差出人:
送信日時: 平成 20年11月10日月曜日 2:05
宛先:
件名: RE: 二十一世紀企業研究会
配信無用の方はお手数ですが返信願います。本MLは会員の紹介により加入する会員の自主研究会です。返信または全員へ返信により意見交換をお願いします。
二十一世紀企業研究会とは「人が全国どこでも学び、生涯現役で働ける企業」を提案し研究する会です。研究しながら二十一世紀企業を始めましょう。
今日釜山から帰って来ました。
11/6,7釜山で開かれた日韓衛星通信研究会に参加しました。家内と観光も兼ねて11/4出発、今日9に帰国の6日間の旅行でした。
日韓共催衛星通信研究会報告
この学会は今年が9年目で日韓交互に毎年学会を続けて来ています。私は昨年からの参加です。今年は論文35件、内ロシアと中国からも招待論文各一件の発表がありました。発表者は学生から私のような定年退職者まで、大半は会社員や大学教授などです。発表内容もシステム提案、実験報告、理論検討など多岐にわたります。今年は特にロシアの参加者と雑談をした時聞いた話を報告します。以前報告したことがありますが、低温物理の研究でノーベル賞を貰ったソ連の物理学者L.Landauは遠隔地の学生が独学でも物理を学べるように理論ミニマム13巻の教科書を出版してそれを勉学する事を物理学生の必須課程としていました。そのうちの力学の巻で私達は大学で解析力学を学びました。高度な内容が分かり易く解説されているのに感銘を受けたものですが、今回聞くと実はLandauは定期的に一般人向けに公開講義を行い毎回大変な人気だったそうです。高度な物理を分かり易く解説することを自分の重要な使命だと語っていたという事で素晴らしい内容の教科書の背景が分かりました。
韓国の人々に感銘しました。
最初飛行場でバスに乗った時から韓国人の親切さと日本語を勉学している人の多いのに驚きました。列車の中で会った学生は鹿児島からの留学生と現地の大学生のグループでしたが、自分の家で作ってきたふかし芋とゆで栗を食べさせてくれ、しかも別れ際に栗を包んでお土産にくれました。慶州での観光バスの中で一緒になった人は別れる時にどら焼きのようなお菓子をくれました。それらは翌日の朝飯までおいしく頂きました。
日韓の関わりを感ず
私はラジオで韓国語を学んでいますが日本語にかなり似ていると感じています。今回慶州の古墳公園の天馬塚の展示を見て日本の勾玉と全く同じものを見ました。更にその使い方も分かりました。日本の国家形成にも漢帝国や三韓、新羅、百済、高句麗などとの深い関わりがあったのは漢書や日本書記の記述や出土品から見ても確かだと思います。私は大学や仕事の上では米国や英国と付き合いが長かったのですが韓国は地理的にも文化的にも日本に最も近い国だと思います。
換金の不可思議
成田で使い遺した韓国ウォンを日本円に変えようとして理解しがたい事実が分かりました。行きに円からウォンに換金した時は数字は約10倍になりますが逆にウォンから円に換えるときは約1/20になるとの事です。従って円àウォンà円と換えると金額が半減します。逆にウォンà円àウォンと換えても同様に戻るお金は半減します。これはお金が固有の価値を持つものだとすれば実に不可解です。どなたか説明して頂け
ませんか。
金融はそれ自体では価値を創造しない
上の事実が示すのはお金の直接換金では価値は減りこそすれ増える事はない事だと思います。仮にある商品をY円で買い、Wウォンで売り、直ぐにWウォンで買い戻し、Y円で売れば元のY円が戻ります。この時は等価性が成り立っていますがそれは実際に価値ある物を取引したからです。これから次の経済法則が立てられると思います。
(1) 単なるお金の変換では価値は減りこそすれ増えることは無い。
(2) 価値ある物の交換においては等価交換が成り立つ。
(3) 交易において価値を生み全体としての経済成長を実現するには交換される物の価値の創造以外にはない。
(4) 価値あるものの創造には問題の発見と理解、問題の解決法の探求、問題を解決するものの実現の過程が必要不可欠です。簡単に言えば、価値あるものの発明、開発、事業化です。
要するに自分の頭と体を使って努力する事無しには価値の創造はなく生活も豊かにならないという極めて常識的な経済法則が得られます。
単純であるだけよく忘れられます。今回の金融危機を教訓に経済法則をよく考えるべきだと思います。
これに照らしてみれば財政破綻した国が国民に金を配って経済成長を促すのだという麻生内閣の方針は荒唐無稽の愚策ではないでしょうか。
**********************************************
* 市吉 修
* 二十一世紀を楽しく生きよう会
* URL; http://www5e.biglobe.ne.jp/~kaorin57/
**********************************************