生活リズム
◎ 生活リズムは、睡眠・食事・排泄・活動(遊び)の4つのリズムからうまくかみ合って作られる。
睡眠はなぜ必要?
眠りは精神的、身体的疲労の回復を促し、精神機能の発達や、身体・内臓機能の発達の土台を整えていく役割を持っている。
⇒私達が物を見たり、身体を動かしたり、喜んだり悲しんだりできるのは、脳の中の神経細胞(ニューロン)がそれぞれの行為のために情報処理
からである。
私達は、何日もの間眠らずにいることができず、いくら頑張ってもそのうち眠くなり眠りに落ちる。これは、大脳のニューロンが
「疲れたから休ませてくれ」と信号を出す。これが眠気である。
眠ることで、疲れた大脳はすっかり点検され修理される。また、身体をつくる細胞も点検され、修理され新しく生まれ変わる。
2つの眠り「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」
レム睡眠
・寝ていても脳波上は覚醒している。眼球運動、呼吸、血圧が覚醒時に近い筋の緊張が低下(夢、夜泣き、歯ぎしり、寝返り)
・身体、内臓機能の発達に必要(肉体疲労の回復)
・浅い眠りで目覚めると脳の働きがよい
ノンレム睡眠
・精神機能の発達に必要(精神疲労回復)
・深い眠りで目覚めると、目は覚めていても脳の働きが鈍い
「寝る子は育つ」は科学的に根拠がある
成長ホルモン
夜間睡眠の初期のノンレム睡眠熟睡期に、脳下垂体から成長ホルモンが大量に分泌される。
⇒このホルモンは、成長期の子どもの骨を伸ばし、筋肉を癒し、身体の成長を促す。
発達段階にある子どもにとって、成長ホルモンが分泌される条件が整うことはとても大切。
子どもの睡眠を犠牲にすることは、子どもの身体の成長や脳の発達を犠牲にすることにもなる事を知っておく必要がある。
※ 成長ホルモンは夜10時〜2時に多く分泌される。夜10時に熟睡するためには夜8時に睡眠することが理想。
メラトニン
・目から入った光の信号が視神経を経て松果体に達し、メラトニンを生産させる。
・眠気を強くする。
・性的な成熟を抑制する(老化防止)
・外界の24時間周期の昼夜リズムと体の生物時計による約25時間周期リズムとうまく合わせる役割がある。
メラトニンの分泌は、外界の明るさに影響される。外界が明るい時は分泌が抑えられるが、暗くなると分泌される。
外界のリズムと無関係に、室内で不規則な明暗条件の下で生活すると、メラトニンの分泌が乱れ、昼夜リズムと生物時計によるリズム
がうまく合わなくなっている。(早い段階で子ども達が成熟していることも多く関係している)
「早起きは三文の得」
・生体の機能を高め、人間が活動するのに大切な副腎皮質ホルモン「コルチゾール」が朝早くに分泌される。
・頭の働きや身体の動きを活発にし、睡眠を抑制する。
・目覚めをよくし、体温を上昇させる。
※ コルチゾールは朝5時から分泌を始め、朝8時ぐらいにピークとなる