入手難易度はかなり易しくなっております。
同じデジコムシリーズでも「幻魔タイタン」や「ジグザグモンスター」に比べるとかなり発見率が高いし、オークションサイトなどでもまず安値で手に入れられるでしょう。
本体デザインも文句なしですしね!(これはエポックFLの中でもベストに近い)





※余談:「ドキばぐ」(柴田亜美/週刊ファミ通)というコミックで、マリスミゼルのMana様がこのゲームを遊んでおられました。
なぜだ!(笑






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